感想(略式):小説「ハーンの秘宝を奪取せよ(上/下)」

 ダーク・ピット・シリーズ19弾「ハーンの秘宝を奪取せよ」を読了しましたが・・・
 こりゃ酷い、あんまりだ。中身が薄すぎる。

 基本的にピットシリーズは

1)海洋調査中のピット達が異変に巻き込まれて一冒険
2)異変を引き起こした悪党たちの描写
3)続く世界的陰謀の描写
4)ピット達が異変に立ち向かう
5)ピットたち、悪党によって死ぬような目に会わされるが生き延びる
6)クライマックス。陰謀の阻止、悪党の死

 となっております。

 今回は1)2)5)だけで終わりというか、とにかく中身が薄く、しかし長さは一緒なので凄く大味。悪党達の陰謀は確かに世界的ですが、綿密な描写に欠け物語にダイナミックさが有りません。また悪党一味の人間的描写も殆ど無しで、そのため憎むべき敵という印象が有りません。何時の間にか死んでしまったね、というあっさり風味。

 また、今回は父ダークとアルのコンビが主役に復活しており、ダーク/サマーの次世代主役チームは端役同然です。双子コンビが主役では駄目なのか?

 そして、毎回のお楽しみの過去の歴史を塗り替える大発見も今回はみみっちいの一言。
 あんまりすぎですよ、これは。


 結論「衰えたり、クライブ・カッスラー」。