感想:アニメ「山田くんと7人の魔女」第12話(最終回)「俺は白石が好きだ!」


 アニメ「山田くんと7人の魔女」(全12話)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■アニメ「山田くんと7人の魔女」公式サイト
http://www.yamajo-anime.com/

■原作一覧
http://kc.kodansha.co.jp/title?code=1000005929

 BS11での視聴です。

第12話(最終回) 俺は白石が好きだ!


■あらすじ

 山田たちは宮村レオナから、まず西園寺リカを味方につけるように助言される。山田はリカと接触し、山崎に利用されているだけだと気が付かせるが、リカは協力する条件として記憶をまだ消せないで居るレオナを学校につれてくるように要求した。


 覚悟を決めたレオナは、山田たちに昔話をする。かつてレオナは超研部の部員で魔女について調べており、またもう一人の部員は部の存続のため生徒会長に立候補予定だった。ところがその部員はリカに記憶を消されてしまい、レオナのことも忘れ去ってしまう。その部員こそ生徒会長の山崎だった。


 レオナが学校に出頭し、リカに記憶を消す処置を受けたため、ついにリカも味方になった。山田たちは飛鳥美琴(体はうらら)を捕まえ、さらに宮村の協力で自宅謹慎中のうらら(体は飛鳥美琴)を取り戻した。


 山田たちはついに七人の魔女を集め儀式を始めようとするが、そこに山崎が現われる。山崎は自分が記憶を消されている事に気が付いており、儀式でそれを取り戻そうとしていたので、山田たちの行動を止めようとはしない。儀式が行なわれ、山田はある事を願う。


 翌日、うららを初めとする全員の記憶が元に戻っていた。実は山田が儀式で願ったのは、記憶の復活では無く、学園から魔女の存在を消す事だった。元魔女たちは驚くが、全員がもう魔女の力は必要無いと納得する。最後に山田がうららに告白し、うららの方も山田が好きでした、と返事しておしまい。



■感想

 最終回も話を目一杯詰め込んだというか、きっつきつだったなぁ。原作とは違って魔女の力は完全消滅してしまって、エエッと驚いた。


■総括

 漫画の理想的なアニメ化。ストーリーのツボ部分はきちんと押さえているし、キャラは原作絵より1.2倍可愛くなっているし、声優は実績のある有名どころが大集合だし(タカオユキの起用はどうかと思ったけどね……)、質は実に高かった。


 最初は早見沙織はやみん)がうららの声ということで「なんか違うよなぁ……」とか愚痴っていたのですが、入れ替わり後、はやみんが男口調で喋りだしたのを聞いた瞬間不満なんか吹っ飛びましたわ。はやみんといえば、イメージは「清楚なお嬢様キャラ専門声優」ですので、この人があんな暴れん坊口調で話すところを聞いただけで元は取れた!みたいな。もちろんはやみんの声だけのアニメではなくて、その他の要素も素晴らしかったですけどね。


 ただ、問題と言っていいのかなと思うところなのですが、ズバリ「話を詰め込みすぎ」。原作の「第一部」的な展開(コミックにして11冊分)を全12話に詰め込んでしまったため、物凄く余裕の無い、ひたすら慌しいアニメになってしまっていました。もっと一つ一つのシーンを時間をかけてじっくり見せて欲しかった。


 先に述べたとおり、質は高かったと評価しているので、話をじっくり味わう余裕が無いまま、駆け抜けるように原作を消費してしまったのが本当にもったいなかった。これが2クール枠で作られたら完璧な内容になったのに、と思うと誠に口惜しい。


 でも凄くよかったというのは間違いありませんでした。これを機会に原作を読み直したくなったな。