感想:ウォーゲーム雑誌「Game Journal(ゲームジャーナル) No.53」『激闘!スモレンスク電撃戦』(2014年12月1日発売)

ゲームジャーナル53号 激闘!  スモレンスク電撃戦

 発売日:2014年12月1日(3,6,9,12月の1日発売)

ゲームジャーナル公式サイト
http://www.gamejournal.net/

■今号のページ
http://www.gamejournal.net/item_list/gj_053/index.html

■付録ゲーム

激闘!スモレンスク電撃戦ゲームデザイン:ふ〜ら〜中村)

>「名作「激闘!マンシュタイン軍集団」システムで壮大なバルバロッサ作戦の全貌を再現する「激闘!バルバロッサ」シリーズの第二作登場!

>第二作の本作は中央軍集団の激戦を描き、枢軸軍プレーヤーは国境で赤軍の大集団を包囲殲滅し、ドニエプル川を越えてスモレンスクを攻略し、モスクワまたはキエフ方面への突破をめざす。
あなたは中央集団を率い、モスクワへの扉をこじ開けることができるだろうか!?

 ウォーゲームのド定番テーマ=「独ソ戦。1941年。スモレンスク経由でモスクワ目指して突っ走る」ゲーム、です。ちなみに一年前に出た「レニングラード電撃戦」との連結ルールもあり。



□特集:激闘!スモレンスク電撃戦

 ヒストリカルノート、松田大秀氏のリプレイ漫画、ゲームのプレイ指針、など、いつも通りの内容。ヒストリカルノートの上田洋一氏は、同じネタをGJで何回書いたのか……、ホントにご苦労だと思います。

 ところで松田氏の漫画ですが、今回は線が太くて今までのタッチとまるで違う……、こういう作風に変化したのか、時間が無くてやっつけでこんな風になったのか、気になる。



□その他

・発売前レポート「大東亜戦争」(近藤友樹)

 新コーナー「発売前レポート」の一回目。

 GJで鋭意開発中の太平洋戦争キャンペーンゲーム「大東亜戦争」(2015年8月15日発売予定(ト書き:笑い))のデザイナーズ・ノート。従来の太平洋戦争物では、陸軍があたかも海軍の陸戦隊的に自由自在に使えるのがおかしいと感じていたとのことで、カードドリブンで陸海軍の対立とかを表現しているとの事。1941年『7月』からスタート可能で、「第一ターン:真珠湾攻撃からスタート」ではなく、色々なバリエーションが取れるとの事。しかも中国戦線込みで、かつ8時間でプレイできるものを目指しているそうです。

 ……、物凄〜く抽象的なゲームなのか、公称8時間というのがムリなのか、どっちだ?



・私がゲームデザイナーになったら

 新コーナーの一回目。今回のお題は「こんな海戦・空戦ゲームを実現します!」

 討論で、参加者が「こんなゲームを作りたい」と適当なこと(?)を言っちゃうコーナー。往年のツクダホビーみたいな超精密空母戦モノとか、ユーロゲームの「多人数協力モノ」の感じでそれぞれが艦隊の空母一隻ずつを担当して敵の攻撃に対応するものとか、精密さとは正反対の、戦場の当事者の感覚を抽象的にあらわしたカードゲームとか。実現するかはともかく、アイデアは色々有った方がいいですよね。これに触発されて誰か別の人が本当に作るかもしれないし。



□次回予告

 No.54(2015年3月1日発売予定)の特集/付録ゲームは「アレクサンドロスの遺産」……、マジか!? これ、アドテクノスの「シミュレーションゲームブック」で出ていたアレキサンダー大王系のマルチゲームですよ!? この手のテーマ(戦国物でも第二次大戦物でも三国志でも無い)は、読者の食いつきが悪いから絶対にやらないと思っていたのに!! いやー、信じられない。雑誌のテーマが広がるのは歓迎ですが、GJ編集部、勝負に出たなぁ……、この号だけ記録的な売り上げ不振にならなきゃいいと切に願います。あとはこの調子で南北戦争物とローマ帝国物もやって欲しい。


 まあ、こんなものでしょうという感じでした。