感想:アニメ「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星」第13話(最終回)「一年戦争」:終盤だけはそこそこ面白かった

機動戦士ガンダム THE ORIGIN I [DVD]

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星 公式サイト http://www.gundam-the-origin.net/tv/
放送 NHK 総合。全13話。

【※以下ネタバレ】
 

赤い彗星”と呼ばれるジオン公国軍のエースパイロット『シャア・アズナブル』と、彼の妹『セイラ・マス』の運命を決定づけた悲劇の始まりと過去~2人の兄妹の流転の物語~を背景に、サイド3の実権を掌握しジオン公国を統率するザビ家、ランバ・ラル黒い三連星など「一年戦争」で活躍した数々のジオン軍の名高きエースパイロットたちの若き日の勇姿、戦況を劇的に変えることとなった人型機動兵器「モビルスーツ」の開発秘話、地球連邦軍との軋轢や開戦への道程など、「一年戦争」以前の過去の物語が、映像として初めて描かれていきます。

 

第13話(最終回) 一年戦争 (2019年8月11日(日)深夜放送)

 

あらすじ

 シャアの乗艦はジオン本国近くで連邦軍の軍艦と遭遇し、シャアは調査のため強引に中に乗り込む。しかし、そこで捕虜の筈のレビル将軍の姿をみて、何か裏が有ることを感じ取り、連邦艦をそのまま行かせることにした。

 同じ頃地球の南極では、地球連邦とジオンによる停戦交渉が行われようとしていた。ところがその会場にルナツーに到着したレビルの演説が放送され、レビルは休戦を拒否して徹底抗戦することを訴える。

 最後。連邦の新型艦ホワイトベースがサイド7に向かっているのを、シャアの船が追跡しているシーンで〆。

感想

 マ・クベが将軍と言われてますが……、なんでテレビシリーズでは大佐だったん?


総括

 1~9話は評価は△、10~13話は○。

 初代「機動戦士ガンダム」の前史を描いた作品ですが……、まあ最後の方だけは面白かったかなぁと。


 シャアが幼いころにサイド3が軍事独裁国家化していくあたりから始まって、シャアの成長と並行して、地球連邦とサイド3(ジオン公国)の関係の悪化、新兵器モビルスーツの開発、等を描き、一年戦争開戦を経て、シャアがサイド7にやってくるところでゴール、という構成。

 しかしまあ、シャアの成長も、モビルスーツ開発秘史も興味湧かなかったし、植民地のサイド3がどんどん軍事独裁国家化していくのに連邦が何もせずにボケーッとしているだけというのも理解しがたかったし、etcetcで第9話くらいまでは興味なし。地球でシャアがララァと会っていましたというのも、取ってつけた感甚だしかったし。

 シャアが赤ザクで活躍しはじめた第10話くらいからようやくなんとか面白くなってきたのですが、ルウムの戦いも「ジオン軍が劣勢をモビルスーツという新兵器の活用で大逆転して大勝利!」感が薄かったのはいまいち。もっと連邦軍モビルスーツの前に手も足も出ずに無様に負けた、みたいな具体的描写が欲しかったなぁと思いました。というか画面を見ている限り、なんで負けたのかさっぱりわからんかったよ……


 結末は、初代ガンダムの第一話の直前でおしまい、となるので、「環が閉じた」という感じはしましたので、終わり方としては悪くなかったなぁとは思いますけど、途中までがイマイチすぎたなと。まあ、「そこそこ」でしたでしょうか。
 
 

http://www.gundam-the-origin.net/tv/#introduction

1979年にTV放送された、日本ロボットアニメの金字塔『機動戦士ガンダム』。そのキャラクターデザイン・アニメーションディレクターの安彦良和(やすひこよしかず)氏が手掛けた、累計発行部数1,000万部を超える大ヒットコミックス『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』。2011年にアニメプロジェクトが発表され、2015年から2018年にかけて、全6話をイベント上映及び劇場上映しました。本作『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』は、この全6話を、オープニング&エンディング新作のうえ13本のTVシリーズに再編集しました。
2019年4月29日から、毎週月曜 午前0時35分~【日曜深夜】NHK総合テレビで放送されます。


今回のTVシリーズ化にあたり、機動戦士ガンダム40周年プロジェクトの総合音楽プロデューサーとしてSUGIZO氏を招聘。
そして、40周年プロジェクトテーマ曲と、第1弾・第2弾・第3弾とつづく全てのOP曲は今年30周年を迎えるLUNA SEAが担当することが決定し、第1弾オープニングテーマは「宇宙の詩 Higher and Higher」に決定しました。
またSUGIZO氏プロデュースによるED楽曲は、ガンダムの未来を示唆する書き下ろし新曲をはじめ、かつてのガンダムの名曲を様々なフィーチャリング・アーティストとのコラボレーションによるカバーも予定しており、ガンダム作品の可能性の拡がりに触れ、新たな魅力を発見いただけます。
再編集によって装いも新たになる『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』をNHK総合テレビで、ぜひ体感してください。



メインスタッフ
原作 矢立 肇・富野由悠季(「機動戦士ガンダム」より)
脚本 隅沢克之
音楽 服部隆之
総監督 安彦良和
企画・製作 サンライズ



メインキャスト
シャア・アズナブル 池田秀一
アムロ・レイ 古谷徹
セイラ・マス 潘めぐみ
デギン・ソド・ザビ 浦山迅
ギレン・ザビ 銀河万丈
ドズル・ザビ 三宅健太
キシリア・ザビ 渡辺明乃
ガルマ・ザビ 柿原徹也

 
機動戦士ガンダム THE ORIGIN VI 誕生 赤い彗星 [DVD]
 
 
 

【エロゲ】電ファミニコゲーマーがなんか懐かしエロゲづいているけど、おっさん読者狙いに来てるの?

