感想:海外ドラマ「X-ファイル シーズン4」第1話「支配者」

X-ファイル シーズン4 (SEASONSコンパクト・ボックス) [DVD]

 ドラマ「X-ファイル シーズン4」(全24話)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■ディーライフ/Dlife X-ファイル シーズン4
http://www.dlife.jp/lineup/drama/xfile_s4/

 BSデジタル放送「Dlife」での視聴です。


■作品概要

佳境に突入するシーズン4!ついに闇の政府とエイリアンとの関係が表面化する。それに大きく関わるスモーキング・マンとクライチェック、新たにマリタ・コバルービアスも登場し、最強の悪人が集結。彼らと、モルダー&スカリーの攻防戦は見もの!さらにスカリーにアブダクト経験が原因と思われるガンが発覚。モルダーは彼女を必死で救おうと、スモーキング・マンに詰め寄るが…。また宿敵スモーキング・マンの闇の過去も明らかに!

第1話 支配者 HERRENVOLK

■あらすじ

EP1 支配者
モルダーが、手をかざして傷を癒す力を持つ男、ジェレマイア・スミスに案内されたカナダの秘密農場では、幼い頃のサマンサそっくりのクローン少女たちが働かされていた。

 お題は「エイリアンの地球侵略、政府の陰謀」。


 シーズン3最終回(24話)の「タリサ・クミ」からの続き。モルダーはジェレマイア・スミスと共にエイリアンの殺し屋から逃げ出すと、スミスの案内でカナダの秘密農場にたどり着く。そこには幼い頃のサマンサにそっくりな少女たち(クローン人間)がおり、未知の植物の栽培や人間を殺す蜂の飼育が行なわれていた。全ては異星人の地球植民計画の一部だという。モルダーは「サマンサ」の一人を連れ出し、スミスと共に逃げ出すが、殺し屋(バウンティ・ハンター)に追いつかれ、スミスもサマンサも消えてしまった。


 一方スカリーは、スミスそっくりの男が全米に五人いて、しかし全員行方不明になった事を知る。スカリーはミスターXからの情報で、スミス五人が残した謎の暗号データは「天然痘根絶計画」に関係していることを掴む。それはアメリカ人全員が種痘接種の際、各人に「名札」が埋め込まれていることを暗示していた。


 ミスターXはついに裏切りがばれて組織の暗殺者に殺されたが、死の間際に「SRSG」と書き残す。


 一ヵ月後。モルダーは国連事務総長特別代表(SRSG)補佐の「マリタ・コバルービアス」に面会するが、カナダの農場には何も無かったと言われる。一方、スモーキング・マンは、バウンティ・ハンターに依頼して、昏睡状態のモルダー母の治療をさせる。モルダーが総ての家族を失えば、ヤケになってさらに危険になることを恐れての処置だった。



監督 : R.W.グッドウィン
脚本 : クリス・カーター


■感想

 前回「タリサ・クミ」から引き続いての異星人関係エピソード。秘密組織と異星人による「植民(コロニー)計画」の一端が明かされるサスペンス回で、見ごたえ十分だった。


 モルダーとスカリーが別々に行動し、モルダー視点では「殺人蜂」「謎の植物」「クローンのサマンサたち」、スカリー視点では「アメリカの全国民に付けられた名札」、という陰謀が次々と明かされていく展開は、ゾクゾクするような面白さ。特にカナダの秘密農園で、家の中から「サマンサ『たち』」が次々と現われるシーンは、解っていても結構衝撃的だった。また、今まで(かなり怪しげであっても)重要な情報源だったミスターXが暗殺されてしまうのも、結構ショッキングである。


 ラストで、バウンティ・ハンターがモルダー母の病室に入室してきて、彼女も殺されるのかと思いきや、反対にスモーキング・マンの指示で昏睡から回復させる、という場面は、視聴者の予感を見事に裏切る絶妙の結末だった。スモーキング・マンはバウンティ・ハンターに治療の理由としてそれらしいことを説明していたが、実のところは彼女に対する特別な感情からの行動に違いない。