感想:アニメ「スカーレッドライダーゼクス」第12話(最終回)「LAST GIG」:男子が見ても面白いヒーロー物アニメで大満足

TVアニメ「 スカーレッドライダーゼクス 」オープニングテーマ「 青と紅のフォルツァート 」

scared-rider-xechs.com

TVアニメ「スカーレッドライダーゼクス」公式サイト http://scared-rider-xechs.com/
放送 AT-X。全12話。

【※以下ネタバレ】

第12話(最終回) 『Track.12 LAST GIG』

 

あらすじ

 地球は「紅の世界」に飲み込まれ始めていた。ライダーたちはナイトフライオノートを蹴散らしタクトと対決するが、その間にも「紅の世界」と「青の世界」は接近を続け、アキラはこのままでは両方の世界が共に消滅することを悟る。アキラはアンカーを自分に撃ち込ませ、自分が死ぬことで状況を一番最初に巻き戻そうとするが、ヨウスケは砲撃を防ぎアキラに諦めるなと励ます。そしてアキラは選択を下した。

 場面は一転して、平和な琉球が映し出される。人間とナイトフライオノートは共存し、タクトも生き返っていた(ただしアキラは見当たらない)。そして最後、ヨウスケたちが画面のほうを向いてニッコリ笑うシーンで〆。


脚本:永川成基 絵コンテ:小森秀人/永居慎平 演出:小森秀人/永居慎平 総作画監督:羽田浩二/嘉手苅睦 作画監督:小森秀人/植田羊一/長坂寛治/鯉川慎平/宮西多麻子/森山悠二郎/出野喜則


感想

 評価は○。

 結局「ヒロインの決断が世界の行く末を決める」という、セカイ系というか、感動系ゲームのシナリオみたいというか、の内容でしたが、こういう展開は結構好きなので問題ナッシングだったよ(カズキ風に)。しかし死んだはずのタクトが敵になって帰ってきたいきさつは最後まで説明が無かったなぁ。

 第一話で、アキラが「死ねば良いのに」とつぶやいたのは、別にヨースケをDISっていたわけではなく、自分自身に言っていた、ということが解ってすっきりしました。

 まぁ、色々曖昧な点も有りましたが、まずまず手堅くまとまった最終回でしたね。


総括

 評価は○(まずまず面白かった)。

 原作はコンシューマーの女性向けゲームということで、視聴前は正直何の期待もしておらず、冷やかし半分で見ただけだったのですが、これが予想外の当たりでビックリ。しかも最後まで良い感じにテンションを保っていて、この夏のアニメの当たりの一つでした。アニメはホント何が「来る」か解らないものですよね。


 人間の世界「青の世界」は、異世界「紅(あか)の世界」から侵攻して来る生物「ナイトフライオノート」の脅威にさらされていた。ナイトフライオノートに対抗できるのは、「スカーレットライダー」と呼ばれる特殊な戦士たちのみ。それゆえライダーたちの部隊は過去5度全滅しながらも、新たに第六のライダーたちのの部隊「第六戦闘ユニット」が編成されていた。そして、部隊の指揮官兼教官として、17歳の少女「麻黄アキラ」が赴任してくる。そして彼女の着任を待っていたかのように、ナイトフライオノートの侵略が再開されるのだった……

 と、このように、美少女一人とそれを守る五人の美形戦士たちという構図なのですが、しかし乙女ゲーム系作品にありがちな甘い雰囲気は皆無で、男が視聴しても何の抵抗も無い作品というのが意外でした。というか、ライダーたちは気合を入れながら変身するし、特製のバイクで戦場を駆け抜けるし、巨大母艦が用意されていて発進シークエンスもあるし、敵の幹部怪人とバトルを繰り広げるし、と、ごく普通のヒーロー物と言っても良いくらいで、最初見たときは驚きましたね。しかもご丁寧に、戦隊物の定番展開同様、ストーリー中盤で六人目の戦士が新規加入するし(笑)

 また、第一話から、ライダーたちの軽妙なやり取りの他に、「侵略を誘発する可能性がある」とか「索敵を続行中」とか、どう考えても男のミリタリー心をくすぐる台詞がちりばめられてて、これは行けそうだなと予感させてくれました。

 その後も、敵との戦いで、ライダーたちが敵にダメージを与えた後、最後は指揮官のアキラが巨大砲を発射して敵にとどめを刺す、という流れが、カードキャプターさくらで最後にさくらがカードを封印するシーンに通じるものを感じたりして、そのあたりもなんだか微妙に好みに合致していて嬉しかったりしました。

 ところで、「大量に出現した怪物を、指揮官一人+数人の精鋭の戦士たちで迎え撃つ」という構図は、「サクラ大戦」の設定の男女をひっくり返しただけだなぁ、と思っていたのですが、あとから、このアニメの原作を作ったのは、サクラ大戦と同じ「レッド・エンタテインメント」だと気がついて、なるほど、と思った次第です。

 この手の作品で男子たちがカッコいいのはデフォルトなのですが、女性キャラも男から見て実に可愛い、というのが非常に良かったですね。ヒロインのアキラが万人に好かれるように可愛くて良い子なのはまあ普通ですが、アキラの同僚のハコがこれまた実に魅力的。一見、明るく楽しいキャラですが、実はスパイで冷酷な面もあり、さらに終盤自分が何者かを悟っておかしくなりかけるものの、最後はアキラを助けるために自分を犠牲にする、というキャラ設定がもうたまりませんでした。終盤、アキラを逃がすために一人で後に残って、岡崎監察官と対決して死ぬシーンは、この作品屈指の名場面でした。

