感想:特撮「サンダーバード」『超音ジェット機レッドアロー』

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【※以下ネタバレ】

超音ジェット機レッドアロー EDGE OF IMPACT (放送日:2015年9月23日(水))

■あらすじ

 「ブロン将軍」(※どこかの国の独裁者らしい)は、世界征服のため軍隊の整備を進めていたが、他国で開発が進められている最新型ジェット機「レッドアロー」が完成すればその野望も危ういと警戒し、フッドにレッドアローのテスト飛行を妨害するように依頼する。

 レッドアローは試験飛行を行なうが、フッドの仕掛けた誘導装置によって操縦不能となって墜落し、開発責任者のケーシー大佐は解任される。ケーシーはジェフの宇宙飛行士時代の友人で、ジェフが心配していると、当のケーシーはトレイシー島にいきなり訪問してきた。ブレインズはレッドアローの設計には問題はないことを確認し、妨害工作の可能性を考えて、探知機を開発し、テストパイロットに渡す。

 フッドは、レッドアロー2号機のテストを妨害するため、今度は国際テレビ中継タワーの鉄塔に誘導装置を仕掛けた。レッドアロー2号機は装置の影響でまたも操縦不能となり、タワーの鉄骨に激突、上部の調整室に二人が閉じ込められてしまう。しかもその一帯には超大型台風が襲来していた。二人は国際救助隊に助けを求める。

 トレイシー島では、ケーシーにサンダーバードメカの発進を見られないように、ミンミンがケーシーをダイビングに連れ出しておいてからスコットたちが出動し、無事二人を救出した。さらに現場で誘導装置を発見し、犯人がまだ近くにいるはずと警察に逮捕を依頼する。フッドはパトカーの追跡を振り切って逃亡するが、台風で(?)橋が壊れており、車ごと川に転落してしまう。さらにブロン将軍からは、国際救助隊に妨害工作を見つけられてしまったことを理由に、もうクビで今までの報酬も払わないと宣告される。

 最後に、ケーシーが泳ぎから帰ってくると、ジェフから国際救助隊がレッドアローへの妨害工作を暴いた事、さらに自分の復権を嘆願する運動が始まっている事、を聞かされ、大喜びで帰国していった。

■感想

 昨年(2015年)の夏に、新作テレビシリーズ「サンダーバード ARE GO」の放送に連動して、1965年版の「オリジナル版サンダーバード」の特選エピソードを放送したのですが、ようやく今頃視聴しています。


 今回のエピソードはサンダーバードの話の中でもお気に入りのエピソードの一つ。救助メカの派手な活躍は有りませんが(ブースターガンという車両で、ジェット飛行パックを相手に届けるくらい)、テンポがよく気持ちよく視聴できる逸品です。国際救助隊がフッドの陰謀を知らないうちに粉砕している、という構図が面白いし。


 さて、サンダーバードはもともとユーモラスなシーンが多い番組ですが、今回はそれが目白押しで

1)ケーシーがジェフに「一つだけ気になることがあるんだよ。みんな(スコットたち)毎日何をして暮らしているんだ? 立派な青年が沢山いるのに、ただぼんやりしているじゃバチが当たるぞ。何か仕事をしなきゃいかんよ」と、スコットたちをニート扱いして心配したり、


2)フッドがパトカーに追跡されて「フン! 捕まってたまるか」と車をすっ飛ばして橋を渡ろうとしたら、橋が落ちていてそのまま川の中にドボン(笑) とか


3)事件解決後、ケーシーがトレイシー家の息子たちに「まったく彼ら(国際救助隊)の活躍には頭が下がるね。どうだね? 君達も一度ああいう組織に入ってみたいとは思わんかね?」というと、アランがとぼけて「ホントだよね、そしたらブラブラ遊んで無くても済むしさ」とか


4)ミンミンが、サンダーバードメカの発進を見られないため、ケーシーを(架空の生物の)「水マンバ」が出たといってダイビングに誘い、そしてみんなが戻ってきた後、(カメラ目線で)「でも残念でしたわね。マンバが見られなくて」とか言ったり、


と愉快シーンの連発で笑わせてもらいました。

■ちょっと一言

 ジェフがレッドアローの事故について書かれた新聞「アストロノーツ・オブザーバー」を読んでいるシーン、新聞の日付が「1964年12月24日金曜日」と書いてある(笑) 21世紀の話じゃなかったのかコレ(笑)