ランス10
 

 電ファミニコゲーマーが8月に入ってから懐かしエロゲの記事を連発していて、どうしちゃったの?状態です。
 

2019年8月1日 11:30
【ゲームの企画書】エロゲー業界の重鎮アリスソフトのTADA氏が駆け抜けた現場30年。平成に始まり平成に終わった『Rance』シリーズを完結させた「作り続ける人」が向かう先
https://news.denfaminicogamer.jp/projectbook/190801a

news.denfaminicogamer.jp
 

2019年8月3日 11:31
伝説のエロゲー『ようこそシネマハウスへ』が復刻へ──80人以上のキャラクターが生きる「ものづくりと滅びの世界」は、なぜ熱狂的な信者を生み出したのか?
https://news.denfaminicogamer.jp/interview/190803a

news.denfaminicogamer.jp

 
 まだ現役のアリスソフトを話題にするのはともかく、後者の「ようこそシネマハウスへ」ってDOS時代のゲームなんですけど…… DOS時代にせっせとエロゲを遊んでいたおっさんの読者を引き付けようとする意図なのでしょうか。7月に独立したから、PV欲しいでしょうし。


 前者の記事は、アリスのTADAさんのロングインタビューという事で、今まで表に出てこなかったTADAさんが自分の経歴やアリスの歴史を語る、というのは結構読み応えありました。以前にこのサイトで載せた

2019年6月7日 16:54
平成元年に始まり平成で終わった美少女ゲーム『ランス』シリーズを振り返る。各種文献から見るアリスソフトとTADA氏の軌跡
https://news.denfaminicogamer.jp/kikakuthetower/190607e

news.denfaminicogamer.jp

 
 という記事が、一から十までライターの「感想・想像」で埋め尽くされていて資料性も価値も一ミリグラムも無かったのと比較すれば大きな進歩で有ります。


 しかし、後者の「シネマハウス」の方は「復刻へ」とか書いてあるけど別に確定ではなく、正確には「復刻出来たら良いなぁ」みたい内容なのはどうなんだ感が有りますな。お懐かしのさっぽろももこ氏を召喚して開発秘話を聞き出しているのは良かったけど。懐かしネタ以上の物じゃないよなあ。
 
 
 まあ、最新のエロゲ情報を流してもあまり食いつく人もいなさそうだし、今後も懐かしエロゲネタをやりまくるのかな。もしも、エルフの社長だった蛭田氏を復活させてロングインタビューでもしてくれたら、大金星と言うか、もう手放しで称賛しますけど。
 
 
ようこそシネマハウスへ
 
 

【デジタルゲーム】竜騎士07×樋上いたるの新作ゲーム「幻想牢獄のカレイドスコープ」:キャライラストが笑える(笑)

(TVアニメ化10周年記念)(ひぐらしのなく頃に解)全話いっき見ブルーレイ [Blu-ray]

2019.08.08 18:00
『幻想牢獄のカレイドスコープ』竜騎士07×樋上いたるによる“惨劇サンドボックス”が今冬発売決定&ティザーサイトオープン! - ファミ通.com
https://www.famitsu.com/news/201908/08181094.html

www.famitsu.com

エンターグラムは、竜騎士07氏が企画・シナリオ、樋上いたる氏が原画を務める完全新作『幻想牢獄のカレイドスコープ』を今冬に発売決定したことを発表。

タイトル名:幻想牢獄のカレイドスコープ
機種:PlayStation4/PlayStationVita/Nintendo Switch
企画・シナリオ:竜騎士07
原画:樋上いたる

 
 まあ、なんとも懐かしい(?)お二人が合体したようで……


 竜騎士07といえば「ひぐらしのなく頃に」「うみねこのなく頃に」で熱狂的なファンを獲得した、ゼロ年代のオタ業界を代表する一人と言ってもいいクリエイター。まあもっともうみねこの締め方が酷かったらしくて、それ以降は「普通のクリエイター」に格下げになったようなイメージも有りますが……、でもまあ、それ以降も漫画原作とかでそれなりに仕事は続いているのは確認していました。

 さらに、樋上いたると来れば、Keyの「kanon」「Air」「クラナド」といった感動系ゲームの原画で、やはりゼロ年代オタクに強烈なインパクトを与えた絵師。まあKeyの存在感がイマイチ希薄になり、Kanonが既に20年前の作品となった今となっては、わりと過去の人感も有りますが……(※あくまで個人の感想です)(あとそもそも2016年にKEYを辞めてますし)


