【コミック】武田すん&久住昌之の食漫画「これ喰ってシメ!」が華麗にスタート

グレイプニル(1) (ヤングマガジンコミックス)

Webゴラクエッグ|漫画ゴラク公式サイト
http://www.nihonbungeisha.co.jp/goraku/

【※以下ネタバレ】
 
 漫画ゴラクWEBコミックサイト「ゴラクエッグ」で、12月20日に、原作:久住昌之&作画:武田すんのコンビで食漫画「これ喰ってシメ!」がスタートしましたが、これがまた良い感じなんですよね。

  
●第一話はこんな内容

 主人公は漫画雑誌「週刊サボウル」のデスク「神保マチ子」(推定年齢35~39)。美人でやり手です。昨日からフル回転で働いていたマチ子は、午後三時に遅い昼食に出かけますが、そうしていても、アイデアに困った先生のためにネタをつかもうと無意識に考えてしまっています。

 そんなとき、蕎麦屋を見つけたマチ子は、「作家→昼間から蕎麦屋で一杯」と連想し、作家気分になって考えてみよう、と蕎麦屋に入ってビール→日本酒→板わさ→卵焼き→蕎麦→蕎麦湯、という黄金リレーで〆ました。


●いつもの久住昌之風味

 久住昌之と言えば、「孤独のグルメ」があまりにも有名すぎますが、その他に「花のズボラ飯」「サチのお寺ごはん」「野武士のグルメ」等々の無数の食漫画で原作を書いています。大抵のところ、『主人公が、高級品ではなく、普通のものを食べているだけ』漫画なのですが、どれもこれも妙に美味そうなのがたまらん、という共通点がありますよね。

 新作「これ喰ってシメ!」も同じで、「蕎麦屋に行って蕎麦その他を食べた」というだけなのに、これだけで十分満足できてしまう安定安心の内容で、一話目から大満足です。



武田すん、ネクストステージ

 作画担当は武田すん氏。ゼロ年代電撃マ王の「世界の果てで愛ましょう」とか、ヤングアニマル系での「ハルとナツ」とか、かわいい女の子とドタバタする系のコメディー漫画の人だったのですが、近年猛烈にイメージチェンジ。

 去年からヤンマガサードで連載している「グレイプニル」は、バイオレンスホラー系漫画(そんなにグロくはないけど)でええっという感じでしたが、今度はゴラク系で食漫画とは……、きっと今までとは異なる次のステージへと進んだということなんでしょうね。しかし、新路線もそれはそれで新しい魅力という感じで、私はウェルカム大歓迎です、ハイ。


花のズボラ飯 久住昌之セレクション(秋田文庫 77-1)