感想:アニメ「キャプテンフューチャー」第1話「宇宙帝王あらわる」

コロムビア・サウンド・アーカイブス キャプテンフューチャー オリジナル・サウント・トラック-完全盤-

http://www.animax.co.jp/programs/NN10002001
伝説のSFアニメーション 「キャプテンフューチャー」特別番組


米国のSF作家エドモンド・ハミルトンによるスペースオペラ小説の金字塔『キャプテンフューチャー』を原作に持つ、NHKとしては『未来少年コナン』に続くTVアニメーションシリーズ。放送開始は、『スター・ウォーズ』などの宇宙SFブームに沸く1978年。製作は東映動画(現・東映アニメーション)。チーフディレクターを担う『UFOロボ グレンダイザー』の勝間田具治を筆頭に、メインライターを『デビルマン』の辻真先、キャラクター設計を『アローエンブレム グランプリの鷹』の野田卓雄ら実力派が集結する。また前年に『ルパン三世』を手掛けた大野雄二の音楽や、主人公キャプテンフューチャーを爽やかな二枚目に演じた広川太一郎の好演も印象深い。


名曲といわれるオープニング主題歌「夢の船乗り」は1~31話までを“ヒデ夕樹/ピーカブー”、32話~最終話までを“タケカワユキヒデ/ピーカブー”が担当。ふたつの主題歌のそれぞれの魅力も堪能してほしい。


原作の魅力である個性豊かなキャラクターたち、センス・オブ・ワンダーなメカニックやストーリーを、当時のSF的未来観も取り込みながら魅力的なビジュアルと骨太のアクションで描いた本作は、いまなお国内外で高い評価を受けている。再放送の機会も少ない“幻の作品”、2016年9月待望のBlu-Rayによる初パッケージ化にともない、今回特別に発売直前に、第1話~第8話までを特別放送!「幻のスペースオペラキャプテンフューチャー」にご期待ください。

放送 アニマックス。2016年9月24日(土)深夜放送。


【※以下ネタバレ】
 

第1話  宇宙帝王あらわる (「恐怖の宇宙帝王」より)

 

あらすじ

 人類が銀河系に進出した未来。はくちょう座61番星デネブの第七遊星メガラ星では、地球人が猿人と化す恐ろしい奇病「先祖返り病」が蔓延していた。もしこの病気が他の星に拡大すれば全惑星の地球人は滅んでしまうしかない。太陽系政府主席カシューは、調査のためメガラ星に情報部員を送り込むが、その部員も猿人化した末に「宇宙帝王」と言い残して死んでしまう。カシューはこの謎の「宇宙帝王」と「先祖返り病」に対処するため、銀河系最大の科学者にして冒険家のキャプテンフューチャーに調査を依頼した。

 フューチャーたちは愛機「コメット号」でメガラ星に向かうが、船内にはフューチャーメン入りを熱望する少年ケン・スコットが密航していた。フューチャーたちは仕方なくケンをメガラ星まで連れて行くことにするが、メガラ星到着を前に、何者かが襲撃して来た。フューチャーたちは相手を捕らえ、「宇宙帝王」の部下だと知ると、フューチャーが死んだことにして宇宙帝王を待ち構えることにした。ところが現われた宇宙帝王は実体が無く、自在に壁を通り抜けてしまうため捕まえることも出来ないまま取り逃がしてしまう。


感想

 ウハハハハハ(快哉)、ついについに、約38年ぶり(?)に「キャプテンフューチャー」を視聴しました。ううう、ここまで長かった。ビデオもLDもDVDもブルーレイも発売されない上にNHKは再放送を全くしないため、もう記憶の中におぼろげに留めて置くしかなかった作品がついに自宅のレコーダーの中にっ! この感動は昭和世代で無ければ解りますまい。

 放送前に特別番組が放送されて、監督:勝間田具治氏&メインライター:辻真先氏が登場し、スペースオペラ浪花節だとか、あのジョージ・ルーカスのオフィスに行ったらフューチャーのアニメのポスターが張ってあったとかのエピソードを披露。いやはや、嬉しいボーナス映像でした。

 そしてついに本編を視聴。絵の粗さは昭和だから当然として、宇宙船とかメカの線の多さに今更ながらにビックリします。いやー、これはアニメーターは泣いたろうなぁ。しかしあらかじめ心構えが出来ていたからか、特に内容に失望という物は無かったですね。もちろん「今見ても面白い」とか言う気はなく、展開のスローさとか古さは隠し切れませんが、それより懐かしさが先に立ってその辺りは気になりませんでしたよ。

 そして、(初視聴時)一話目から度肝を抜かれた実体の無い宇宙帝王の描写。声を柴田秀勝氏が担当していたことは四半世紀以上経っても忘れておりませんで、「これこれ、この声だよ宇宙帝王」と大喜びでした。

 大野雄二サウンドは当時の子供心にも別格に聞こえ、OP曲「夢の船乗り」はもちろん好きでしたが、ED曲「ポプラ通りの家」を今聞くと、これが約40年前のアニメの曲なのか、と感嘆します。今聞いてもあのED絵とあわせるとホントに心に染み入りますよ。

 これから一日一話ずつくらいのペースでじっくり見て行きますよ。


キャプテンフューチャー」の他のエピソードのあらすじ・感想は、以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com


恐怖の宇宙帝王/暗黒星大接近! <キャプテン・フューチャー全集1> (創元SF文庫)

http://www.toei-video.co.jp/BD/captainfuture.html
●キャスト
キャプテンフューチャー広川太一郎
ジョーン・ランドール:増山江威子
サイモン教授:川久保潔
オットー:野田圭一
グラッグ:緒方賢一
ナレーター:神太郎


●スタッフ
原作:エドモンド・ハミルトン(翻訳:野田昌宏
設定製作:須藤和一
製作:今田智憲
企画:田宮武、栗山富郎
製作担当:吉岡修、武田寛
音楽:大野雄二
主題歌:作詞 山川啓介 作曲 大野雄二 うた(1話―31話)ヒデ夕樹 ピーカブー (32話―最終話)タケカワユキヒデ ピーカブー
チーフディレクター:勝間田具治
キャラクター設定:野田卓雄
脚本:辻真先金子武郎神波史男 ほか
演出:佐々木正広、森下孝三、高山秀樹 ほか
作画監督森利夫、青鉢芳信、落合正宗 ほか
東映アニメーション
[1978年11月~1979年12月NHKにて放送]