 その二人が手を組んだ! ということで、これが10年前なら凄いニュースだったんでしょうけどねぇ……(既に2011年にKeyの「リライト」で一度組んではいますけど)。2019年となっては「懐かしい名前が帰って来たなぁ」みたいな感じしかしない……


 あと、ちょっと笑ったのが公式サイト。

幻想牢獄のカレイドスコープ オフィシャルサイト | ENTERGRAM
http://www.entergram.co.jp/gerokasu/

www.entergram.co.jp

 
 標準ではいたる絵の可愛い女の子四人が立っているのですが、サイトの中にあるスイッチ的な物をぽちっと押すと、ヒロインたちの顔が一転して目が吊り上がっためっちゃ怖い顔になってしまうんですわ。「ひぐらし」での「嘘だっ」の狂気顔とおんなじノリ。竜騎士07って人は20年経っても何にも変わってないんだなぁと思いました(笑)
 
 まあ「ゼロ年代好き」のオタク(ってどんなんだ)には刺さるタイトルかもしれません。
 
 
Rewrite - PS3
 
 
 

【コミック】感想:WEBコミック「キン肉マン」第292話「鉄壁たれ、キン肉王家!!の巻」(2019年8月12日(月)更新)

キン肉マン 68 (ジャンプコミックス)

週刊プレイボーイ https://wpb.shueisha.co.jp/comic/

【※以下ネタバレ】
 

第292話 鉄壁たれ、キン肉王家!!の巻 (2019年8月12日(月)更新)

 

あらすじ

フルメタルジャケッツvsオメガ・グロリアスのエクストラタッグマッチ。


序盤、気負いすぎたブロッケンJr.の拙攻でオメガ側に流れがいきかけたものの、ソルジャーの無言の張り手でブロッケンが落ち着きを取り戻すと、怒涛のツープラトン攻撃で一気に流れを引き戻す。すると、いよいよ互いの総大将が出陣!


圧倒的パワーですべてを切り裂きにかかるアリステラのフォーフィンガースプラッシュに、ソルジャーはキン肉王族秘伝の「肉のカーテン」で対抗! 完璧に受け切った―――!!

 
 フルメタルジャケッツ(キン肉マンソルジャー&ブロッケンJr.)対オメガ・グロリアス(オメガマン・アリステラ&マリキータマン)

 アリステラはソルジャーに「火事場のクソ力」を出すように要求するが、ソルジャーはキン肉王家に伝わる王道レスリングでアリステラと渡り合う。しかしアリステラはそんなスタイルには興味が無く、マリキータマンとの合体技でソルジャーを叩きつける。

感想

 今更ながらですが、ソルジャーも火事場のクソ力って使えるんでしたっけ。キン肉マンだけの属性なのかと思っていたけど?
 
 

[参考]攻防の流れ

アリステラ:オメガハンドで左右から平手打ち→正面から肉のカーテンをこじ開けて頭突き

ソルジャー:ドロップキックの態勢

アリステラ:すかして下から背中に体当たり→パワーボムの態勢

ソルジャー:フライングヘッドシザーズで投げ飛ばし→関節技「肉の制圧(サプレッション)」

アリステラ:振りほどいてビッグブーツ

ソルジャー:足を受け止めて、投げ技「肉の豪雨(ダウンボア)」

マリキータマン:ロープを使った旋回蹴り

マリキータマン&アリステラ:グロリアスサンクションクラッシュ


※「肉の制圧(サプレッション)」=メキシカンストレッチ的関節技。相手を足を延ばした態勢で座らせる→相手に上からブリッジするような形で覆いかぶさり、両足で両足、両腕は両腕をサーフボードストレッチ的に極める。


※「肉の豪雨(ダウンボア)」=投げ技。正面から相手の両足を掴んでそのままブリッジして後ろに投げ捨てる

グロリアスサンクションクラッシュ=合体の投げ技。マリキータマンが正面から両腕をかんぬきの態勢に捕えて空中に飛び、後ろにそり投げる態勢になる。さらにアリステラがマリキータマンをジャーマンで投げるような態勢に抱え、相手の脳天をマットにたたきつける。
 
 
 

[参考]対戦カード/結果

関ヶ原:浮遊立方体リング
 フルメタルジャケッツ(キン肉マンソルジャー&ブロッケンJr.) - オメガ・グロリアス(オメガマン・アリステラ&マリキータマン)

 
 

※本章(209話~)の他のエピソードのあらすじ・感想は以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 
ソルジャー
CCP Muscular Collection No.EX キン肉マン ソルジャー軍服2.0Ver. 特別カラー
スーパー・フェニックス
S.H.フィギュアーツ キン肉マン スーパー・フェニックス 約150mm ABS&PVC製 塗装済み可動フィギュア
ゼブラ
CCP マスキュラー コレクション vol.18 キン肉マン ゼブラ(特別カラーver.)
マリポーサ
浪漫堂 キン肉マン 王位争奪戦 キン肉マン マリポーサ&ロビンマスク
ビッグボディ
CCP Muscular Collection vol.016 キン肉マン ビッグボディ(特別カラーver.)
 
