感想:NHK番組「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」(NHK総合版)『File-25 シリーズ 予言者ノストラダムスの謎 Part-2 不安と恐怖の400年』(2014年12月20日(土)放送)


 NHK番組「幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー」(NHK総合版)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■幻解!超常ファイル ダークサイド・ミステリー - NHK
http://www4.nhk.or.jp/darkside/

 NHK総合での視聴です。(放送:毎週土曜 22:30〜22:50)

『File-25 シリーズ 予言者ノストラダムスの謎 Part-2 不安と恐怖の400年』


■内容

ノストラダムス真の恐怖は今も続いている?歴史的事件は本当に当たったのか?第二次世界大戦の極秘ノストラダムス作戦とは?そして日本は…?予言と人間心理の危険なワナ!


>あの歴史的大事件をノストラダムスは予言していた?死後400年も人々を恐れさせ続けたノストラダムス。これまで何度も発生した、知られざる予言騒動を追う!フランス革命やナポレオンと、予言書の意外な関係とは?第二次世界大戦で実行されたオカルト戦術、極秘ノストラダムス心理作戦。大予言者は戦局まで動かした?そして「1999年人類滅亡」はなぜ現代日本を不安に陥れたのか?予言と私たち人間心理の危険なワナに迫る。

 BSプレミアム版の「File-07」(2013年12月13日(金)放送)から。


 ノストラダムスの死後28年後・1594年に、秘書兼弟子だったジャン・ド・シャビニーがノストラダムス解釈本を発表した。そして「師匠の予言はこれも当っていた、あれも当っていた」として大予言者だったと持ち上げた。しかし、実際のところは、シャビニーが様々な出来事を、後知恵で強引に詩に結び付けただけだと考えられる。しかし以後、「ノストラダムスが未来のローマ法王を予言していた」とか、嘘エピソードが捏造されるようになっていった。


 以後、フランスでは戦争・革命など世相が暗くなるたびにノストラダムス本はブームになった(1790,1799,1812等)。そして20世紀最初のブームが第二次世界大戦の始まった1939年。ナチスドイツはノストラダムスの予言を都合よく解釈し、フランスやイギリスの敗北が予言されている、とするビラや本を作ってばら撒いた。一方イギリスもそれに対抗するため、占星術師ルイ・ド・ウォールに「ナチスの敗北が予言されていた」という嘘の四行詩を捏造させ、ドイツにばら撒いたという。


 1973年、日本にノストラダムス本が登場した。五島勉(ごとう・べん)の書いた「ノストラダムスの大予言」は、本場では注目されていなかった「1999年7の月、云々」という詩を「1999年7月に人類が滅亡する」というショッキングな内容として発表した。当時の日本は公害やオイルショックなどで社会不安が蔓延しており、その世相に乗ってシリーズは累計240万部を売り上げる大ベストセラーとなった。


 1989年、オウム真理教麻原彰晃がフランスを訪ね、ノストラダムスの予言の中に自分を救世主として書いた箇所が無いか探していたという。


 SF作家の山本弘先生談。「ノストラダムスの予言というのは、日本で言えば室町時代に書かれたもの。室町時代の文書を、時代背景も知らない外人が読んで理解できるかと言えば無理だろう。それと同じで当時のフランスの知識も無い人が予言を正しく解釈できるわけもない。予言は内容があいまいでどうにでも解釈できる。ロールシャッハテストは意味の無い模様を見て何が見えるか考えるものだが、ノストラダムスの予言も同じようなものでしょう」



■感想

 1970年代に初めて五島勉本を読んで「マジかよ……(呆然)」となった時のことを思い出しましたよ。あの頃はホントに怯えたなぁ。まあ、その後「MMR」でギャグにされちゃいましたけどね。