感想:アニメ(劇場映画)「プロジェクトA子」(1986年)

プロジェクトA子 (角川文庫―スニーカー文庫)

 アニメ(劇場映画)「プロジェクトA子」の感想です。
(※以下、結末まで書いてありますのでご注意ください)

 CS放送・AT-Xでの視聴です(放送日:8/28(日))。


■概要

 女の子+メカ+アクション、というオタ要素満載の、1980年代後半を代表する(?)アニメの一つ。その後続編が4作目まで、さらに番外編まで作られました。


■キャスト
摩神英子(A子):伊藤美紀
大徳寺美子(B子):篠原恵美
寿詩子(C子):富沢美智恵
D:玄田哲章
キャプテン:池田秀一
亜弓先生:向殿あさみ
あさ:小粥よう子
いね:鷹森淑乃
うめ:林原めぐみ


■あらすじ

 未来。地球に隕石が墜落し大被害をもたらしてから16年後。「グラビトン学園」に「摩神英子 (A子)」と「寿詩子 (C子)」が転校してきた。「大徳寺美子 (B子)」は一目でC子を気に入り、C子を手に入れようと邪魔なA子にちょっかいを出してくるが、超人的な怪力のA子の前に連敗してしまう。B子はついに戦闘スーツを着込みA子に一騎討ちを挑むが、その最中宇宙から巨大宇宙船が出現しC子をさらってしまった。C子は実は16年前に地球にやって来た宇宙人で、母国から連れ戻しに来たのだった。A子とB子はC子を連れ戻すために宇宙船に殴り込み、宇宙船は内部から破壊されて墜落した。そして、A子とB子の戦いは今日も続く。


■感想

 1980年代後半にオタだった人ならまず間違いなく知っている作品だと思います。いやー、懐かしい〜。もうあれから25年かぁ。

 タイトルがそもそもジャッキー映画「プロジェクトA」のパロで、当時でもよく企画が通ったものだと思っていましたが、今見るとホントどうしようもない古さを感じてしまいます。まずなんといっても絵柄。ヒロインたちの顔がみんなカクカクした輪郭で、21世紀基準で見るともう可愛いどころかヘンなのですが、当時はこれが可愛いという事になっていたんですよね。『うる星やつら』とかがこんな絵柄でしたよね。キャラデザの森山(もりやま)ゆうじ氏ってうる星関係者でしたっけ?

 あと、ぱっと気がつくだけでも、

・担任の先生がクリーミーマミそのまま
・B子の取り巻きの一人が北斗の拳ケンシロウのパロディ
・A子たちが見ていた映画が幻魔大戦のパロディ
・宇宙の戦いはマクロスのパロディっぽい

 など、当時のオタ文化の最前線がどんなものだったのかが良く解ります。

 何せ25年前に見たきりですので、ぼんやりと「C子が宇宙人」「A子とB子がただ暴れるだけのアニメ」とだけ記憶していたのですが、おおむね正しかったなぁ。A子対B子の果てしないバトルシーン、A子対巨大ロボ、宇宙戦艦対戦闘機、A子の疾走(&街の破壊)シーンなど、どこを切っても80年代テイスト。多分リアル10代が見たら笑ってしまうんだろうなぁと思います。しかし、確かにアクション・バトルシーンばっかりで中身は空っぽなのですが、90分も有る割に退屈しなかったのも事実。と言う事で、まあそれなりのアニメだったのでは、と再認識しました。懐かしさを差し引いても意外に楽しめましたよ。

 AT-Xでは全シリーズ放送予定なので、なんかちょっと楽しみになってきました。


☆おまけ1

 B子の「A子、アナタは死ぬのよ、死ぬのよ、死ぬの〜よ〜」がメチャクチャ懐かしかった。


☆おまけ2

 原画を見ていると、中島敦子摩砂雪土器手司大貫健一、とか知った名前がちらほらと。


☆おまけ3

 声優が一部素人くさいと思ったら、アナウンサーだかを起用していた・・・、なんだったんだそりゃ。


「プロジェクトA子」オリジナル・ソング・ブック