 

※前章「完璧超人始祖編」(1話~208話)のあらすじ・感想は以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 
 
 
 

感想:オカルト系番組「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」『File-26 吸血獣チュパカブラ&日本怪異“神隠し”』(2019年8月8日(木)放送)

プラズマUMAの謎とチュパカブラ (ムー・スーパー・ミステリー・ブックス)

ダークサイドミステリー http://www4.nhk.or.jp/darkside/
放送 NHK BSプレミアム

【※以下ネタバレ】
 
※過去の放送の内容・感想は以下のページでどうぞ
d.hatena.ne.jp
 

『File-26 吸血獣チュパカブラ&日本怪異“神隠し”』 (2019年8月8日(木)放送)

 

内容

https://www4.nhk.or.jp/darkside/x/2019-08-08/10/1460/1623656/
8月8日木曜
NHKBSプレミアム 午後9時00分~ 午後10時00分
幻解!超常ファイル26「吸血獣チュパカブラ&日本怪異“神隠し”」


現代の吸血鬼!家畜の血を吸い大量に殺す恐怖の未確認生物チュパカブラの正体は?現地カリブ海取材で意外な事実が!▽子どもが突然消える?怪現象「神隠し」はなぜ起きる?


超常現象の正体にホンキで迫る話題の番組、最新作が登場!▽現代の吸血鬼!世界20か国以上を恐怖に陥れている、謎の怪物チュパカブラ宇宙生物か?アメリカの生物兵器か?最初に出現したカリブ海プエルトリコの現場を直撃取材!目撃者が語るまさかの真実とは!▽子どもが一瞬で消え、数日後、意外な場所に戻ってくる怪現象「神隠し」。子どもはどこへ消えるのか?テングや狐にさらわれるのか?謎に包まれた仕組みを徹底追究!

 
●1. 吸血獣チュパカブラ

 チュパカブラとは20世紀末にプエルトリコに出現し、やがて世界中で確認されるようになった吸血獣である。直立歩行、大きな赤い目、三本指、背中にトゲ状のもの、といった外見。

 チュパカブラが最初に出現したのは、1995年3月11日のプエルトリコ。家畜の羊が殺されており、体には二本の牙のあとが残っていて、体内からは血液が全て無くなっていた。もし野犬が襲って殺したのなら、もっと体は引き裂かれていた筈であり、犯人は別の生物のはず。

 その事件を取材した新聞記者が、「吸う=チュパ」「ヤギ=カブラ」という言葉を組み合わせて謎の犯人を「チュパカブラス」と命名したのが始まり。やがてプエルトリコ各地で同様の被害が報告されるようになった。

 そして同年8月、ついにチュパカブラが目撃される。ある女性が家の外を歩いているチュパカブラを目撃し、克明なスケッチを描いたのである。チュパカブラの被害は以後も収まらず、なんと市長が市民からの要請にこたえて大真面目にチュパカブラ捕獲チームを組織したこともあったという。しかし成果はゼロだった。

 その後チュパカブラプエルトリコだけでなく、メキシコ、ブラジル、アメリカ・フロリダ州など世界各地に出現するようになった。しかも姿も「四本足の犬型」「翼が有って空を飛ぶ」などという新種も現れている。


 プエルトリコの住民にチュパカブラの正体について聞いてみると、まず宇宙から来た生物説が挙げられた。もともとプエルトリコはUFOの目撃情報が多い所なのである。また米軍基地があることから「米軍が遺伝子操作で作り出した生物兵器が逃げ出した物」説も人気が有った。


 ところが最初の目撃者に話を聞いてみると、「自分が目撃した物をチュパカブラだと言った覚えはない。あれはエイリアンである」と、話を根本からひっくり返す証言が得られた。彼女はエイリアンを目撃したと言ったのに、取材に来たUFO雑誌の記者が「チュパカブラだった」と話を捏造してしまったのだという。彼女は自分の目撃したエイリアンの口は、家畜の血を吸えるようなものでは無かった、として絶対チュパカブラではないと否定。

 また「チュパカブラに殺された家畜」を調べた獣医に聞くと、殺したのは殆どは野犬だったという。野犬は襲った相手が意中の物ではなかった場合、たんに殺すだけで食べないことがあると言う。また死んで心臓が止まれば血液は体外には出てこない。さらに死後数時間で赤血球は破壊され、血は透明な液体になってしまう。それが体外に染み出ても素人目には血には見えない。そのため「血が出ていない=血を吸われた」という誤解を生んだのだという。

 また別の人物は、プエルトリコアメリカの自治領という特殊な条件がチュパカブラ伝説の拡散に一役買ったと推測する。プエルトリコは、外交・軍事はアメリカ政府が担当し、内政は自治政府が行う。1995年当時、アメリカ軍の演習で住民に死者が出るなど、住民に政府に対する不満が高まっていた。そこに謎の生物の噂が出たことで、住民は「謎の生物が現れて家畜が襲われたりしているのに、政府は何もしてくれないのか?」という不満が爆発し、政府への不満がチュパカブラの話とセットになって、噂の拡大に寄与したらしい。また「怖い話は同時に面白くもある」という面も有っただろう。

 プエルトリコチュパカブラの噂が急拡大したのは、そういう特殊な事情があったからだと推測される。



●2. 世界の怪奇映像

▽2018年8月 アメリカ・アリゾナ州『赤外線で写すカメラがとらえた不思議な仮面!?』

 深夜。荒野で赤外線カメラに、羽根飾りを付けた仮面の様な物がふらふらと揺れ動く姿が写っていた。ドクロを模した巨大な仮面なのか?

