雑談:引用:『エロゲ梁山泊時代を偲ぶ』

●エロゲ梁山泊時代を偲ぶ
http://anond.hatelabo.jp/20140901170933

>結局、エロなしでも戦える、エロゲという業界の枠組みに縛られないような、
>そんなすげえものを生み出せるような綺羅星のような豪傑たちが
>一時的にエロゲ業界に集まっただけだった。
>でも、もともとそんな越境するだけの力がある彼らは
>業界の壁を越えて、本来あるべきところに旅立ってしまったんだな。


>エロゲの選択肢の存在がもたらす分岐とか並行世界云々だとかマルチエンディング解釈とかそういうエロゲならではの要素も、もうやりつくされてしまって、もうネタ切れだ。


>そうやって、エロゲだから出来ること、エロゲーでやってみたいことが無くなったら、プレイヤーも結局エロ目的の人が増える。 需要が無いなら優れたシナリオで勝負するライターさんを引き止めておくことは難しい。
>そうやって、みんな表の世界に「仕官」していってしまった。

 ちょっと知り合いとこの業界の人材論(と言うほど立派なものじゃないですが)をしていて、この話を思い出した。最近、業界に豪傑大物が枯渇しているかどうかは私には解りませんが、以前ネタにした業界衰退話(http://d.hatena.ne.jp/Perry-R/20140903/p7)はそれと関係しているのですかねぇ。



 まあ、それはそれとして、

>エロゲの選択肢の存在がもたらす分岐とか並行世界云々だとかマルチエンディング解釈とかそういうエロゲならではの要素も、もうやりつくされてしまって、もうネタ切れだ。

>そうやって、エロゲだから出来ること、エロゲーでやってみたいことが無くなったら、プレイヤーも結局エロ目的の人が増える。 需要が無いなら優れたシナリオで勝負するライターさんを引き止めておくことは難しい。

 うーむ、これは「需要と供給」の捕らえ方が逆だと思います(あくまで個人の見解です)。

 別に並行世界が云々とかは、「エロゲーならではの要素」なんかじゃ有りません。一般ゲームでも十分可能な話です。でもそういう仕掛けとかで強烈な印象を残した作品や「泣かせゲーム」が、1990年代から18禁ゲーム業界にあふれていたのはなぜかと言えば、『参入が簡単だったから』でしょう。さしあたりパソコンがあれば開発可能で、ジャンルを『18禁』にしておけば、ある程度の需要は確保できる。「一般ゲーム」では見向きもされなくても、「18禁」にしておけばある程度売り上げが立つ、というのは、黎明期を知る人なら、頷いていただけると思います。

 そういう人たちは「泣かせゲームその他の需要があったからこの業界で働いた」のではなく、ほかに発表場所が無かったから、18禁業界で働いていたのだと思いますよ。であれば、有名になり一般系の仕事で声がかかるようになったら、そっちに移行するのは至極当然の話だと思います。客がエロ目的ばかりの駄目や連中ばかりになったから業界を離れていった、というのは考え方がなんか違うと思う(あくまで個人の見解です)。


 これがいい例になるかは解りませんが、ニトロプラスなんかそのサンプルじゃないのかなぁ。デビュー作の「ファントム」からしてエロ要素は薄めで、「仕方なくエロありのゲームを作っています」という感じでしたが、最近はアニメの仕事とかがバンバン入るようになって、暗い過去は墓の下に葬って「アニメ・特撮etc対応まっとうクリエイター集団」になろうとしている/なった、ように見えます……(元エロ漫画家でその後メジャーに移った人たちのごとく) 。


 うまいオチが思いつかないので、ここで〆。