感想:アニメ「Mnemosyne-ムネモシュネの娘たち-」第3話「花は涙を流さない」(2008年4月6日(日))

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 AT−X開局10周年記念のオリジナルアニメ「Mnemosyne-ムネモシュネの娘たち-」の第3話(4/6(日)放映)の感想です。

 前半はネタバレなし、後半はネタバレ全開の二段構成で行きたいと思います。



※他のエピソードのあらすじ・感想はこちら→「Mnemosyne-ムネモシュネの娘たち-」あらすじ・感想まとめ

第3話 花は涙を流さない


■粗筋(ネタバレ無し)

 2011年(第2話から20年後)。麻生祇燐(あそうぎ・りん)は見知らぬ少女に呼び出され無人ビルに赴くが、少女は燐の目の前で飛び降りて死んでしまう。しかも少女は未知の死病に侵されていた。燐はその病気が既にこの世にあるはずの無いものであると思い出し、依頼も無いまま調査を始めるが・・・


■感想(ネタバレ無し)

 「謎めいた男装の麗人風キャラの主人公・燐」が「常軌を逸した事件に巻き込まれる」「ハードボイルド探偵物+SF」の第3話。

<ストーリー>

 今回はとある風土病を巡るお話。相変わらず「出だしは物凄く複雑かつ大掛かりそうな話なのに、終盤は妙にスケールが小さくなる」という展開でした。もう慣れましたけどね。

 それにしても、回を重ねるごとにエロスとバイオレンスが加速してゆきますね。燐のアクションシーンもそれなりに有るのですが、今回はとにかく「燐が痛いシーン」の方が多くてもう見ていて辛いです。もう一方の「エロス」ですが、今回のミミのXXシーンでした、が・・・、ホントにこれ普通に放送して良いのか。もう18禁の世界に踏み込みつつあるように思えるのですが・・・


<作画>

 まあ、普通。もうOVAレベルの作画は期待していないので。


<声>

 燐役・能登麻美子さんは完全に馴染みましたが、ミミ役・釘宮理恵さんはねぇ、相変わらず「ああ、釘宮声だぁ」という感じなので世界観とは微妙にずれているかな、と。


<総括>

 今回は「不死者の悲哀」とでもいうべきものがにじみ出ている話でなかなか良でした。終盤苦笑した2話と比較して持ち直したと思います。また、謎の男エイボスの目的がようやく見えてきまして、また一つ世界観の謎が明かされました。この調子で今後も不死者たちの壮大な物語を描いてくれれば、と期待します。

(ネタバレなし編終了)

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■以下ネタバレです。

 5

 4

 3

 2

 1

 0

■粗筋(ネタバレ編)

(重複がありますがご容赦ください)

 2011年(第2話から20年後)。麻生祇燐(あそうぎ・りん)は見知らぬ少女に呼び出され無人ビルに赴くが、少女は燐の目の前で飛び降りて死んでしまう。しかも少女は未知の死病に侵されていた。

 燐はその病気が「死人島」の風土病「彼岸病」であると思い出す。この病気は太平洋戦争中に軍が生物兵器として研究していたが、島は既に消滅し、もはや彼岸病もこの世には存在しないはず。おりしも世間で頻発する連続爆破事件は死人島の関係者を殺すためらしい。事件の調査を進める燐は、しかし何者かに拉致され行方不明になってしまう。

 前埜光輝(まえの・こうき)は連続爆破事件や燐の拉致がテロリストの仕業であると知った。

 拉致された燐は、消滅したはずの死人島で、21年前に死んだはずの山之辺沙耶羅(やまのべ・さやら)と再会した。沙耶羅は死の直前「時じくの実」を与えられ、肉体的には死の寸前のまま不死者と化していた。沙耶羅はテロリストに協力し彼岸病をより強力な病気へと改良していたが、その目的はテロリストの望む生物兵器の開発ではなく、人類の死滅だった。沙耶羅は人間が消えうせ不死者だけが生きる世界を望んでいた。

 光輝は燐の救出のため死人島に向かうが、沙耶羅に撃たれて重傷を負う。光輝は義理の兄(=島崎有紀の兄)の残した時じくの実を食べて天使となり燐を救い出すが、沙耶羅もろともエイボスに殺される。エイボスは沙耶羅の時じくの実を食べた後、燐の実が食べたいと呟くのだった。


■感想(ネタバレ編)

 いやぁ、光輝が見事におっさんになっているのには笑いました。あと沙耶羅のロボコップもどきの装甲にも笑わせてもらいました。手がハサミって何よ。何処かの組織の改造人間?

 という茶々はともかく、ようやくエイボスの目的、「時じくの実を食べるために燐がひたすら美味しくなるまで待っている」が明かされました。あとはユグドラシルとエイボスの関係とかその辺りを明かしてほしいところですが、残り3回ですからまだ時間的には大丈夫でしょう。

 しかし「天使」のデザインはどうにもセンスが無いなぁ、と思います。まあ、不死者を食う怪物と言う設定ではあるのですが、どうも見ていて笑ってしまう。もう少し何とかならなかったものかと思うことしきりですね。

 このアニメ、1話→2話が1年後、2話→3話が10年後、ですから、4話が西暦2111年、5話が西暦3111年、最終話が一気に数万年後、くらいの展開ではないでしょうかね。不死者を扱う話だからもっと凄いスケールかもしれないですね。


※他のエピソードのあらすじ・感想はこちら→「Mnemosyne-ムネモシュネの娘たち-」あらすじ・感想まとめ