 終盤になると、予想されたとおりに「隠された世界の真実」が明らかになり、アキラが人間ではなくて「黄金の女神」で二つの世界の運命を一人で背負い込んでいるとか、過去には世界の破滅を避けるため何度も死んではまた蘇っている、とか、とんでもない事を言い出したものの、この手の話は(感動系ゲームで)何度も見てきて大好物だったのでむしろ大歓迎というかで文句無しで受け入れられましたね。ラストは二つの世界を両方存続させてハッピーエンド、とか、甘いところに落ち着きましたが、まあそれはそれで悪くなかったから良しとしましょう。

 ということで、乙女系ゲームでありながら、男子向けヒーロー物の要素をふんだんに取り込んだ作風で、最後まで楽しめた美味しいアニメでした。


スカーレッドライダーゼクス(通常版)


スタッフ情報
【原作】レッド・エンタテインメントスカーレッドライダーゼクス
【キャラクター原案】pako
【監督】小森秀人
【助監督】森山悠二郎
【シリーズ構成】永川成基(ストーリーライダーズ)
【脚本】永川成基、熊谷純(シナリオ工房 月光)、福島直浩
【キャラクターデザイン・総作画監督】羽田浩二
【サブキャラクターデザイン・総作画監督】嘉手苅睦
【エフェクトコンセプト・エフェクト作画監督橋本敬史
メカニカルデザイン柳瀬敬之
【スカーレッドライダー・ナイトフライオノートデザイン】植田羊一
色彩設計】小針裕子
【音響監督】森下広人
【音楽】阿保剛、原田ナオ
【音楽制作】5pb. Records
【アニメーション制作】サテライト



音楽
【OP】駒江クリストフ・ヨウスケ(CV:鈴木達央)、霧澤タクト(CV:宮野真守)「青と紅のフォルツァート」
【ED】無月ヒジリ(CV:KENN)「old revelation」



キャスト
麻黄アキラ:清水彩香
駒江クリストフ・ヨウスケ:鈴木達央
霧澤タクト:宮野真守
津賀ユゥジ:近藤隆
鞍馬ヒロ:下野紘
錫木カズキ:高橋広樹
無月ヒジリ:KENN
フェルナンデス:竹本英史
レスポール浪川大輔
ディバイザー:小山力也
デュセンバーグ:高橋直純
リッケンバッカー岡本信彦
エピフォン:藤原祐
甘粕ソーイチロウ:遊佐浩二
石寺ハヤト:上別府仁資
佐倉サロメ・ハコ:明坂聡美
グランバッハ:安元洋貴

感想:アニメ「キャプテンフューチャー」第4話「衛星ヌーンの決戦」

コロムビア・サウンド・アーカイブス キャプテンフューチャー オリジナル・サウント・トラック-完全盤-

●伝説のSFアニメーション 「キャプテンフューチャー」特別番組 | アニマックス
http://www.animax.co.jp/programs/NN10002001
米国のSF作家エドモンド・ハミルトンによるスペースオペラ小説の金字塔『キャプテンフューチャー』を原作に持つ、NHKとしては『未来少年コナン』に続くTVアニメーションシリーズ。


原作の魅力である個性豊かなキャラクターたち、センス・オブ・ワンダーなメカニックやストーリーを、当時のSF的未来観も取り込みながら魅力的なビジュアルと骨太のアクションで描いた本作は、いまなお国内外で高い評価を受けている。再放送の機会も少ない“幻の作品”、2016年9月待望のBlu-Rayによる初パッケージ化にともない、今回特別に発売直前に、第1話~第8話までを特別放送!「幻のスペースオペラキャプテンフューチャー」にご期待ください。

放送 アニマックス。2016年9月24日(土)深夜放送。

【※以下ネタバレ】

第4話  衛星ヌーンの決戦 (「恐怖の宇宙帝王」より)

 

あらすじ

 宇宙帝王は、衛星ヌーンに隠されていた古代メガラ文明の兵器を手に入れ、メガラ星総督に降伏を要求した。さらに太陽系政府に対しても、メガラ星の住人を人質に権力を譲渡するように迫る。だが、キャプテンフューチャーは、この絶望的状況でも、宇宙帝王を倒せば勝機はあると考えていた。

 フューチャーたちは、古代メガラ文明を調査中に行方不明となった研究者ケネス・レスターの足取りを追い、炎の海へと向かう。フューチャーたちはそこで古代メガラ文明の地下都市を発見し、監禁されていたレスターを救い出す。レスターはこの地下都市を発見したものの、尾行していた謎の相手によって閉じ込められてしまったという。そこに宇宙帝王が現われ、フューチャーたちも同様に監禁されるが、グラッグに原子振動装置を取り付けることで脱出する。

 フューチャーたちは、最後の決戦のため衛星ヌーンへと乗り込んだ。原子振動装置を身に着ければ、影の様になった宇宙帝王と渡り合うことが出来るが、特別な装備で空気まで振動させている宇宙帝王と違い、フューチャーは空気が体を通り抜けてしまうため呼吸が出来ない。フューチャーはそれを覚悟で宇宙帝王と対決し、苦しみながらも宇宙帝王の原子振動装置のスイッチを切ることに成功する。

