感想:NHK番組「コズミックフロント☆NEXT」「地球誕生のミステリー」(2015年10月1日(木)放送)

 NHK番組「コズミックフロント☆NEXT」の感想です。
(※以下、今回の話の結末まで書いてありますのでご注意ください)

コズミックフロント☆NEXT | NHK宇宙チャンネル
http://www.nhk.or.jp/space/cfn/

 NHK BSプレミアムでの視聴です(放送:毎週木曜 22:00〜23:00)。

地球誕生のミステリー

■今回の内容

10月1日の放送
「地球誕生のミステリー」

地球は、いつ、いったいどうやって誕生したのか? 地球の年齢は、実は明らかになっておらず、特定が困難だと言われている。


なぜなら、誕生以来続いている火山活動やプレート移動によって、地球の生まれた当時の情報は残っていないためだ。では、地球の年齢を割り出すためには、どうしたらいいのか? ユニークな発想でその謎を解き明かそうとする研究者たち。


そして、地球が現在のように生命あふれる天体となったのも、地球誕生の時の事件が深く関わっていることが分かってきた。私たちにとって最も身近な天体・地球誕生の秘密に迫る。

●地球の年齢は?

 地球は誕生してから何年経っているのか? ニュートンを初めとする人たちが色々な推測を行なったが、それらには具体的な根拠に欠けていた。20世紀に入り、ウランの半減期を利用する方法が考え出された。ウラン238は45億年かけて半分が鉛206に、同様にウラン235は7億年で半分が鉛207、に変化する。地球の標準的なサンプルをとり、その中の鉛の量を分析すれば、具体的な年齢を特定できる。アメリカのパターソン博士は、海底のドロをサンプルに、年齢を45億5000万歳プラスマイナス7000万年とはじき出した。


●そのサンプルは正確だったのか?

 しかし、その後パターソンが取ったサンプルが正確ではなかった、という事になった、プレートテクトニクスによって海底は沈み込んだり生まれたりしているので、結局「丁度良いサンプル」という物は地球では得られないと考えられる。


●太陽系の年齢は?

 隕石を調べることで、太陽系の初期に作られた微惑星がいつ出来たかを調べ、太陽系が何歳かを調べてみた。その結果45億6822万歳という数字が出てきた。つまり、地球は最高45億6800万歳という事は解った。


ジャイアンインパク

 現在、「初期の地球に大き目の微惑星が衝突した結果、地球の構成物質が飛び散り、それが集まって月となった」という理論が提唱されている。この衝突を「ジャイアンインパクト」と呼ぶ。つまりジャイアンインパクトが地球と月の誕生日だと言える。


●月は何歳なのか?

 アポロ計画で月の石を持ち帰り調べたところ、月の年齢は44億4000万歳〜45億1000万歳だと判明した。


小惑星からジャイアンインパクトの痕跡を見つける

 ジャイアンインパクトの際、地球の物質が猛スピードで飛び散り、それが微惑星に衝突したはず。隕石からそのときの痕跡を見つければ、ジャイアンインパクトの年を特定できる。奇跡的に隕石からその痕跡が見つかり、44億7000万年前と特定された。


●結局

 まだ決定的な証拠は無いが、概ね地球は44億7000万歳、ということらしいです。これからも研究は続きます。


■感想

 地球の年齢を調べるのに、月や小惑星へとアプローチする、という発想が凄い。