感想:アニメ「宇宙戦艦ヤマト2199」第8話「星に願いを」(2013年5月26日(日)放送)


 アニメ「宇宙戦艦ヤマト2199」(全26話)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

宇宙戦艦ヤマト2199
http://yamato2199.net/index.html

MBS 宇宙戦艦ヤマト2199 番組サイト
http://www.mbs.jp/yamato2199/

 地上波・TBS系での視聴です(放送:毎週日曜 17:00〜17:30)。

第8話 『第八話 星に願いを』


■あらすじ

 大ガミラス帝星では、デスラー総統と幕僚たちが帝国の繁栄を祝っていた。そして、デスラーは余興に、自分が作戦を立てた、地球人の宇宙船の撃滅ショーを部下たちに披露するという。

 一方ヤマトは恒星グリーゼ581近傍にワープするが、人為的に強化された太陽フレアに包囲され、身動きが取れなくなる。さらに後方からはシュルツ艦が接近し、秘密兵器「デスラー魚雷」を打ち込んできた。ヤマトは魚雷を破壊するものの、内部に格納されていたガス生物に襲われる。ヤマトの運命は、迫るガス生命体に食われるか、もしくはグリーゼ581に突入して燃え尽きるか、の二択のみ。しかし沖田はグリーゼ突入を命じ、追ってきたガス生物はグリーゼの熱で焼かれて消滅した。さらにヤマトはグリーゼのフレアを波動砲で吹き飛ばして進路を確保し、危機を突破する。しかし、追って来たシュルツ艦はフレアに巻き込まれて爆発し、シュルツたちは死んだ。


■感想

 うお、2199にはデスラー機雷はないのね。その代わりにガス怪獣エピソードを早々にぶっこんで来ましたか。ガミラスが大小マゼランを制圧して銀河系に侵攻中とか、辺境の蛮族相手にドメル将軍を投入したとか、オリジナル版より軍事情勢を突っ込んで考証しているみたいですね。こうなると、SFシミュレーションゲームインペリウム」(HJ/GDW)を思い出しますね。これは「地球連邦が超強大な星間帝国と戦争する」という戦略級ゲームで、地球側からすると国家存亡をかけた大戦争ですが、帝国側から見ると「辺境の蛮族との小競り合い」程度でしかないという。自分でもこれは良い比較だと思えてきたぞ…


 あ、ガミラス内部に裏切り者(例えば反デスラー派)が居て、波動砲のデータをこっそり地球人に流したとかなんとか? 以後も内部で暗闘があって、その隙をついてヤマトが一隻なのにどんどん先に進めてしまうとかではないかしら。


 あとは百合亜ちゃんがヤマト艦内でアイドルデビューしそうな気がする。その歌を聴いたガミラス兵士たちが「うぉぉぉ」とかうめきながら戦闘力を喪失してしまい、そのため一気にイスカンダルまで行けるとか…



■感想2:ネガティブコメント

 以後、オリジナル版視聴者の愚痴みたいなものなので、2199が大好きな人は読まないほうがよろしいと思います。

 あいも変わらず熱量というものが欠片もない展開です。ガス怪獣話は初代ヤマト屈指の好きな話なのですが、2199ではこの扱いかぁ。デスラーが銃でガス怪獣を撃ったらどんどん巨大化してしまうデモンストレーション。ヤマトの噴射を怪獣が追いかけてきて、船体が溶かされる緊迫感。追い込まれたヤマトが恒星表面に逃げ込み、ぎりぎりの逃走を続けるものの、前方に「予想にないコロナ」が出現。左右によけるには早すぎ、速度を落とせば墜落。すると沖田が「波動砲でコロナを撃て」と命令、この奇策で進路を切り開いたヤマトは危機を突破!

 あの燃えるエピソードがこんな消化試合みたいな話に矮小化…、いやまあ、「波動砲を撃ったらそのあとしばらく動けないから結局墜落するんでね?」とかいう気もするので、出渕体制ではこんな穴だらけのエピソードは許されなかったのでしょうが、つじつまを合わせつつ熱血な話にしてほしかったですよ。これじゃーねー。

 まあ、百合亜ちゃんとかヒルデたんとか、若い娘が多いから許すか。