 次の瞬間宇宙帝王はオットーとグラッグに取り押さえられるが、その正体は猿人になったと思われていた副総督ケルスだった。権力欲に取り付かれたケルスは、古代メガラ文明の遺産を手に入れたことで今回の事件を引き起こしたのだった。メガラ星人は自分たちが崇めていた「古え人」が実は地球人だったことを知り、戦いを中止した。先祖返り病の患者たちも、サイモンが開発した薬で全快した。

 こうして宇宙帝王事件はフューチャーメンの活躍で無事解決した。フューチャーはケン・スコットをジョーンに預け、惑星パトロールの訓練施設に入れてもらうように頼むと、月の基地へと帰っていった。


感想

 今回も詰め込み方が凄い。普通の感覚だと、宇宙帝王編最終話の今回は最初から最後まで衛星ヌーンでの最終決戦で30分潰してもおかしくないのですが、その前に古代文明の遺跡を調査しに出かけて、閉じ込められるというトラブルまで盛り込んでおきながら、ちゃんとラスボスとの決戦に間に合わせて、しかも急いだ感が無いのですから。なんというか不思議な編集トリックを使われているような、騙されたような気分になります。

 さて、38年前に見たときにも気がついていたのですが、最後の宇宙帝王とのバトルは、キャプテンフューチャーが呼吸を我慢して戦わなくても、呼吸しないグラッグに代理で戦ってもらえば問題なかったですよね。でもまあ、それを言うのは、ヒーロー物を見ていて「何故最初から必殺技を使わないんだ」と突っ込むようなもので言っちゃダメなことなんですよね、きっと。

 それにしても、このアニメ、辻真先先生のシナリオだからか台詞に妙に味があります。例えばフューチャーが古代文明の遺跡を探索中に「何千年何万年という歳月、この照明は床を虚しく照らし続けてきたのか……」とか、宇宙帝王がフューチャーに向かって「呆れた向こう見ずだ。撃てず切れず突けぬ私とどうやって戦おうというのだ」とか、ある意味時代がかっているというか、クラシカルな感じのセリフが随所に出てきて、「今」のアニメとの違いを感じます。

キャプテンフューチャー」の他のエピソードのあらすじ・感想は、以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com


恐怖の宇宙帝王―キャプテン・フューチャー (1974年) (ハヤカワ文庫SF)
恐怖の宇宙帝王/暗黒星大接近! <キャプテン・フューチャー全集1> (創元SF文庫)

感想:アニメ「タイムトラベル少女~マリ・ワカと8人の科学者たち~」第12話(最終回)「親愛なる科学者たち」:子供向け教育アニメにも関わらずSF要素も有ったりしてなかかなの好作品でした

タイムトラベル少女 -マリ・ワカと8人の科学者たち-?もふもふひざ掛け?キービジュアル柄

mariwaka.com

タイムトラベル少女~マリ・ワカと8人の科学者たち~ http://mariwaka.com/
放送 AT-X。全12話。

【※以下ネタバレ】

第12話(最終回) 親愛なる科学者たち

 

あらすじ

 1879年アメリカ。真理・永司・御影たちの頭上に「時空間の裂け目」が発生し、猛烈な勢いで物を吸い込み始めた。さらにそれに連動してTSSもオーバーロードを起こしてしまう。永司は、自分と御影が持っているアーミラリーコンパスは同じものであり、同じ時間に同じ物がニ個存在してしまったため、タイムパラドックスが発生した結果だと気がつく。永司は真理だけでも現在に戻るように指示するが、TSSの暴走によりコンパスと現代のリンクが切れてしまう。しかし永司が御影のコンパスを破壊したことで時空間の裂け目は消滅し、TSSも機能を取り戻した。その隙に真理と永司は現代に帰還し、御影は過去に取り残された。現代に戻った真理・永司や旬たちは研究所の外に逃げ出すが、TSSの暴走により火事になり、機械は壊れ本も燃え尽きてしまった。

 御影の秘書のさつきたちは逮捕され、研究所は閉鎖された。永司は旬が未来にTSSの原理を発見することを本で見て知っており、旬にコンパスを手渡す。真理は本でエジソンの業績を調べていて、集合写真の中に御影の姿を見つける。

 はるか未来。女性科学者(どう考えても未来の真理)が、学者を目指すという孫娘にアーミラリーコンパスをプレゼントする。ところがその部屋に有った「磁気や電気の歴史を記した本」が無くなっており、代わりにリンゴが置かれていることが解る。科学者は、その本は一人の少女を導くために飛んでいったのだと説明して〆。


感想

 破綻も無くきちんと完結して、好感の持てるラストでした。ひとつのものが時間移動により同じ時間に二つ存在してしまい、それにより時空の裂け目が出来る、云々というのはアイデアとしてはそう斬新なものでも有りませんが、話をまとめるためにここでそれを持ってくるか! という使い方には感心しました。未来の真理が科学者になっている、というのも予想の範囲内でしたが、最後に本が消えて物語の最初に繋がる、という展開は、SF好きならちょっとニヤっとしちゃうオチでしたね。


