感想:ゲーム関係本「ロールプレイングゲームサイド Vol.1」(2014年7月30日発売)

ロールプレイングゲームサイド Vol.1 (GAMESIDE BOOKS)

 ゲーム関係本「ロールプレイングゲームサイド Vol.1」の感想です。

ゲームサイド公式サイト GAMESIDE
http://gameside.jp/rpgs/rpgs1/

■データ(アマゾン)
http://www.amazon.co.jp/dp/4896374703/
ロールプレイングゲームサイド Vol.1 (GAMESIDE BOOKS)
ゲームサイド編集部 (編集)
単行本: 160ページ
出版社: マイクロマガジン社 (2014/7/30)
言語: 日本語
ISBN-10: 4896374703
ISBN-13: 978-4896374704
発売日: 2014/7/30

■内容/感想

 ゲームサイドの「XXゲームサイド」シリーズの一つ。

●国産RPGの歴史[PCゲーム編] 【31P】
JRPGの発想の“原点”は国産PCゲームにあったのか?〜

 1983年のパソコンRPG黎明期からスタートし、「ドラゴンナイト4」「闘神都市II」が発売された1994年までのパソコンRPGの歴史を、お馴染み「夢幻の心臓」「ハイドライド」「ドラゴンスレイヤー」「イース」「ソーサリアン」「エメラルドドラゴン」その他を取り上げてみっちり紹介。1980年代ゲーマーならば懐かしいこと必至。マイクロキャビンの「幻影都市」なんて「あ〜、有ったなぁ」とか懐かしすぎ。

●シリーズ特集『メタルマックス』 【42P】

 シリーズ作品を完全紹介、さらに開発スタッフロングインタビューなど、ファンなら多分超嬉しい企画。私はプレイしたこと無いけど。

●真説・コンピュータRPGの起源 【35P】
・ついに全貌が見えてきた『ウィザードリィ』『ウルティマ』以前の時代

 今まではコンピューターRPGの歴史は漠然と「起源は『アカラベス』(ウルティマの祖先ゲーム)と『WIZシナリオ1』」みたいに語られていましたが、実は1970年代から大学のコンピューターネットワーク上で、学生たちがこっそりゲームを山のように作っていたそうです。その知られざる歴史を解明した力作特集。さらに開発に関わった当時の学生たち(当然誰もが無名)を探し出してきて、開発裏話をインタビューしています。これは凄すぎる。この手のゲームの歴史に興味のある人なら必読でしょう。

 アパロンヒルのコンピューターゲーム「テレンガード」が、そういった原初のRPGのパソコン移植版だったとは!

●『ドルアーガの塔』30周年 【5P】
登場から30周年、ゲーム攻略史を塗り替えた異色作を振り返る

 1985年頃のゲーセン事情語り、みたいな記事。今考えるとよくあんな情報皆無の謎解きゲームが商売として成立していたもんだなぁと思う。まあネット時代で何でも即座に情報が入る環境に慣れきっているのかもしれませんけど。

●『パンタクル』 【10P】
iGameBookでよみがえる名作ゲームブック

 ゲームブックアプリ「パンタクル」を原作ゲームブックも含めて紹介。iGameBookがこの事業から撤退してしまった今読むと虚しい……



■総括

 凄い! 1400円と決してお安くは有りませんが、払っただけの見返りは有りました。特に「真説・コンピュータRPGの起源」なんて永久保存版ですよ。新作ゲームの記事はありませんが、重量級の「読み物」を求めている人には是非ともお勧めしたい一冊です。