 答え。国立公園でマダラスカンクが逆立ちして、前足だけで立ち、尻尾を掲げてふらふらしている姿が写っていた。スカンクは敵を威嚇するためこういう姿勢を取る。



▽2019年5月18日 ロシア・モスクワ『ロシア 月面を飛ぶUFOの大群撮影!』

 夜に満月を撮影していたところ、月面に謎の物体がいくつも飛行しているのが写っていた。UFOの大群? 月は既に宇宙人に支配されているのか?

 答え。鳥の群れが月の前を横切っただけ。謎の物体が黒いことから見て、物体は光の当たっている月面ではなく、より地球に近い所にいると解る。さらに拡大してみると羽ばたいている事も解る。単に満月をバックに鳥が飛んでいるという当たり前のシーンに過ぎなかった。



●3. 神隠

 古来、日本では子供が失踪してしまう「神隠し」が頻繁に起こってきた。1000年前に発生したことが当時の本に記録されているし、なんと明治・大正になっても神隠しは無くなっていなかったという。

 神隠しに共通するのは以下の三つ。

1)誰かが目を離した隙に消えるように見えなくなる
2)子供が行けない意外な場所で発見
3)つじつまの合わない奇妙な話をする


 しかし児童に詳しい専門家に聞くと、全て説明が付くと言う。

 子供がいきなり消えるのは、大人にはとても思いつかないような突拍子も無い場所に隠れるから。そのためすぐそばにいるのに大人の目からは消えたように見える。

 また子供は親からはぐれるとパニックになり、とにかくその場から離れようとする。そして周囲を見渡す事も無く、とにかく直進してしまう。そのため子供では行けそうもない所に行ってしまう。

 また話を聞いても、そもそも幼い子供ではっきり物事を覚えていないので、明快な説明ができない。また現実と空想の区別がついていない。さらに大人に向けて「話を盛る」ために、結果として不可思議な体験談が生まれる。


 また神隠しには帰ってこない場合もある。その場合は、事故で死んだ・誘拐された・獣に食い殺された、あるいは親が口減らしのために捨てた、等が考えられる。それらを自分たちが納得する、あるいは周囲に説明するための言葉として「神隠し」が使われたのではないのか。


感想

 今回のお題は、まず吸血モンスターとして大人気のチュパカブラプエルトリコまで出かけて、初めてのチュパカブラ事件を取材した人や、「有名なチュパカブライラストを描いた人」にまで話を聞いてくるなど、なかなかの取材ぷり。しかしあの有名イラストが「チュパカブラのつもりで描いたのではなかった」とか衝撃証言過ぎる。あと事件の背景に自治領というキーワードを絡めて来るのも、なかなかと感心しました。


 怪奇映像編では「仮面」の話で、それまで中田譲治があの渋い声で「これはドクロの仮面なのかっ!?」とか盛り上げているのに、その後の種明かしで、唐突に声優の諏訪彩花が可愛い声で「はーい、仮面の正体はぼく、マダラスカンクでしたぁ~」とか言い出して、さらにBGMが「けものフレンズ」の「ようこそジャパリパークへ」に切り替わったのに思わず笑った(笑) また調べてみると、アプリ「けものフレンズ」で諏訪彩花はそのものズバリの「マダラスカンク」役を演じていたという……、そういう意味の起用かーい。NHKもとことんオタクやな(笑)


 神隠し編は、相変わらず怪現象を専門家の視点でズバッと味もそっけもなく説明。しかしこういう理詰めで怪現象を説明して、腑に落ちるようにしてくれるところにしびれる。
 
 

過去の放送の内容・感想は以下のページでどうぞ

幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー 内容・感想一覧

d.hatena.ne.jp
 
 

番組概要

http://www4.nhk.or.jp/darkside/26/
UFO、ネッシー、雪男、予言&占い、心霊現象、超古代文明、妖怪、吸血鬼、魔女…。闇の魅力がもつ妖しげな幻に対して、「今、何がどこまでわかっているのか?」を徹底検証!そこから浮かぶのは、自然の神秘、私たちの脳や心の不思議なメカニズム、社会のからくり、昔の人の驚くべき技術と想像力…。ダークサイドの向こうの“本物の不思議”をワクワクしながら楽しんでいただく、NHKならではの超常現象ガチンコ検証番組!