総括

 評価は○(まずまず面白かった)。

 テレビ東京系で早朝7時に放送される、科学者たちの業績を紹介する作品、という事で、「まんがはじめて物語」のような解りやすい子供向け教育アニメだと思っていたのですが、意外にも謎解き要素が有ったりして、予想外に楽しめた作品でした。

 主人公・早瀬真理(中学二年生)の父・永司は高名な科学者でしたが、三年前から行方不明になっていました。ある日、真理は親友の水城和花の家に遊びに行き、和花の兄・旬の部屋で本を開いたところ、突然姿が消えてしまいます。その本は、電気・磁気の発見や発明の歴史をしるした本で、その本に載っている偉人たちの写真に触れると、彼らが生きていた時代にタイムスリップしてしまうことが解ります。やがて、真理・和花・旬たちは永司が過去をタイムトラベルしてることを知り、永司が残したタイムマシンTSSを使い、永司の行方を求めて過去への旅を繰り返すことになるのでした。

 視聴前は、単純に「真理が過去に行って偉人の業績を色々体験して、はい今回はこれでおしまい」という教育的内容のアニメかと思っていたのですが、意外にも失踪した永司の消息を追うミステリー仕立てになっていたりして、結構意表を突かれました。また物語のキーとなる謎の本が物質転送装置の実験中にどこからともなく現われた(多分未来からやってきた)とか、本の中に旬や真理の未来のことが書かれている、とか、結構SFしていて、見ていてそれなりにワクワクさせられましたね。

 また本題(?)である偉人たちの業績紹介も、教科書的にやったことをそのまま紹介する、のではなく、彼らの研究に到る動機や人間関係や、そういう側面をメインに描いていたのもちょっと面白かったですしね。

 それと、なんと言ってもキャラクターデザインがすんごく良かった。デザイナーは「小林多加志」氏という人で、良く知らないのですが、女の子の顔つきがどう見ても「1990年代」していて、あの頃にはテレビ東京系アニメでこういう感じのキャラが一杯いたなぁ、とすんごく懐かしくなりました。明らかに「今風」の絵柄では無いのですが、そのレトロっぷりがこっちのハートを直撃でしたよ。特に和花ちゃんはサイコーでしたね。

 声優は、レギュラー枠は売れっ子で固めていますが、目を引くのはスフィアの四人(豊崎愛生寿美菜子戸松遥高垣彩陽)がレギュラーとして四人揃って出演していることです。この面子が大集合したのは2013年放送の「夏色キセキ」以来だと思うのですが、これって意図的な顔合わせなのか、単に普通にキャスティングしたらたまたま四人そろっちゃいました、ということなのか、どっちだったのでしょうかね。凄く気になります。

 まあ、目の肥えたアニメ好きが注目するような作品ではなかったのですが、見てみるとなかなか味があって、思わぬ拾い物だったという感じですね。結構満足できる作品でした。


アニメの「原典」

スタッフ情報
【監督】ヤマサキオサム
【シリーズ構成】ヤマサキオサム
【脚本】広田光毅中村能子、久保幸湖、ヤマサキオサム
【助監督】久城りおん
【キャラクターデザイン・総作画監督】小林多加志
【サブキャラクターデザイン・総作画監督補】佐々木敏
【プロップデザイン】水谷麻美子
色彩設計】辻田邦夫
美術監督】安田ゆかり
【音響監督】長崎行男
【音楽】黒石ひとみ
【アニメーション制作】ワオワールド


音楽
【OP】A応P「希望TRAVELER」
【ED】エラバレシ「ミス・ラビット」


キャスト
早瀬真理:豊崎愛生
水城和花:寿美菜子
水城旬:木島隆一
早瀬永司:森川智之
御影丞:坪井智浩
早瀬晶:戸松遥
早瀬理香:福緒唯
水城麗:井上喜久子
市川風太山下大輝
黒木さつき:高垣彩陽
大川透
三木眞一郎
中村大樹
森久保祥太郎
遊佐浩二
前野智昭
石田彰
羽多野渉

感想:特撮「仮面ライダーゴースト」第50話(最終回)「未来!繋がる想い!」

仮面ライダーゴースト VOL.1 [DVD]

www.tv-asahi.co.jp

テレビ朝日サイト http://www.tv-asahi.co.jp/ghost/
東映サイト http://www.toei.co.jp/tv/g
放送 テレビ朝日系(毎週日曜 8:00~8:30)。

【※以下ネタバレ】

第50話(最終回) 『最終話(特別編) 未来!繋がる想い!』 (2016年9月25日(日)放送)

 

あらすじ

 戦いが終わり、生き返ったタケルは高校に復学した。アランは眼魔世界の再興を決心し、マコトもそれに協力するつもりだった。またジャベルは生きる意味を求め、大天空寺で修行を始める。そんな中、突然ゲートが開きアユムという少年が出現するが、謎のライダー(エグゼイド)がアユムを襲い、スペクター・ネクロムと一戦交えて退散する。アユムは何故かタケルの名前を知っていたが、「未来に希望は無い」という醒めた言葉を繰り返す。

