感想:NHK番組「シリーズ・Jミステリーはここから始まった!」第2回「横溝正史“八つ墓村”」

八つ墓村 (角川文庫)

シリーズ・Jミステリーはここから始まった! http://www4.nhk.or.jp/P3868/
放送 NHK BSプレミアム

【※以下ネタバレ】
 

日本独自の発展を遂げてきたJミステリー。その源流を作った2人の巨人、松本清張横溝正史の代表作を、テキストにこだわって読み解く読書会シリーズ。

 
※他の回の感想→第1回 松本清張“ゼロの焦点”
 

第2回 横溝正史八つ墓村” (2016年1月28日(木) 22:00〜23:00)

 

■内容

第2回「横溝正史八つ墓村”」


文学作品をテキストにこだわって語り合う「読書会」シリーズ。今回は横溝正史の「八つ墓村」。“たたりじゃー”で有名なこの物語には、村人32人が殺された「津山事件」や落ち武者伝説が息づき、まがまがしい雰囲気に満ちている。でも読み込んでみると、宝探しや洞窟探検、純愛物語などにあふれている!「八つ墓村」は実は、冒険小説でもあるのだ。金田一耕助も村人たちの活躍にたじたじ、ちょっと不思議な推理小説を読み解く。

【ゲスト】綾辻行人,高橋源一郎,中野信子,道尾秀介,華恵


高橋源一郎(作家)、中野信子脳科学者)、綾辻行人(作家)、華恵(エッセイスト・女優)、道尾秀介(作家)

■感想

 巨匠の推理小説について著名人のゲストたちが語りあうシリーズ物(全2回)。

 今回のお題は、金田一耕助物「八つ墓村」。豊富なイラストと共にストーリーを紹介しつつ、合間合間にゲストたちが原作の魅力や特筆すべき点etcを語り合うパートが差し込まれてします。ちなみに、書評なので、ストーリー紹介は「誰が殺されるか、犯人は誰か、結末はどうなるか」etcを全て完璧に明かしてしまいます。まあ、前回の「ゼロの焦点」の回で「複数ゲストによる書評(ただし大ネタバレ大会)」という番組と把握していたので、今回はわりと冷静に視聴できました。そう解って視聴すると、あの分厚い原作をストーリー紹介してくれて、有名作家たちのコメントまで楽しめる、というつくりは結構贅沢なのではないでしょうか。

 あと、今回はイラストが凄く良かった。基本的にアニメ絵調ではあるのだけど、ある程度リアル風味も入れている絵柄で、すんごく魅力的。惚れました。まあこれが八つ墓村の世界観に合っているかといわれるとどーかとも思ったけど(笑) 小説の雰囲気的には伊藤潤二の絵とかの方が良いような気もする。

 横溝作品が社会派推理小説に押されて忘れられた後、1970年代に『あの』角川春樹の角川文庫のおかげで復活大ブームになり、その人気が今も続く、とかの歴史もためになりましたな。


※他の回の感想→第1回 松本清張“ゼロの焦点”