感想:アニメ「バディ・コンプレックス完結編」「あの空に還る未来で 後編」(2014年10月1日(水)深夜放送)


 アニメ「バディ・コンプレックス完結編」(前/後編)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

バディ・コンプレックス アニメ公式サイト
http://buddy-complex.jp/

 BS11での視聴です。


■概要

 今年(2014年) 1月〜3月に放送したTVアニメ「バディ・コンプレックス」(全13話)の完結編。ジャンルはSF巨大ロボ物。


■スタッフ
原作:矢立肇
監督:田辺泰裕
シリーズ構成:BCプロジェクト
キャラクターデザイン・アニメーションディレクター:稲吉智重/稲吉朝
アニメーション制作:サンライズ
製作:バディ・コンプレックス製作委員会


■キャスト
渡瀬青葉:松岡禎丞
隼鷹・ディオ・ウェインバーグ:内山昂輝
弓原雛:早見沙織
(他のキャストは後述)


『あの空に還る未来で 後編』


■あらすじ

 青葉とディオはエフゲニー機のジャミングでカップリングが行なえず、エフゲニーに圧倒されてしまう。エルヴィラはエフゲニー機が『自機のシステム内に仮想人格を作り、パイロットが自機とカップリングを行なっている』事を見抜き、青葉のルクシオンネクストで全く同じ事を行うことで対抗する。青葉がエフゲニーを攻撃してジャミングを相殺した後、青葉とヒナの波形が全く同じ事であることを利用して、青葉・ディオ・雛で三人同時のカップリングを発動させた。その瞬間青葉は雛についてのビジョンを見る。


 青葉の本来の時代で、青葉と雛は共にカップリングシステムを研究していた。そして実験の失敗で雛が2084年に飛ばされてルクシオンのコクピットに実体化し、以後ディオと共に戦った。そして雛は特異点に飲み込まれて過去に飛ばされ、以後は青葉が未来にやってくる流れとなり、そのループを果てしなく繰り返していた。そして最後にパイロットスーツ姿の雛が元の世界に戻る光景。今、青葉は全ての出来事を理解した。


 直後、ゾギリア本国ではエフゲニーに不満を持つ勢力が再度クーデターを起こし、エフゲニーは失脚した。エフゲニーはそれでも復讐のため青葉たちを攻撃してくるが敗北する。死を覚悟したエフゲニーは、衛星のビーム砲で地球のネクトオリビウム鉱脈を狙い、連鎖反応で地球を丸ごと破壊しようと設定した後死んだ。連合・ゾギリア軍の妨害も虚しく、衛星のビームは地球に向けて発射されてしまう。青葉とディオは衛星を破壊しようと突進するが、その時二人の機体が過去に戻るという現象が発生した。カップリングシステムは、パイロット二人の脳波を同期させるため、通信波を一ナノ秒未来に飛ばして通信時の遅延を相殺するようにしている。もし最初から二人の脳波が同期の必要も無いほど一致しているならば、脳波の同期に使われる通信波は代わりに機体を過去に一ナノ秒ずらす方向に働く。結果、二人の機体は衛星のビーム発射前の時点まで戻り、衛星を破壊した。その結果また特異点が発生した。青葉は先に見たビジョンから、これが自分たちの時代に戻る方法だと悟り、雛と一緒に特異点に突入して消えた。


 以後台詞無しで、連合とゾギリアの戦争が終わった事、コンラッドとエルヴィラが結婚した事、「現代」で大学のキャンパスで青葉と雛が出会った事、を描写して完結。


■感想

 凄い詰め込みっぷりなのですが、何故か「早回し」とか「窮屈」とかいう感じはしなかったな。

 前後編二回しかないので、ストーリーは「年食ったビゾンを倒しておしまい」で済ますのかと思ったら、ホントに完結してしまいましたよ。これには驚いたなぁ。



■総括

 いやはや、惜しいアニメでした。時間ループ物というテーマは、ゲームとか小説で今や一つのジャンルになっていますが、それだけ受けるテーマということで、着目点は悪くなかった。またざっと流れを見た限り、あらすじの方向性も悪くなかったので、上手く展開すれば視聴者大絶賛アニメとなった可能性も有ったのですが……、悲しいかな、語り方が拙くてお話が視聴者にイマイチ魅力的に映らなかった。もっと泣かせ系の話が上手い人がシナリオを書いたら、また違った結果になったのではないかなぁと思う。


 しかしまあ、時間ループの話にきっちりカタをつけてハッピーエンドにしたので、「並」ぐらいの評価にしてあげてもいいと思います。


★キャスト情報の続き
倉光源吾:速水奨
レーネ・クラインベック:藤村歩
リー・コンラッド杉田智和
ヤール・ドゥラン:吉野裕行
エルヴィラ・ヒル:佐藤利奈
奈須まゆか:花澤香菜
アネッサ・ロセッティ:井上麻里奈
アルフリード・ガラント:森川智之
ビゾン・ジェラフィル:櫻井孝宏
タルジム・ヴァシリー:島粼信長
ラーシャ・ハッカライネン:田村睦心
マルガレタ・オキーフ内山夕実