 アラン、マコト、カノンは眼魔世界の建て直しのため旅立った。直後、また謎のライダーがアユムを襲ってきたため、タケルはゴーストとなって謎のライダーと戦うが、どうやら先に襲ってきた相手ではないらしいと解る。さらにそこにもう一人のライダーが現われ、アユムから何かを奪っていった。さらに謎の怪人軍団が現われたので、ゴーストとエグゼイドは協力して怪人たちを倒す。アユムはタケルの「思いが未来を変える」という言葉に納得して消えた。最後はタケルが画面に向かって「キミが想いを繋げ」とかなんとか言っておしまい。


脚本:福田卓郎
監督:金田治(ジャパンアクションエンタープライズ


感想

 こういう次のライダーとのハイブリッド話で最終回にするのって、すっきり終わった気がしないからやめて欲しいよなぁ。まあ、アランたちが眼魔世界再興に旅立ったり、ジャベルが修行を始めたり、最終回らしい要素もあったので、エグゼイドと絡めたのが心底余分に思えました。


総括

 評価は△(もっと頑張りましょう)。

 ゴースト(おばけ)をテーマにした異色の仮面ライダーで、ライダーが歴史上の偉人/英雄/有名人たちの力を借りて戦う、という設定に多少そそるものがあったのですが、結果から言えば全然ノレまれんでした。一応最終回まで見ましたが、各回の感想を書くのは1クール目辺りでやる気をなくしたくらいつまらなかったです。

 主人公・天空寺タケルは、10年前に死んだ父親の後を継ぐためゴーストハンターを目指していたが、未だにゴーストを見ることが出来ず、もうやる気をなくして修行をさぼり気味だった。そんなある日、タケルはゴースト怪人「眼魔(ガンマ)」に出会い、殺されてしまう。ところがタケルは死後の世界で「仙人」と名乗る男と出会い、英雄の眼魂(アイコン)を15個集めれば生き返ることが出来ると教えられる。仙人に現世に送り返されたタケルは、父親から受け継いだ眼魂を使って「仮面ライダーゴースト」に変身し、眼魔たちと戦いを繰り広げる。

 メインライターの福田卓郎氏は、過去に「トリック」をはじめとして、一般向けの映画・ドラマ・芝居を数多く手がけたベテランでしたが、少なくともこのゴーストに関して言えば外してました。序盤は、眼魔、英雄の眼魂集め、謎のモノリス、幼なじみマコトとの対立、etcの設定は最初は面白かったのですが、1クール目終盤辺りで一息ついて以降は、毎回謎めいたことをウダウダ言っているだけで、話がどっちに進んでいるのかまるっきり見えず、先への興味が全く持てない状態に成り果ててしまいました。

 結局、

・英雄の眼魂が登場する意味が(ライダーの変身のバターンを増やすという以外に)見出せず集める理由も存在の意味も解らなかった

・グレートアイとはなんなのか不明だった

・力の根源とはなんだったのか不明だった

・眼魔世界とはなんなのか解答が無かった

・アドニスたちが眼魔世界にどうやってたどり着いたのか不明だった

・眼魔世界の国民が棺の中でチリになるあの光景の意味がさっぱり解らなかった

・仙人/イーディス長官がタケルに何をさせたかったのか良く解らなかった


 等々よくわからないことだらけ。さらに第4クールに突入しても、さっぱり話にスパートが掛からず、延々と「アデルの「私が世界だ」発言」、「倒しても倒しても帰ってきてまるで埒が明かないガンマイザーたちとの戦い」、「意味の解らない偽マコトの出没」、その他がグダグダと続くだけで、もうなんでこんな番組を見続けているのだろうかと自問自答せざるを得ない内容の連発。

 最後はなんとなくそれっぽいオチがつきましたが、正直言って全く面白くなかったなぁ。私の評価では「ハズレ」でしたね。まあ、ヒロインのアカリが好感度MAXのヒロインだったのでそれだけは良かったなぁと思います。

感想:アニメ「キャプテンフューチャー」第3話「天翔ける砦の奇蹟」

コロムビア・サウンド・アーカイブス キャプテンフューチャー オリジナル・サウント・トラック-完全盤-

●伝説のSFアニメーション 「キャプテンフューチャー」特別番組 | アニマックス
http://www.animax.co.jp/programs/NN10002001
米国のSF作家エドモンド・ハミルトンによるスペースオペラ小説の金字塔『キャプテンフューチャー』を原作に持つ、NHKとしては『未来少年コナン』に続くTVアニメーションシリーズ。


原作の魅力である個性豊かなキャラクターたち、センス・オブ・ワンダーなメカニックやストーリーを、当時のSF的未来観も取り込みながら魅力的なビジュアルと骨太のアクションで描いた本作は、いまなお国内外で高い評価を受けている。再放送の機会も少ない“幻の作品”、2016年9月待望のBlu-Rayによる初パッケージ化にともない、今回特別に発売直前に、第1話~第8話までを特別放送!「幻のスペースオペラキャプテンフューチャー」にご期待ください。

放送 アニマックス。2016年9月24日(土)深夜放送。

【※以下ネタバレ】

第3話  天翔ける砦の奇蹟 (「恐怖の宇宙帝王」より)

 

あらすじ

 オットーが掴んだ情報によれば、宇宙帝王はメガラ人の祖先を名乗り、古代メガラ文明の遺跡「古え人(いにしえびと)の町」にメガラ人を呼び集めているという。キャプテンフューチャーはそのタイミングで宇宙帝王に再度接触しようと考える。

