感想:NHK番組「モンティ・パイソン 復活ライブ!(後編)」(2014年8月31日(日)放送)


 NHK番組「モンティ・パイソン 復活ライブ!」の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

NHK「洋楽倶楽部」〔PROGRAM/番組〕
http://www.nhk.or.jp/yougaku80/program/mp.html

 NHK BSプレミアムでの視聴です(放送日:2014年8月24日(日)+8月31日(日) 23:00〜23:59)。


■概要

>コメディ界のビートルズ」と言われるイギリスの伝説的コメディ集団、モンティ・パイソンが、ロンドンで、約30年ぶりの再結成公演を行っています。1969年結成。70年代半ばまで放送されたBBCの「空飛ぶモンティ・パイソン」で、テレビにおける笑いに革命をもたらしたモンティ・パイソン。今回の劇場公演では、オリジナルメンバー6人のうち、病没したグレアム・チャップマンを除く5人が集い、名作コントの数々を披露しています。すでに全員が70歳を越え、またそれぞれに多忙を極める5人が今後集結する可能性は低く、メンバーも「これが最後のモンティ・パイソン」と語っています。


NHKでは、この公演の最終日に当たる7月20日のステージの模様をBSプレミアムで放送します。前後編2回にわたってお送りするこの番組。メンバーの最新インタビューやリハーサル映像、過去の名作コント、さらには、いとうせいこう松尾貴史など、モンティ・パイソンを愛する著名人によるトークも加えた豪華版。ファンはもちろん、モンティ・パイソンを知らない人にもその魅力が十分に伝わるスペシャルプログラムです。


>【出演】モンティ・パイソン ジョン・クリーズ エリック・アイドル テリー・ジョーンズ マイケル・ペリン テリー・ギリアム
>【ライブ収録】2014年7月20日 ロンドン O2アリーナ

>後編では、後半の舞台の模様をたっぷりとご覧頂く。「スペイン宗教裁判」「死んだオウム」といったモンティ・パイソンの人気コントが次から次へと登場し、壮大なフィナーレへと向かう。トーク出演は、いとうせいこう松尾貴史宮沢章夫須田泰成

>ゲスト 松尾貴史,宮澤章夫,須田泰成,
>司会 いとうせいこう,
>語り 飯塚昭三

■内容

・映像コント「ある日のミック・ジャガー」。ミック・ジャガー『本人』が登場し、コンサート関係者と話している。
ミック「え? モンティ・パイソンのライブ? あいつらまだ現役なのかよ? あいつらが最高だったのは70年代だろ? 年寄りなのに若いフリしやがって。もう何回も見ただろ? 動画サイトで見ろよ。明日のコンサートは…… よしまずおなじみ「夜をぶっ飛ばせ」から入って「一人ぼっちの世界」で「サティスファクション」だ。」
関係者「『死んだオウム』のコントは?」
ミック「ああ、やるか」


・「ラジオドラマ スコットランド女王メアリの死 第一回」。台詞がほぼゼロで爆音しか聞こえないまま終了。


・ガンビー(凄い粗暴キャラ)コント。「今日は生け花をする」といって花束を手に取った後、さかさにして花瓶に突っ込み、さらに上からトンカチで狂ったようにガンガン押し込む。そこに男二人がやってきて脇をつかまれ、「脳がいたい」と叫びながら連行される。


・裁判官コント。頭に鬘をかぶった裁判官二人が、判決後控え室に戻ってくる。二人ともオネエ言葉で、法服を脱いだら下はド派手な女性用の下着と黒ストッキング。


・テレビ番組。司会者が(グリーズ演じる)女性の学者に「新説が有るそうですね」とインタビュー。学者の方は「ええ、新説とは私が考えた新しい説のことです」とか「私の説とは……、ゴホン、ゴホン、ゴホゲホォォォッッッ」とか言ってなかなか話さない。司会者がじれてキレそうになると、漸くしゃべるが、内容は「ブロントサウルスとは、長い首と長いしっぽがあって、胴体が太いんです」とかアホみたいな内容。


・スペイン宗教裁判コント。部屋の中で男女が言い争っていて、男がキレて「スペイン宗教裁判みたいに責め立てるなよ!」と叫んだ瞬間、ドアからスペインの異端審問官三人が飛び込んでくる。そして女性に「お前の罪は三つ、異教の思想・言葉・信仰・行為……、四つだ」とか。そして「罪を認めないのか、よし安楽椅子だ!」と言って隣の部屋に連れて行って、(拷問器具とかではない)ごく普通の安楽椅子に座らせる。さらに女性が罪を認めないので「次は冷蔵庫だ」

冷蔵庫のドアを開けると、中からエリック・アイドルが出てきて「地球は太陽を回っている〜」とか一曲披露する。

[映像]イケメンで有名だという学者「ブライアン・コックス」が屋外で「先の歌は科学的に間違っています、そもそも……」と矛盾点をとうとうと指摘する。その背後から電動車椅子が迫ってきて、コックスを跳ね飛ばしたあと、乗っていたホーキング(本物)が「学者ぶるな、小僧」と言い残して走り去っていく。

客席に本物のホーキングが来ていてライトが当たる。

※参考:ブライアン・コックス http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20111118/1038675/?P=10 「女性をとりこにする元ミュージシャンの物理学者」)


・男がお金を払って討論してくれる場所に行く。「ここは討論の部屋ですか」「今言ったろ」「言ってない」「言った」(これが延々続く)「こんなものは討論じゃない、ただ否定しているだけじゃないか」「はい時間切れ」「よし延長料金を払うぞ」、(金をさっと受け取ったあと)「もらってない」「払っただろ」「もらってない」(これが延々続く)。


・スパムコント。夫婦が食堂に入るが、メニューの料理が「スパム・スパム・豆・スパム」とかスパムだらけ。で、店の主人がメニューを読み上げて「スパム・スパム・スパム〜」と連呼していると、突然バイキングたちが現れて「スパムは素晴らしい〜」と歌いだす。


・死んだオウムコント。男がペット屋に怒鳴り込んできて、さっき買ったオウムが死んでいたとクレームをつける。店員は「気絶しているだけです。(鳥かごを手で押して)ほら動いた」などとのらりくらりと言い訳をする(※途中、「このオウムはもう天国にいる、グレアム・チャップマンのところにな」→二人で天国にサムアップ)。店員はひとしきり言い逃れたあと、「オウムの代わりにチーズなら有ります」と言い出す。客が「XXは?」「□□は?」とチーズの種類を口にするが、店員は全部「ありません」。最後に突然意気投合して二人で手を組んでどこかに行ってしまう。


・みんなで「人生の明るい面を見て生きよう〜」と歌ってフィナーレ。


■感想

 冒頭のミック・ジャガーのコントからいきなり爆笑。ミック・ジャガーのモンティ批判全てが「それをお前が言うか〜?」という自虐ネタ(?)オンパレードですもん。

 基本的には昔からあるネタの再演なのですが(ガンビーとかスパムとかね)、鉄板の「スペイン宗教裁判」コントはホーキングまで巻き込んだ大ネタにしていて参ったわ。

 ホントおもしろうございました。