(※以下、結末まで書いてありますのでご注意ください)
■プレミアムシネマ
http://www.nhk.or.jp/bs/t_cinema/
NHK BSプレミアムでの視聴です。
196X年、宇宙に新惑星X星が発見された。調査に向かった地球連合宇宙局のパイロットたちは、そこでX星人と遭遇する。彼らは、がんの特効薬と引き換えに、キングギドラ撃退のためゴジラとラドンを借りたいと人類に申し出る。数日後、地球に現れたX星人はゴジラとラドンを電磁波で捕獲し、X星へと運び去った。ところがX星人たちの本当の目的は別にあった…。シリーズファンにはゴジラの“シェー”のポーズで有名な作品。
■あらすじ
196X年。木星の13番目の衛星「X星」が発見され、直ちに宇宙船P1(ピーワン)号が調査に向かった。P1号の乗員のフジ(宝田明)とグレン(ニック・アダムス)は、X星で人類を遥かに上回る文明を持つ「X星人」と遭遇する。X星はX星人が「怪物ゼロ」と呼ぶキングギドラに蹂躙され、X星人は地下に隠れて暮らしていた。X星人はキングギドラに対抗するため、「怪物ゼロワン」ことゴジラと「怪物ゼロツー」ことラドンを貸して欲しいと頼んでくる。X星人はそのお礼としてガンの特効薬のデータを用意しているという。
フジとグレンは地球に帰りいきさつを報告すると、人類はX星の進んだ文明の恩恵や、また異種族の友好という観点からこの申し出を歓迎するが、フジやグレンはX星人に胡散臭いものを感じる。
グレンは恋人ナミカワ(水野久美)と結婚を考えていた。またフジの妹ハルノの恋人テツオはアマチュア発明家で、「レディ・ガード」という携帯警報機を発明したが、それがナミカワの勤める「世界教育社」に買い取られる事になり喜ぶ。しかし世界教育社は一行に製品化を進めようとしない。
やがて、X星人は地球側から連絡する前に既に地球に来訪していることが解り、彼らはさっさとゴジラとラドンを地球から運び出してしまう。X星につれてこられたゴジラとラドンはキングギドラを撃退し、喜んだX星人はガン治療薬のデータをフジたちに渡して地球に送り返した。
ところがそのデータの中身はX星人からの地球植民地化宣言と判明し、世界は大パニックに襲われる。X星人は電磁波で怪獣をコントロールする技術があり、キングギドラは彼らの手先で、ゴジラもラドンも同様に彼らの武器になってしまっていた。X星人は人類降伏までに24時間の猶予を与える。
フジたちは怪物コントロール電磁波を遮断する方法を開発する。一方グレンはナミカワがX星人の地球駐留部隊のひとりだと知る。ナミカワはグレンに接近して監視するうち、本気で好きになってしまい、グレンにX星人になって生き延びろと薦める。しかしX星人は恋愛も含めた全ての行動を電子計算機の命令で行っており、計算以外のことをしようとしたナミカワは仲間に殺される。しかしナミカワはX星人がある音に弱い事を遺言として残していた。グレンたちはレディ・ガードの発する音がX星人の弱点だと気がつく。
人類側は怪物コントロール電磁波の遮断と音波の二重攻撃でX星人を攻撃し、混乱したX星人は自爆して全滅した。コントロールから解き放たれたゴジラ・ラドンとキングギドラは戦いを開始するが、キングギドラは逃亡しゴジラとラドンはまた行方不明になった。フジとグレンはまたX星に向かい再調査を行なうことになった。完。
■感想
サイコー! 「モスラ対ゴジラ」「三大怪獣 地球最大の決戦」がそこそこの面白さでしかなかったので、「もう子供の頃のようには怪獣映画は楽しめないのか……」とか考え込んでいたのですが、本作は今見ても文句なしに面白かった。これこそ『1960年代特撮!』という感じの映画であります。『宇宙人と遭遇→最初は友好的→実は侵略を狙ってました』という宇宙侵略物の王道パターンで、それだけでも面白いのに、さらにそこに怪獣要素を上手くミックスし95分間切れ目無く面白いという素晴らしい映画が出来上がってしまいました。30年ぶりくらいに見たけどやっぱ面白いわぁ。
統制官の遺言(?)の「我々は未来に脱出する」にはシビれたぜ。
7月23日(水)
午後1:00〜2:35 BSプレミアム
プレミアムシネマ 「怪獣大戦争」
1965年・ 日本
〔製作〕田中友幸
〔監督〕本多猪四郎
〔脚本〕関沢新一
〔撮影〕小泉一
〔特技監督〕円谷英二
〔音楽〕伊福部昭
〔出演〕宝田明、ニック・アダムス(声:納谷悟朗)、田崎潤、沢井桂子、水野久美 ほか
〔カラー/レターボックス・サイズ〕