読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

感想:海外ドラマ「X-ファイル シーズン2」第16話「入植 Part1」

X-ファイル シーズン2 (SEASONSコンパクト・ボックス) [DVD]

 ドラマ「X-ファイル シーズン2」(全25話)の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

■ディーライフ/Dlife X-ファイル シーズン2
http://www.dlife.jp/lineup/drama/xfile_s2/

 BSデジタル放送「Dlife」での視聴です。

第16話 入植 Part1 COLONY

■あらすじ

EP16 入植 Part 1
人工中絶病院の医師3人が、次々に死亡する事態が起きた。3人は容貌が酷似しており、しかも出生記録が存在しない。その一方で、成長したサマンサが出現し・・・。

 お題は「人間型異星人」。


 冒頭、モルダーが瀕死の状態で病院に担ぎ込まれる。

 ある夜、北極海に謎の飛行物体が出現した後、海中に墜落した。直後にロシア人パイロットが救出されるが、男はそのまま姿を消してしまう。やがて、モルダーに、全米各地で頻発している人工中絶医連続殺人事件について、誰かがメールで知らせてくる。モルダーが調べてみると、被害者たちは焼死したと見なされていたが死体は見つからず、過去の経歴は不明、そして全員が全く同じ顔をしていた。

 やがてCIAのエージェントがモルダーたちに接触し、被害者たちは旧ソ連が冷戦時代に破壊工作のため送り込んできたクローン人間たちで、冷戦終結後ロシアは邪魔になって暗殺者を送り込んだ、と教える。アメリカ政府はロシアからクローン技術の提供を受ける見返りに、この殺人を見ないふりをしているという。

 一方、暗殺者は各地で対象者を次々と殺害していくが、暗殺者はどんな人間にでも変身できる能力を持ち、また銃で撃たれても平気な、緑の血の不死身の存在だった。また被害者たちも死んだ瞬間、体が溶けて緑色の液体に分解してしまう奇怪な生物たちだった。

 そんな中、モルダーは両親から呼び出され、行方不明だった妹サマンサが22年ぶりに帰ってきた事を知る。彼女はUFOに誘拐された後地球に戻されたが、長い間記憶を失っており、最近ようやく記憶を取り戻したという。しかも彼女は異星人に娘として育てられており、養父は変身能力を持つ異星人の暗殺者に命をねらわれているので助けて欲しいと頼む。

 一方スカリーは、一連の被害者たちと同じ顔をもつ4人の男たちに保護を頼まれ、FBIにかくまう。そしてようやくモルダーと再会するが、その最中携帯電話に「モルダーから」電話がかかってきた。続く。



監督 ニック・マーク
脚本 クリス・カーター(原案 :デビッド・ドゥカブニー & クリス・カーター


※異星人の殺し屋「バウンティ・ハンター(別名モーフィングマン)」初登場。


■感想

 評価は◎。


 X-ファイルの王道の異星人話だが、方向性が今までとは全く違うものとなっている。過去の宇宙人関係エピソードでは、「宇宙人は存在するらしいが、モルダーは決定的証拠を得られず、結局事件はウヤムヤのまま終わる」というのが定番だった。ところが本エピソードでは人間型異星人が堂々と画面に姿を現して、仲間の宇宙人を殺して回る、という、過去とは全くノリの違う展開となっている。


 これはこれで非常に面白い話なのは間違いないが、シーズン1の頃の「UFOが森に墜落したみたいなので、早速調べに行くぜ!」「宇宙人存在の証拠がつかめそうだったのに、またダメだった」というような無邪気な「矢追純一緊急UFO特番! UFOは存在した!?」的な話の方が好みなので、痛し痒しではある。


 今回登場する異星人たちは、銃で撃たれても全く堪えず、また血液が緑で強い毒性を持つ、という事で、シーズン1・第24話「三角フラスコ<終章>」に登場した、異星人のDNAを組み込んだ被験者たちとの繋がりを連想させる。もっとも、「三角フラスコ〜」でちらりと画面に出てきた宇宙人の死体はグレイ的な形をしており、今回登場した連中とは似ても似つかないのだが、繋がりがあるのか単なる偶然なのか、どちらかかは不明である。


 途中、モルダーが逃走する異星人を追いかけていて車に撥ね飛ばされるシーンが有るのだが、車のボンネットから屋根を転がって最後には車の後ろに転落する、という物凄い飛びっぷりである。にも関わらず、病院に行くこともなく「ちょっと痛い」程度で済んでいるのだから、モルダーはどれだけ頑丈なのかと言いたくなる。ついでに言うと、この事故シーンがストーリーに全く関係ないというのもどうかと思う。


 終盤、スカリーがとある倉庫に忍び込む際、銃の様な道具をドアの鍵穴にあてがってガチンと言わせると、次の瞬間鍵が外れてしまうのだが、あのシーンは何度見ても謎である。FBIの秘密小道具なのか、スカリーの私物の万能合鍵の様な物なのか。


 今回のエピソードでは、モルダー役のドゥカブニーが原案に参加している。もっとも、おそらく「モルダーと宇宙人が対決したら面白いのでは?」程度の雑談を提供しただけと推測するのだが……