感想:NHK番組「コズミックフロント☆NEXT」「月のミステリー 奇妙な発光現象の正体は?」(2015年4月9日(木)放送)


 NHK番組「コズミックフロント☆NEXT」の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

コズミックフロント☆NEXT | NHK宇宙チャンネル
http://www.nhk.or.jp/space/cfn/

 NHK BSプレミアムでの視聴です(放送:毎週木曜 22:00〜23:00)。

月のミステリー 奇妙な発光現象の正体は?


■今回の内容

>4月9日の放送
>「月のミステリー 奇妙な発光現象の正体は?」

>毎回、宇宙の謎を1つずつ解き明かしていく「コズミック フロント☆NEXT」。今回のミステリーは、月面で起きる謎の発光現象を探る。

>その発光現象は古来より記録が残されている。18世紀に皆既月食の最中、赤黒くなった月の中に原因不明の赤い光が観測されているというのだ。奇妙なこの光は、人類初の月面着陸を果たしたアポロ11号からも目撃され、これまでに報告された謎の発光現象は、3000件にも上る。

>この謎を科学者たちが最新科学で徹底解析。そこには思いもよらない月の秘密が次々と明らかとなり、これまでの常識をくつがえす衝撃の新事実が発見される! 科学で証明できる現象なのか? それとも超常現象なのか? 月のミステリーに迫る。

>ミニコーナー:宇宙機関のとっておきのエピソードをお届けする「宇宙(ほし)の街紀行」。イギリス、ロンドンのグリニッジ天文台を紹介。著名人いちおしの「私の宇宙絶景」。今回は、JAXA・名誉教授の的川泰宣さん。日本の宇宙開発のさきがけとなったペンシルロケットへの思いを語る。

 月で奇妙な発光が起きた、という記録が800年前から残っている。19世紀の有名な天文学者ハーシェルは、月食の際に月で150箇所もの発光を観測したと記録に残している。


 現代でもそのような発光は目撃されていて、累計3000件にもおよぶ。しかしその大半は見間違いだと思われる。例えば観測に使った望遠鏡の内部の傷的なモノが原因とか、あるいは月の後ろに隠れていた星が出てきた際に、それを月面の発光と取り違える、など。またクレーターの底が太陽の光を反射した、という場合もある。


 しかし見間違え以外に、確実なものもまた存在する。その一つが「隕石の衝突」。月面に隕石が落下し爆発を起こすと数秒単位で発光する。実はこれは珍しい現象では無く、3時間に一回は起きているという


 1967年、月探査車サーベイヤーは月面の発光を確認した。またアポロの乗員も月の昼と夜の境目辺りでオレンジ色に輝く光を目撃している。これの原因は月の砂「レゴリス」であるらしい。レゴリスは直径0.05ミリと実に細かい。それが太陽の光を浴びてプラスの電気を帯電し、砂粒同士が電気で反発して空に舞い上がる。それが太陽の光を反射してキラキラ輝く、ということらしい。


 それ以外に5分異常も続くような発光現象もある。アポロ11号の乗員は「アリスタルコス・クレーター」が発光しているのを目撃した。アリスタルコスの地下には大量のウランが埋蔵されており、そこから出たラドンガスが太陽の光を浴びることで輝いているのが原因と推測されている。


 月は10億年前頃に冷え固まった死んだ星と考えられていたが、最新研究では3,300万年前に火山活動があったことが解っている。今でも月の内部は冷えていない可能性もある。明日いきなり月面で火山活動が起きて、火山が地球から観測される可能性すらあるのである。


■感想

 月の謎の発光とはオカルトスキーが大好きそうなネタですが(「月で発光現象? 宇宙人のUFO基地か!?」みたいな)、今まで聞いたこともなく、今回初めて知りました。えー、月ってまだ活動しているんだ。古い常識はどんどん塗り替えられていくね。