感想:小説「エアロビクス殺人事件」(1985年)(R・T・エドワーズ&オットー・ペンズラー)


 小説「エアロビクス殺人事件」(1985年)(R・T・エドワーズ&オットー・ペンズラー)の感想です。

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■データ(公式)
http://www.amazon.co.jp/dp/4150755019/
エアロビクス殺人事件 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 107‐1)) [文庫]
R・T・エドワーズ (著), オットー・ペンズラー (著), 山本 やよい (翻訳)
文庫: 234ページ
出版社: 早川書房 (1985/09)
ISBN-10: 4150755019
ISBN-13: 978-4150755010
発売日: 1985/09

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■データ(個人的補足)

 犯人当て形式の小説。原題は「A$WHODUNIT?$MYSTERY #1 PRIZE MEET MURDER」。タイトルを見る限りシリーズ1作目の模様。オットー・ペンズラーは書評家とかその他沢山の肩書きがある推理物業界の有名人とのこと。もう一人の「覆面作家」エドワーズは、実のところあの有名な「エドワード・D・ホック」の別名です。


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■あらすじ

 エアロビックサロンに勤めていた女性講師が惨殺された。犯人は仲の悪かった元夫? サロンの周囲をうろつくチンピラグループの一員? はたまた別の誰か? 殺人と3年前に起きた宝石盗難事件との関係は? 謎を解き明かし犯人を突き止めるのはあなたです。


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■感想

 エドワード・D・ホックは半世紀の作家人生の中で長編は6作しか書きませんでしたが、そのうちの一冊がエドワーズ名義のこの本と知り購入。恐ろしい事に古本で僅か3円でした…

 内容は、元私立探偵で今は犯罪学の教授のマシュー・プライズが探偵役となって、警察と協力しながら捜査するというもの。そしてクライマックスでエラリー・クイーン作品の「読者への挑戦」そのままに、プライズが「うん、犯人はこいつしかありえない」と呟いた後、『全ての手がかりは与えられました。以下の問いに答えてください。犯人は誰ですか?(以下略)』と聞いてきます。回答は解説の後に天地逆の形でついていますが…

 あー…、内容軽すぎ。200ページ超あるのに、回答は3ページだけ。要するにその程度の謎解きという事です。この程度の中味で200ページつき合わされたのかと思うとがっくり来ました。ホックはアイデアを出しただけという噂もありますが、その程度でした。

 これはない。「犯人当て」とかその手の言葉が好きな人もこれは回避してもOKです。シリーズ2作目以降が翻訳されなかったのも当然の出来でした。

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■評価

(5段階評価の)2点。

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エアロビクス殺人事件 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 107‐1))

エアロビクス殺人事件 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 107‐1))

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