出演者 栗山千明 (くりやまちあき)

テーマ曲: 志方あきこ
オープニング曲“Arcadiaアルカディア)”
エンディング曲“Leyre(レイレ)”
アルバム名/ “Turaida(トゥライダ)”

語り: 中田譲治(声優、俳優、ナレーター)
代表作 『巌窟王』(モンテ・クリスト伯爵)、『ケロロ軍曹』(ギロロ伍長)、『HELLSING』(アーカード)、『Fate/Zero』(言峰綺礼)、『劇場版 空の境界』(荒耶宗蓮)など

 
 
神隠し~現代怪異譚集
NHK 幻解! 超常ファイル ダークサイド・ミステリー
NHK 幻解! 超常ファイル ダークサイド・ミステリー (教養・文化シリーズ)
 
 

感想:アニメ「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」第18話「デラ=グラントの黄昏」

この世の果てて?恋を唄う少女(YU-NO盤)

TVアニメ「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」公式サイト http://yuno-anime.com/
原作ゲーム http://yu-no.jp/
放送 BSフジ。

【※以下ネタバレ】
 

第18話 デラ=グラントの黄昏

 

あらすじ

 たくやは神奈が必要とする超念石を求め別次元の世界「デラ=グラント」へと旅立った。しかしたくやが現れたのは森のど真ん中で、たくやはあてもないまま大自然の中をさまよう羽目になってしまう。

 やがてたくやは一人の少女が怪物に襲われているのを発見し、少女を助ける。その少女は言葉を発することが出来なかったが、たくやは苦労して少女の名前が「セーレス」で有ることを確認する。しかしセーレス自身も自分がどこから来たのか解ってないらしく、結局迷子が二人になっただけだった。

 やがて二人は森を抜けて砂漠の縁にたどり着き、その側に建っていた小屋で「アイリア」という女騎士と出会う。アイリアは「神帝」の命令の下、デラ=グラントと外の世界の境界「ボーダー」を監視し、外から侵入してくる怪物を退治する任務を果たしていた。しかし他の騎士は全員死に、今はアイリア一人だけが国境防衛の任務に当たっていたが、アイリアも体を病んでいた。

 アイリアによれば、デラ=グラントでは400年毎に「神の怒り」と呼ばれる大災害が発生しているという。そしてその神の怒りを防ぐため、巫女に神を降臨させ、大災害を防ぐ儀式を5年後に行うことになっていた。巫女はその力の代償に、身体能力の内、何か一つを失っているという。セーレスはどうやらその巫女であるらしかったが、何故こんなところにいるのかは分からない。

 たくやは砂漠の向こうに採掘場や帝都があると知る。たくやはその採掘場で超念石が手に入るのではと考えるが、とても砂漠を超えることは出来そうにも無かった。

 やがてアイリアは病で死に、それをきっかけにたくやは砂漠を踏破して採掘場に向かう事を決意する。たくやは後を追ってくるセーレスを置いて砂漠に入り込むが、水入れに穴が開いており水が無くなっていることに気が付き、命からがらアイリアの小屋に戻る。ところがそこにはセーレスの姿は無かった。

 たくやは頭の中に聞こえてくるセーレスの声を頼りに砂漠に戻り、倒れていたセーレスを見つける。セーレスはたくやと自分の出会いは運命だという。

感想

 異世界編スタート……、しかし、しょっぱなからダイジェスト感が凄いと言うか、急ぎ過ぎというか詰め込み気味と言うか、とにかくなんかだかえらく忙しい内容で、いきなり「あれぇ……」というガッカリ感が否めない……、

 あと、モンスターとか異世界の光景とかの絵がしょぼい……、今までの現世編ではごまかせて(?)きたものの、異世界の描写とかだと、モンスターとか背景とかそのあたりの作画能力の乏しさ浮き彫りになったというかね…… こんな安っぽい&駆け足の内容にノレるかなぁ……?
 
 

参考

▽現世編
・1~6話(6回) 亜由美編
・7~11話(5回) 澪編
・12~13話(2回) 絵里子編
・14~17話(4回) 神奈編
異世界編 18話~
 
 
真理の鏡、剣乃ように(アニメ盤)
この世の果てで恋を唄う少女YU-NO 【同梱特典】オリジナルNEC PC-9800シリーズ版 DLCカード 付-PS4
Yuーno完全ガイド―この世の果てで恋を唄う少女 (アソコン・ブックス)
 
 
 
 

感想:アニメ「戦姫絶唱シンフォギアXV(エクシヴ)」第5話「かばんの隠し事」(2019年8月3日(土)深夜放送)

TVアニメ「戦姫絶唱シンフォギアXV」キャラクターソング1

TVアニメ「戦姫絶唱シンフォギアXV」公式サイト http://www.symphogear-xv.com/
放送 BS11

【※以下ネタバレ】
 

第5話 『EPISODE 05 かばんの隠し事』 (2019年8月3日(土)深夜放送)

 

あらすじ

 S.O.N.G.司令部は日本政府の査察という名目で占領され、その間にノーブルレッドの三人は逃走してしまった。弦十郎は兄の八紘から、今回の政府の動きの裏には、二人の父親・風鳴訃堂の影響が有ることを教えられる。