 またサイモン教授は「先祖返り病」が人間の脳下垂体の機能不全により発病していることを突き止めていた。脳下垂体は人間の成長に関係する器官で、その異常により人間の姿が保てなくなり猿人と化してしまうのだった。そして原因が判明したことで、治療薬の開発に目処が立ちつつあった。フューチャーは、宇宙帝王が腰のスイッチを操作することで、物質を通過できる状態と通常の状態を切り替えていることを掴む。

 ジョーンはフューチャーより先に宇宙帝王の正体を掴もうとして、逆に宇宙帝王に捕まってしまう。フューチャーはメガラ人の集会をこっそり偵察し、ジョーンが捕まっているのを見て救出に乗り込むが、オットー、ジョーンと共に古代メガラ文明の牢に閉じ込められてしまった。

 しかも宇宙帝王は人間に先祖返り病を発症させる光線をフューチャーたちに浴びせ、そのまま立ち去る。このままでは数時間以内にはフューチャーたちは猿人と化してしまう運命となったが、グラッグたちが駆けつけてフューチャーたちを救出し、完成していた先祖返り病の治療薬を投与したおかげで危機を脱した。

 一方、宇宙帝王は、古代メガラ文明の遺産が隠された衛星ヌーンにメガラ人と共に到着していた。宇宙帝王がメガラ星の都市に攻撃をかけるまで残り8時間しかない。続く。


感想

 30分しかないのに予想外に話が濃くて改めて驚きます。ジョーン捕まる→フューチャー助けに来る→一緒に閉じ込められる→グラッグたちが助けに来る→薬が完成していて危機一髪→でも宇宙帝王は既に準備万端、という流れを30分でこなして、しかも早回しという感じが全くしないのがすごい。

キャプテンフューチャー」の他のエピソードのあらすじ・感想は、以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com


恐怖の宇宙帝王―キャプテン・フューチャー (1974年) (ハヤカワ文庫SF)
恐怖の宇宙帝王/暗黒星大接近! <キャプテン・フューチャー全集1> (創元SF文庫)

感想:アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」第13話(最終回)「サンシャイン!!」:先代のセルフコピーだったものの、ラブライバーもそれなりに納得のクオリティでした

TVアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』OP主題歌「青空Jumping Heart」

www.lovelive-anime.jp

ラブライブ!サンシャイン!! Official Web Site http://www.lovelive-anime.jp/uranohoshi/
放送 BS11

【※以下ネタバレ】

第13話(最終回) 『#13 サンシャイン!!』 (2016年9月24日(土)放送)

 

あらすじ

 Aqours(アクア)はラブライブ!!地区予選突破のため、夏休みの間も練習を続けていた。それを知った千歌のクラスメートたちは、浦女の廃校を回避するために頑張っているのだから、自分たちも何か協力したいと申し出る。それを聞いた千歌は、地区予選の際に一緒にステージで歌おうと提案する。

 そして、東海地区予選の当日。千歌たちの前に、クラスメートだけでは無く、浦女の全生徒が集まっていた。梨子は千歌に、登録されたメンバー以外はステージには上がれないことを伝えるが、それを聞いた浦女生徒たちは観客席から応援するという。アクアはステージで、結成から今までに至るまでの出来事を寸劇として披露した後、新曲を歌う。

 最後に浜辺でアクアのメンバーが集合写真を撮って、これからも頑張るぞ的に〆。


感想

 終盤のメンバーによる小芝居……、もといミニドラマというか寸劇がこっ恥ずかしくって見てられませんでした。あんなことわざわざ観客に訴える必要有るの? なんかくどくてヤだったなぁ。でもまあステージでの歌って踊ってシーンはそれなりに良かったし、最後も上手くまとめて、最終回としてはまずまず良い出来でしたね。


総括

 評価は○(まずまず面白かった)。

 大ヒット作「ラブライブ!」の後継作品。正直に言えば前作のコピーともいえる内容で、新鮮味はほとんど無かったものの、まあラブライバーとしてはまずまず楽しめる作品でした。


 静岡県沼津市。私立浦の星女学院の生徒・高海千歌は、秋葉原で見たμ's(ミューズ)のライブ映像を見て感化され、自分もスクールアイドルになりたいと考えるようになります。そして親友やクラスメートを誘ってAqours(アクア)というグループを結成するのでした。


 テレビシリーズ二期+映画が作られ、さらにメンバーは紅白出場を達成、と、大ヒット作品となった「ラブライブ!」の新シリーズという事で、期待より「前作を汚さないような新作が作れるのかしら?」という点が気になっていたアニメでしたが、結果から言えばその点は上手くクリアして、それなりの満足度の作品でした。

 でも、まあ、上手くいったその理由が「前作をセルフコピーして、キャラ名・グループ名・地名などを変えただけだったから」というはどうかな、って感じでしたけどね(笑い) 何せ、脳天気系の主人公(実家は店というかそういう業種)が友人を巻き込みながらスクールアイドル部の設立を目指し、生徒会長に反対されつつも、なんとかグループを立ち上げ。さらに主人公たちは廃校になりそうな母校を救うため、ラブライブ!に出て学校を宣伝することを目標にする、さらにアイドル活動に反対していた生徒会長当人も最後にはグループに加わる、etc、って、先代の「ラブライブ!」そのままやん(笑い) いくらなんでも前作と変化が無さ過ぎです。

