感想:アニメ「ハルチカ〜ハルタとチカは青春する〜」第4話「ヴァナキュラー・モダニズム」


TVアニメ『ハルチカ~ハルタとチカは青春する~』OP主題歌「虹を編めたら」
関連サイト→アニメ『ハルチカ〜ハルタとチカは青春する〜』公式サイト http://haruchika-anime.jp/
放送 BS11
【※以下ネタバレ】

第4話 『#04 ヴァナキュラー・モダニズム

■あらすじ

 12月24日。吹奏楽部は、マレンが加わったほかにマレン目当てと思しき女子部員も入部して、少しずつ部員が増えてきてはいるものの、まだまだ目指す規模には程遠い状態。しかも練習場所が無いため、真冬に吹きさらしの屋上で演奏しなければいけない始末だった。

 そんな時、ハルタの四きょうだいの長女「上条南風(−みなみ)」(生天目仁美)が学校に押しかけてきた。実はハルタは住んでいたボロアパートが取り壊しになり、行くところがないため、学校の敷地内でテント生活を送っていた。南風はそんな状況を知り、実家に連れ戻しに来たのだが、ハルタが姉たちのおもちゃにされることを嫌がるため、今日中にどこか新居を見つけろと厳命する。

 不動産屋に当たると、家賃は手ごろ・防音設備つきという願っても無い物件が見つかるが、不動産屋によればそこは「幽霊が出る」と噂の物件だった。大家に確認してみると、亡くなったイタズラ好きの叔父から譲られたアパートだったが、部屋に錫杖を持った僧侶の幽霊が出るといって借り手が居つかないのだという。しかも叔父からは有りもしない「6番目の部屋の鍵」として巨大な鍵も渡されていたが、全く意味不明だった。

 ハルタはこのアパートが1982年に改装されたことを知り、あることを確信して再度アパートを訪ねる。アパートの壁には鍵穴が有り、件の鍵をさしてみると、なんと家の壁に隙間が出来て、庭に500円玉が大量に転がり出てくる。実はこのアパートは家主のおじが甥の為に残した「巨大な貯金箱」だった。ハルタは1982年が500円硬貨が使用されはじめた年だったことから、この仕掛けに気がついたのだった。錫杖の音というのは、硬貨がチャリチャリ言っていた音だったという訳である。ハルトは幽霊事件を解決し、晴れて新居に引っ越した。

脚本 : 吉田玲子

■感想

 うっわー、漫画みたいなオチのエピソード。「家が巨大な貯金箱で、最後に硬貨がざくざく家からとびだして来ました〜」とか突拍子も無い設定だから、これはアニメオリジナルの話だろう、とか考えていたら、実はキチンと原作本「空想オルガン」http://www.amazon.co.jp/dp/4048740970 に載っている話でした。ビックリ! なるほど、このシリーズをアニメ化した理由が見えて来た様な気がします。ガチガチに理詰めで進める話というより、絵で見せたほうが映えるタイプの物語みたいですから。

 それにしても、メガネっ子の成島美代子が、もう可愛くて可愛くてたまりません。前回の「退出ゲーム」でも、舞台に無理やり上がらされそうになってイヤイヤしている場面にキュンキュン来たのですが、今回もアパートに来るなりビビリまくってチカに驚かされる場面とか、ハルタに「除霊して!」と命じるシーンとか、もうホントいちいちすることが愛おしいの。

 サブタイトルに使われている「ヴァナキュラー」という言葉は「土地や風土に根付いた考え方」だそうです。「ヴァナキュラー・モダニズム」という単語の意味は教えてくれなかったけれど。


空想オルガン

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