『初心者向けSLG専門誌』を謳う同人誌(発行元:さいたまオフライン)の感想です。
Vol.10(2013年11月発売)の次号予告では「2014年3月発売予定」となっていたのですが……、あれから一年半ぶりの新刊です。
■internet - OnlineGameMarket / SLGamer Vol.11 猛虎三国志
https://www.boardwalk.co.jp/iogm/products/detail.php?product_id=21044【商品説明】初心者のプレイヤーにもシミュレーションゲームに親しんでもらうことを目的に製作された。ゲーム付、シミュレーションゲーム紹介&サポート誌です。
今回の付録ゲームは「三国誌」のマルチプレイヤーズゲームで、最大11人までプレイ可能です。
少人数でプレイされる場合は、あらかじめ使用するエリアを決めておくと良いでしょう。
カードをプレイすることで、戦闘を有利にしたり人材を登用することができます。
基本的には他のプレイヤーを全員敗北させ、最後に残ったプレイヤーが勝利しますが、時間を決めて、その時間内により多くのエリアを支配しているプレイヤーの勝利としても良いでしょう。
プレイ人数とプレイ時間に柔軟に対応できるゲームです。
ユニットには三国志に登場する人物が記載されています。
本誌は付録ゲームコミック「猛虎三国志」、ヒストリカルノート"試験に出る三国志"、比較的入手可能な三国志ゲームの紹介、世界のユニット列伝等、幅広いゲーム紹介は気軽に読んでもらうことを主眼に構成されています。
□付録ゲーム1 猛虎三国志(天津老師デザイン)
三国志マルチ。11人まで参加可能という豪快ゲーム。当然システムはシンプルで「カードを引く(カード次第では人材コマを引く)」→「戦闘」→「ユニット再配置」の3ステップ。戦闘は武官+文官チーム同士の3本勝負で、2本先取したほうが勝ち。SSシリーズ「五虎三国志」の再来かと思っていましたが、あれよりは難しめです。もっともルールは2ページですけどね。
無料のアプリ。プレイヤーは日本軍を指揮して、ミッドウェー攻略およびアメリカ艦隊撃破を目指す。達成できなければアメリカ側勝利。
□特集 三国志〜英雄の乱世〜
・ヒストリカルノート
・ゲーム紹介漫画(全2ページ)
・三国志関連ゲーム紹介「竜虎三国志」「魏武三国志」
・「三国志 天下三分の計 にょた!」(国際通信社)作戦研究
「〜にょた!」(http://www.kokusaig.co.jp/nyota/)って……、国際通信社はこんなのも出していたんですねぇ。しかも2006年に。上手くやれば艦これより7年くらい先んじて、燃えミリタリーブームを牽引していたのは国際通信社だったのかもしれない……
□その他
[連載]世界のユニット列伝
今回のテーマは「『ぱんつぁー・ふぉー』の弱小(?)戦車たち」。97式中戦車から始まってCV33とかクロムウェルとかを紹介。
マチルダが「歩兵戦車」なのに榴弾が撃てない理由がようやく解りました。「歩兵に同行して、敵戦車が来たら歩兵を守って戦う」ために徹甲弾なんですね。今まで「何故歩兵の支援のための戦車なのに榴弾が撃てないんだ? 何故何故ホワイ?」とめっちゃ悩んでいた(というほどでも無いけど)ので、ようやくすっきりしましたよ。
・SLGよもやま噺 CRTあれこれ
いきなりCRT不要の「ロクだしゃ良いんだろ」システムの話から始まって、CRTに関するウンチクを色々。
・マップはシミュレーションゲームの心である。
マップに関するアレコレ。へクス、エリア、ホイントトゥポイント、「ガンスリンがー」(アバロンヒル)の変形へクス、など。
[連載]アニメの中の戦争
「艦隊これくしょん〜艦これ〜 に対する一考察」。艦これに関する話。アニメ放送前の、まだ艦これブランドが鉄板だった頃に書かれたもので、ゲーム内容を一通り紹介しています。
艦これ自体に罪はないのですが、「アニメ放送前 みんながやっている人気ゲーム」→「放送後 “あの”アニメの元ネタか……」と猛烈に印象が変わった事は否めない……
・コーエーテクモゲームズ「信長の遺産」
光栄/コーエーの信長シリーズについてのコラム。毎回色々味付けを変えて新作を出しているものの、根本の「国取り/領地経営ゲーム」というところは不変で、もうマンネリで行き詰っているのでは、という内容。
コラム:戦車のエンジンの話
ガソリンエンジンとディーゼルエンジンのそれぞれの特徴の解説。
□次号予告
2016年3月予定。付録ゲームは空戦ゲーム「The Samurais of the Sky」。
編集後記を読むと、体制を一から作り直したとか、ノウハウもデータも失って手探りで作った、とか書いてあり、なんか凄い嵐が吹き荒れた模様です。よく戻ってきてくれたとしか言いようがありません。