 まあ、ファンも前作と同じような物を望んでいるのであって、変に改変されてもついていけないでしょうから、結果的にはこのくらいの「焼き直し」程度の内容で正解だったのでしょうね。実際、この「サンシャイン!!」も、初回から「もう今後は初代ラブライブのコピーみたいな内容で行くのだろう」と予感しつつ(そして実際そうなりましたが)、『適当に可愛い女の子たちがアイドルの格好で歌い踊ってくれればそれだけで満足』というタイプなので(笑い)、ほどほど楽しく見てました(笑)

 しかし、前作でキャラのパターンを使い尽くしてしまったからか、「サンシャイン!!」のキャラはどの子にも入れ込めなかったなぁ。ミューズでは希たんとかエリーチカとか海未ちゃんとかいくらでも好みのキャラがいたのですが、アクアはそーいう対象ゼロ。それに曜なんか花陽のニセ物みたいで、キャラの描きわけにすら苦しんでいる風だったしね。まあ前作で主要キャラを9人作ったのに、さらに新しく9人ひねり出せ、というのが無理な注文だったのでしょう。

 前作も第一期の時点ではそれほど高く評価しているわけではなかったので、「サンシャイン!!」もこの程度楽しませてくれたから十分、という評価です。どうせ第二期を目論んでいると思いますが、放映されたら見ても良いよね、くらいには気に入りましたよ。


ラブライブ!サンシャイン!! FIRST FAN BOOK

スタッフ情報
【原作】矢立肇
【原案】公野櫻子
【監督】酒井和男
【シリーズ構成】花田十輝
【キャラクターデザイン】室田雄平
【デザインワークス】河毛雅妃
【セットデザイン】高橋武之
美術監督】東潤一
色彩設計】横山さよ子
【CGディレクター】黒﨑豪
【撮影監督】杉山大
【編集】今井大介
【音響監督】長崎行男
【音楽】加藤達也
【音楽制作】ランティス
【アニメーション制作】サンライズ


キャスト
高海千歌:伊波杏樹
桜内梨子:逢田梨香子
松浦果南:諏訪ななか
黒澤ダイヤ:小宮有紗
渡辺曜:斉藤朱夏
津島善子:小林愛香
国木田花丸:高槻かなこ
小原鞠莉:鈴木愛奈
黒澤ルビィ:降幡愛

感想:アニメ「キャプテンフューチャー」第2話「炎の海の牢獄」

コロムビア・サウンド・アーカイブス キャプテンフューチャー オリジナル・サウント・トラック-完全盤-

●伝説のSFアニメーション 「キャプテンフューチャー」特別番組 | アニマックス
http://www.animax.co.jp/programs/NN10002001
米国のSF作家エドモンド・ハミルトンによるスペースオペラ小説の金字塔『キャプテンフューチャー』を原作に持つ、NHKとしては『未来少年コナン』に続くTVアニメーションシリーズ。


原作の魅力である個性豊かなキャラクターたち、センス・オブ・ワンダーなメカニックやストーリーを、当時のSF的未来観も取り込みながら魅力的なビジュアルと骨太のアクションで描いた本作は、いまなお国内外で高い評価を受けている。再放送の機会も少ない“幻の作品”、2016年9月待望のBlu-Rayによる初パッケージ化にともない、今回特別に発売直前に、第1話~第8話までを特別放送!「幻のスペースオペラキャプテンフューチャー」にご期待ください。

放送 アニマックス。2016年9月24日(土)深夜放送。

【※以下ネタバレ】

第2話  炎の海の牢獄 (「恐怖の宇宙帝王」より)

 

あらすじ

 キャプテンフューチャーとサイモン教授は、宇宙帝王の不可思議な体は、原子の振動数を変えることによって実現していると推測する。物質を構成する原子は実は隙間だらけであり、宇宙帝王は振動数を変えることでその隙間を通り抜けているらしい。

 オットーはメガラ星人に変身して情報収集に向かう一方、フューチャーはメガラ星の総督クエールに会いに出かけ、そこで総督以下のメガラ星の重要人物四人や、情報部員のジョーン・ランドール(増山江威子)と出会う。フューチャーがメガラ星に来ることは総督たち四人しか知らなかったはずであり、つまりこの中の誰かが宇宙帝王と繋がっているとしか考えられない。

 フューチャーたちは「炎の海」の中にある刑務所を改造した「先祖返り病」専門の病院に向かった。ところがどこからか現われた宇宙帝王が病院を炎から守るスクリーンの発生装置を破壊してしまう。フューチャーたちは炎にまかれて危機に陥るが、なんとか装置を修理することが出来た。直後、オットーから宇宙帝王に関する手がかりを掴んだとの連絡が入る。続く。


感想

 盲点というか、キャプテンフューチャーが謎を解く前に、声でもう総督たち四人の中の誰が宇宙帝王なのか視聴者にバレてます(笑)

 冒頭、キャプテンとサイモン教授が宇宙帝王の体についてコンピューターで分析するのですが、その時画面に出てくる文字が「THE TERMINAL MAN」「STAR WARS」なのは笑いました。後者はもちろん超有名な映画のタイトルで、前者はマイケル・クライトンSF小説の名前です。スターウォーズはともかくターミナル・マンを入れてくるとは、SF心のある関係者がいたのでしょうね。

 今回オットーがメガラ星人に変装するのですが、これ変装とかいうレベル超えてますよ。身長から違うんですけど。もしかしてオットーって骨も無いのか?

