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感想:映画「パットン大戦車軍団」(1970年:アメリカ)

映画

パットン大戦車軍団 [Blu-ray]

BS-TBS http://www.bs-tbs.co.jp/
放送 BS-TBS 2016年11月1日(火)

【※以下ネタバレ】
 

1970年度アカデミー賞7部門受賞!
(作品賞/監督賞/主演男優賞/オリジナル脚本賞/編集賞/音響賞/美術監督賞)
猛将パットン将軍の壮烈な生涯が、迫真の戦争ドラマと交錯する!
アカデミー賞7冠を制した傑作戦争巨編!


類い希なる戦略家として敵に恐れられながら、余りに激しい気性と名誉欲、そして奇行によって失脚を繰り返したパットン将軍。有名なロンメル将軍との戦車同士の決戦、パレルモ奪還での強引な戦法など史実そのままの迫真の戦争ドラマが展開する。

 

あらすじ

 1943年。アメリカ軍のパットン将軍は北アフリカ戦線に着任する。パットンはすぐさま兵士たちを徹底的に鍛えなおし、ドイツ軍を打ち破った。続いてパットンの軍はイタリア・シチリア島に上陸するが、イギリスのモンゴメリー将軍をライバル視し、彼より先に拠点メッシナに到着しようとするあまり、無理な戦いを繰り返し、部下たちから憎しみを買う。そして目論見通りモンゴメリーより先にメッシナに到着したものの、野戦病院で戦場におびえる兵士を殴りつけていたことが問題となり、一線から外される。

 1944年、連合国軍はついにフランスに上陸し大反撃を開始したが、パットンはイギリス本土に留め置かれたままだった。やがてパットンはかつての部下だったブラッドレー将軍の部下として「第三軍」を任され、12月のドイツ軍の大反撃時には見事な戦いぶりを見せて称賛される。

 しかし戦争が終わると、パットンの反ソ連の姿勢は大問題となる。ロシア人嫌いのパットンは、あからさまにドイツの次に戦う相手はソ連だと口にしたため、上層部から見放され、第三軍の司令官を解任される。最後、パットンが飼い犬を連れて平野の向こうに歩き去っていくシーンで〆。


感想

 評価は〇。

 第二次世界大戦で、ロンメルと並ぶ知名度を誇る猛将パットンの半生記(というかわずか3年間の話ですが……)。

 「大戦車軍団」というタイトルとは裏腹に、戦車同士がガンガン撃ち合うようなシーンはほとんどなく、パットンが前線や司令部でひたすら怒鳴りまくっている姿を丹念に追いかける映画。戦争映画というより一人の人間の生きざまを追った映画ですが、これが無性に面白かった。 

 パットンは、性格がとにかくがさつで荒っぽく、部下たちに対する思いやりとか、上司への敬意とかそういうものが完全に欠如しているうえに、ライバルに勝つために部下を使い捨てにするような人物でもあり、あまり共感を持ってみられる人物でないことは確か。しかしその一方で、フランス語を巧みにこなし、女性の集まりではユーモアたっぷりの演説を行って見せるなど、ただの暴れん坊でもありません。また自分の指揮する部隊が、過酷な戦いをこなすところを誇らしげに見守るなど、人間味のある人物でもあります。そういう、有能な軍人だが問題だらけ、のパットンの波乱万丈(というか栄光と破滅)の物語がたっぷり三時間で描かれて、心底楽しめました。大木民夫氏のパットンの声も最高だったし。

 戦争映画というより世界大戦を駆け抜けた一人の男の物語としてすんばらしい出来でした。

パットン大戦車軍団 [吹替]
2016/11/1(火) よる9:00~11:54


スタッフ
1970年 アメリカ
監督:フランクリン・J・シャフナー
製作:フランク・マッカーシー
脚色:フランシス・F・コッポラ/エドマンド・ノース
軍事顧問:オマー・ブラッドリー将軍


キャスト
ジョージ・S・パットン大将…ジョージ・C・スコット(大木民夫)
オマー・N・ブラッドリー大将…カール・マルデン(島宇志夫)
ホバート・カーバー准将…マイケル・ストロング(村松康雄)
ロンメル元帥…カール・ミカエル・フォーグラー(伊藤惣一)