ペリー・ローダン百科事典「原母」


---------------------------------------

■原母( 巻/ 話)

 3437年にテラナーがグルエルフィン銀河で存在を知ったガンヤス人技術による巨大ロボット脳。

 原母の設置場所は、グルエルフィン銀河の衛星銀河「モルシャズタス小銀河」の「ヒロン星系第2惑星アリバヌム」の首都「ペドアル」の「オヴァラシュ神殿」の地下。原母は自らの中核部分を「原細胞」と呼ぶ。


 3437年時点で原母は独立して思考出来る巨大ロボット脳であり、政府関係者とコンタクトしながらモルシャズタス銀河に隠れ住むガンヤス人の生活を密かに支援していた。しかし政府主席ですら原母が実際にどこに設置されているのかを知らず、一般大衆にはそもそも噂話でしか存在を知られていなかった。


 原母の最初の姿は紀元前20万年頃建造された小型ロボット脳だった。当時グルエルフィンを支配していた「ガンヤス帝国」の指導者「ガンヨ」のオヴァロンの指示で作られ、その製造目的はガンヤス人を敵から守るというものであり、オヴァロン自身がプログラムを行った。やがてオヴァロンが銀河系で失踪すると、オヴァロンの部下たちは原母のプログラムと設備を拡張し、やがて原母は他者の手を借りずに自らを拡張する事が出来るようになり、20万年かけて現在の姿へとたどり着いた。


 原母の行動は、オヴァロンの作った「パッシヴ・プログラム」により20万年間常に受身でありつづけた。ガンヤス人生活圏の保護、ロボット宇宙船「貯蔵庫」によるグルエルフィン銀河の状況の観察、反タケル人ネットワークの建設、等のみにとどめられ、原母は次の命令を出すオヴァロンの帰還を待ちつづけた。


 3438年、原母は20万年ぶりにオヴァロンが帰還したことを確認すると、以後オヴァロンの忠実な臣下として行動を援助した。しかし3438年7月、自分の分身(エレメント)である貯蔵庫が敵のタケル人によって犯罪的目的に利用されていることを知ると、隠されていた最終プログラム「基幹プログラム」を発動した。これは全ての貯蔵庫及び自らを破壊するというものだった。


 原母は自ら宇宙船と化して、貯蔵庫がタケル人により悪用されていた太陽系外縁まで進出すると、ここに自らを中核として全ての貯蔵庫を集結させ、直径49,000キロメートルの巨大人工惑星と化し、自爆して全てを消滅させた。

http://homepage2.nifty.com/archduke/encyclopedia07_04.html