 シンフォギア奏者たちは査察の間は特別待機を命じられ、予定外の時間が出来てしまう。響は余暇時間の使い方を全く知らないエルフナインのため、未来・翼たちと四人で街に遊びに出かける。そんな時、街にアルカ・ノイズが出現したため、響と翼は二人で迎撃に向かった。ところが翼はミラアルクの幻に惑わされ、いつもの様な冷静さを欠いていた。

 一方、未来はエルフナインと共に戦場を離脱しようとしていたが、そこにエルフナインを捕えようとするミラアルクが現れる。


感想

 カラオケシーンでまさかと思ったけど、エルフナインが本当に「また逢う日まで」(尾崎紀世彦)を歌っていたのにはクソ笑ったわ(笑) 何故この選曲(笑) アラフィフより若い人こんな曲知らんぞ(笑)

 そしてなんか今期は翼がすんげぇめんどくせぇキャラになっとる。いつふっきれるんですかね。
 
 
 
TVアニメ「戦姫絶唱シンフォギアXV」キャラクターソング2
TVアニメ「戦姫絶唱シンフォギアXV」キャラクターソング3
TVアニメ「戦姫絶唱シンフォギアXV」キャラクターソング4
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【ミステリー】感想:歴史ミステリー番組「ダークサイドミステリー」『北海道三毛別ヒグマ襲撃事件の謎に迫る』(2019年8月1日(木)放送)

羆嵐 (新潮文庫)

ダークサイドミステリー NHK https://www4.nhk.or.jp/darkside/
放送 NHK BSプレミアム。毎週木曜夜9時放送。

【※以下ネタバレ】
 

他の回の内容・感想

perry-r.hatenablog.com
 

背筋がゾワゾワ、心がドキドキ、怖いからこそ見たくなる。世界はそんなミステリーに満ちている。未解決の事件、自然の脅威、不思議な伝説、怪しい歴史…。こうした事件の数々を徹底再検証!


人智を超えた謎に迫る「幻解!超常ファイル」を拡大スピンオフ!今度は人間や自然が生み出した謎と恐怖に満ちた事件・伝説の正体に、栗山千明志方あきこ中田譲治のダークなトライアングルで引き続き迫ります。

 

北海道三毛別ヒグマ襲撃事件の謎に迫る (2019年8月1日(木)放送)

 

内容

https://www4.nhk.or.jp/darkside/x/2019-08-01/10/25085/2292010/
8月1日木曜
NHKBSプレミアム 午後9時00分~ 午後10時00分


ダークサイドミステリー「三毛別ヒグマ襲撃事件の謎に迫る」


女性や子どもの死者8人。ヒグマが小さな山村を襲った史上最悪の獣害は、なぜ起きたのか?凶暴な魔獣を生み出したのは人間なのか?惨劇の真相から自然との共生の道を探る。


雄大な山野の小さな家を魔獣が襲った、謎の事件。大正4年、開拓の夢に生きる人々、特に女性や子どもが殺され続け、死者8人。日本史上最悪の獣害と言われる「三毛別ヒグマ事件」は、事件から100年以上たっても、今なお謎が多い。本来、人間を警戒し接触を避けるヒグマが、なぜ連日人々を襲ったのか?なぜヒグマは多数の銃から逃げ延び、不死身ぶりを発揮したのか?人間とヒグマは共存できるのか?知られざる戦いの全貌を描く。


【出演】栗山千明,関秀志,間野勉,【語り】中田譲治,【アナウンサー】片山千恵子

 
 今回のテーマは「三毛別(さんけべつ)ヒグマ事件」


●日本史上最悪の獣害

 大正4年(1915年)12月に北海道の開拓地の小村にヒグマが出現し、村人の内8人を殺害し、最終的に射殺された。この事件は獣害としては日本史上最悪である。



●ヒグマ襲撃

 事件の舞台となったのは、北海道・苫前郡苫前村(とままえぐん・とままえむら)の川の上流にある六線沢(ろくせんざわ)という谷。六線沢に暮らしていたのは15戸・約40人。

 11月中旬。六線沢の家の一軒の近くにヒグマが現れ、軒先に干してあったトウモロコシを食べあさるようになった。そのため住人が銃で追い払ったものの、殺すには至らなかった。


 12月9日。この日は六線沢の男たちは集団で作業をしていて、家には女子供しか残っていない状態だった。ヒグマは真昼間に家を襲い、男児を殺し、女性を連れ去った。男たちが血の跡を追っていくとヒグマに体の大半を食われた死体が見つかった。男たちは葬儀のためその遺体を家に運んだ。


 12月10日。ヒグマ襲撃が伝えられ、周囲の村々から銃を持った男たちが集まり、ヒグマ狩りを行ったがヒグマは見つからなかった。夜、前日の襲撃で亡くなった二人の葬式が行われていたところをヒグマが再襲撃した。銃を持った男たちが射撃したもののヒグマは取り逃がしてしまう。この襲撃は、人間が被害者の遺体を持ち帰ったのを、ヒグマは自分の獲物を横取りされたと考え、取り戻すために襲ったと推測される。