 宇宙帝王ですが、破壊工作の後立ち去る前に「キャプテンフューチャー、健闘を祈る」とか言い残すとか、セリフがなかかなしゃれていて感心しました。

キャプテンフューチャー」の他のエピソードのあらすじ・感想は、以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com


恐怖の宇宙帝王―キャプテン・フューチャー (1974年) (ハヤカワ文庫SF)
恐怖の宇宙帝王/暗黒星大接近! <キャプテン・フューチャー全集1> (創元SF文庫)

感想:アニメ「あまんちゅ!」第12話(最終回)「蒼い世界のコト」

TVアニメ「あまんちゅ!」エンディングテーマ「ふたり少女」

amanchu-anime.com

TVアニメ「あまんちゅ!」公式サイト http://amanchu-anime.com/
放送 AT-X(最速放送)。

【※以下ネタバレ】

第12話(最終回) 蒼い世界のコト (2016年9月23日(金)放送)

 

あらすじ

 ついに双葉は初の海洋実習のため、初心者ダイバー御用達の大瀬崎へとやって来た。そして初の海でのダイビングに大興奮しつつ、真斗が課した数々の課題も無事クリアする。海から上がっても興奮冷めやらぬ双葉に、真斗はダイバーのライセンスを手渡す。最後は双葉と光がお互いに好きみたいなことを言って〆。


感想

 まさか海にたどり着くのに最終回までかかるとは思いませんでした。しかしまあ、双葉の初のダイビングの感激が視聴者にも伝わってきたし、最後はなんかちょい百合っぽく〆たし、まあまあだったかなぁ。


総括

 評価は△(もっと頑張りましょう)。

 素朴な雰囲気の学園アニメで、雰囲気は嫌いではなかったのですが、あまりにも中身が無さ過ぎだったな、と……


 大木双葉は中学卒業と同時に伊豆に引っ越すが、環境の変化に馴染めず、中学時代の友達からのメールばかりを気にしていた。そんな双葉は、高校入学と同時に、やたらと明るくてフレンドリーなクラスメート小日向光と友人になる。そして光の趣味はスキューバダイビングだったことから、双葉もダイビング部に入部することになり……


 「アリア/アクア」の天野こずえが原作という事で、嫌なこととか劇的なことが何も起らない優しい世界の学園ドラマで、美人なのだけど基本的にネガティブ思考で後ろ向きなことばかり考えてしまう双葉を、超明るくて殆ど何も考えていないアホの子の光が引っ張り、双葉がダイビングという全く未知の世界に触れていく様が丹念に描かれました。毎回、光と双葉の可愛い女の子同士の仲良しウフフ学園生活が描かれ、それはそれで気持ち良かったのですが……、

 しかし、程なくして、話の中身がほとんど無いことに気がついて醒めてしまいました。「落ち込み気味の双葉を光が元気付ける(だけの)話」とか、「雨の日に光を真斗先生が追いかける(だけの)話」とか「ダイビング部員がだるまさんが転んだに興じる(だけの)話」とか、とにかく話がたわいなくて見る甲斐が無いエピソードばかり。すぐさま海に潜って、そこから色々ドラマが展開するのかと思っていたので、毎回毎回全く先に進まないのには閉口しました。まさか海に潜るのがゴールだったとは……

 OP曲「Million Clouds」を歌うのが坂本真綾という事でこれは凄くよかったし、かやのん演じる双葉のちょっとめんどくさいところもそれはそれで愛おしかったし、雰囲気は嫌いじゃなかったのですが、あんまりにも中身が無さすぎたのがちょっとなぁ、と辛目の評価になりました(あのふんわり感が良いんだ、という意見もありそうですけどね……)。

 それにしても、この原作/アニメは主人公たちの学校の女子の制服が凄すぎる。超ロングスカート(笑) ぶっちゃけた話、原作者の別作品「アリア/アクア」の観光水先案内人の制服と同系統です。作者はどんだけロングスカートが好きだというのか……、女子生徒はさぞ歩きにくいでしょうねぇ。あと夏はめちゃくちゃ暑いんじゃないかなぁ……


Million Clouds
あまんちゅ!(1) (BLADE COMICS)

スタッフ情報
【原作】天野こずえ(マッグガーデンコミックブレイド」連載)
【総監督】佐藤順一
【監督】カサヰケンイチ
【脚本】赤尾でこ
【キャラクターデザイン】伊東葉子
美術監督】柴田千佳子(スタジオカノン)
色彩設計】石田美由紀
【撮影監督】間中秀典、福世晋吾
【編集】須藤瞳(REAL-T)
【音楽】GONTITI
【音楽制作】フライングドッグ
【アニメーション制作】J.C.STAFF


音楽
【OP】坂本真綾「Million Clouds」
【ED】てこぴかり(茅野愛衣鈴木絵理)「ふたり少女」


キャスト
小日向光:鈴木絵理
大木双葉:茅野愛衣
二宮愛:大西沙織
二宮誠:梅原裕一郎
火鳥真斗:伊藤静
ちゃ顧問:久保ユリカ
小日向きの:井上喜久子