 直後、別の家をヒグマが襲撃し、女性一人・子供五人が死亡し、二人が重傷を負った。銃を持った男たちが駆け付けて来るものの、またしてもヒグマの逃走を許してしまう。

 この襲撃に、ついに六線沢の住人は家を放棄し、川下の村へと避難していった。



●ヒグマ討伐

 12月12日朝。ヒグマ駆除のため、警察によって討伐隊が組織され、その規模は人員270人・鉄砲60丁以上という大がかりな物であった。討伐隊は、人口の多い村にクマを入れさせないため、六線沢との間を流れる三毛別川に防衛ラインを敷いた。

 12月13日夜8時。川岸にヒグマが出現したため、鉄砲で射撃したところ、確かに一発命中したもののヒグマはそのまま逃走する。ヒグマは脂肪で体を覆っているため、脳か心臓を直撃しない限り、仕留めることは困難だった。

 翌12月14日。討伐隊はヒグマを山に追い込んだ。討伐隊には伝説のマタギと言われた山本兵吉が参加していた。ヒグマの事を熟知していた山本は待ち伏せしてヒグマを迎え撃ち、頭と心臓を撃ちぬいた。こうして事件はようやく終息した。



●異常なヒグマになる条件

 この事件を引き起こしたヒグマが何故ここまで狂暴化してしまったのか。これには複数の条件が重なってしまったためだと推測される。


条件1:人里に近づく
 食べ物目当てで人里に近づき、その結果人間への警戒心が薄れてしまう


条件2:人間に近づくといい事があると学習する
 家の軒先に干してあったトウモロコシを食べた。そして人家に行けば収穫されてそのまま食べられるトウモロコシが簡単に手に入ることを学んでしまった。こうなると積極的に人里に現れるようになる。


条件3:人間を弱いと知る
 ヒグマが人間に出会ったとき、人間が逃げたり悲鳴を上げたりすると、人間は弱い生き物だと気が付き、人間を襲うヒグマになってしまう。最初の襲撃の際、悲鳴を上げるなど弱みを見せたため、クマが人間は警戒するほどの相手では無いと見抜いてしまった、と思われる。


条件4:人間の味を覚える
 人の肉を食べて味を覚えてしまうと、もう人を襲う人食いクマになってしまう


 結局、11月にトウモロコシを食べに来た段階でヒグマを仕留められなかったことが、その後の事件を引き起こすことになった。開拓民たちは全員内地の出身であり、ヒグマに対する知識は持ち合わせていなかった。



●クマの人間との接近

 現代、北海道ではクマが人間の近くに出没する事例が頻発している。そういったクマに対する対処は「駆除」である。しかし、実はクマがそういう行動をとるのは、人間の側の不注意という面が大きい。住民の側にも、クマに対する正しい知識を持つ普及教育が重要となるだろう。



●事件の教訓

 三毛別事件は、新聞でセンセーショナルにとり上げられたものの、実際に何が起きたのかが詳しく調査されることは無かった。事件から50年後の昭和40年(1965年)、木村盛武氏が事件の生存者に聞き取りを行い、事件の詳細な調査を行った。その結果、木村氏はクマ被害の99%は人間の側に原因があるのではないか、と推測している。


感想

 1970年代の動物パニック映画そのままの内容で有名な三毛別ヒグマ事件。番組開始当初からラインナップに上がっていましたが、いよいよ放送されました。真昼間にいきなり家の壁をぶち抜いて襲ってくるとか、お葬式の最中に再度突っ込んでくるとか、女子供しかいないところを狙って襲うとか、本当にパニック映画そのままの展開で身震いしそうでしたよ。

 スタッフが事件の現場の六線沢まで行ってきっちり取材しているのが凄い。もう人は住んでいなくてただの森の中なのですが、案内の人が銃を撃てるようにきっちり準備しているのがなんとも緊張感ありました。


 そして札幌や知床では、クマがどんどん人間の近くに現れるようになっているとか。怖っ。
 
 

他の回の内容・感想は以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 

出演者
栗山千明 (くりやま ちあき)
BIRTHDAY 1984年10月10日
BLOOD TYPE A型


ゲストトーク司会: 片山千恵子アナウンサー


テーマ曲: 志方あきこ
オープニング曲“Arcadiaアルカディア)”
エンディング曲“Leyre(レイレ)”
アルバム名/ “Turaida(トゥライダ)”


語り: 中田譲治(声優、俳優、ナレーター)
代表作 『ゴールデンカムイ』(土方歳三)、『騎士竜戦隊リュウソウジャー』(タンクジョウ)、『宝石の国』(金剛先生)、『巌窟王』(モンテ・クリスト伯爵)、『ケロロ軍曹』(ギロロ伍長)、『HELLSING』(アーカード)、『Fateシリーズ』(言峰綺礼

 
 
羆嵐
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慟哭の谷 北海道三毛別・史上最悪のヒグマ襲撃事件 (文春文庫)