感想:アニメ「ブブキ・ブランキ」第12話(最終回)「宝島の少年」


TVアニメ「 ブブキ・ブランキ 」 オープニングテーマ「 Beat your Heart 」【通常盤】

ブブキ・ブランキ | BUBUKI/BURANKI http://bbkbrnk.com/
放送 BS11。全12話。

【※以下ネタバレ】

第12話(最終回) 宝島の少年

あらすじ

 過去。学生時代の礼央子と汀は親友だったが、礼央子は病弱で余命数年と見なされていた。礼央子は16歳のとき、突然四天王と共に炎帝を起動させるが、汀の王舞に敗れて炎帝は手足を破壊された上に、心臓を握り潰され、礼央子は炎帝の心臓の代替物となる。しかし礼央子はそのことで炎帝の不老不死を司る力を得て、年老いない体となって生きながらえた。8年後、汀は宝島に向かい、囚人だった礼央子は釈放された。その後、汀が地上のブランキの心臓を停止させたため、各国の政府は暴力的になり、ブブキ使いを虐殺し始めた。それに憤った礼央子と四天王は政府要人を皆殺しにして、自分たちが事実上の日本の支配者となった。


 現在。宝島では礼央子が、自分を死ねない体にした汀に復讐しようとするが、汀はあっさり炎帝をいなすとどこかに消える。宝島には核ミサイルが飛来するが絶美と秋人がくい止める。炎帝と王舞は落下する宝島のスピードを落とし、宝島は海の底に沈んでいった。東たちは海岸に打ち上げられていた。最後に東の妹の薫子(金元寿子)が現われ、「これから一希薫子の物語が始まるの(ハート)」とかいうシーンで〆。


感想

 いやー、笑った笑った。Aパートではいきなり「万流礼央子物語」がスタートして過去語りが延々続き、後半Bパートは「超人戦士一希汀」が生身で炎帝をいなして、そのまま逃走。合間に絶美と秋人が活躍し、主人公たち五人組の出番ほとんど無し。そんな展開の合間に唐突に東が「礼央子はオレが守る」とか言い出して、もう笑いがこらえ切れませんでしたわ(爆笑)

 そして「逆襲のシャア」のアクシズ墜落食い止めシーンみたいな結末の後、終わってない終り……、かと思いきや。掛け値なしに魔法少女みたいな一希薫子が現われて「これから新章スタート」みたいなことを口走るのですから、もう床を転げまわって笑いたくなりましたwww しかもトドメで「特報 続編 COMING SOON」の文字が画面に踊る。


 いやー、すごい、イシイジロウ氏のシナリオ最高(笑) こんなに笑える最終回もなかなか無いぞ。続編は一年後かしら? これはもう楽しみで楽しみで仕方ないわ(笑)


総括

 評価は△。(以下結構キツイことを書いてます)。


 異能バトル物+巨大ロボット物のアニメ。スタッフの証言では「新規に解釈した戦隊物」とのこと。

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平澤 まさに“戦隊もの”がやりたかった。そして戦隊ものを新しく解釈するにあたって、『いきなりみな仲が良くてすぐロボットを動かせるけど、いまの時代でもそれで良いのか? そこにリアリティーはあるのか?』という疑問もあったんです。

 もっと不揃いな人間たちが、ある宿命をもって集められ、何とか“団結や友情の象徴”である巨大ロボットも操縦できるようになる、そういうものではないかと。

http://ascii.jp/elem/000/001/121/1121448/index-2.html

 しかし全12話を見た限りでは、不満爆発の出来栄えですわ。正直訳が分からなさ過ぎ。

・ブランキとは何か?
・宝島とは何か?
・ブランキが生きているなら、王舞やら炎帝の様な「意思が無く操縦できるブランキ」とは別物なのか?
・ブブキ使いとブランキはどんな過程で繋がりが出来たのか?
・他国はどうやってブランキを手に入れたのか?
・何故ブランキの心臓が止まったらブブキ使い一族を殺すのか?


 とか謎が多すぎ。「これは第一部だから謎解きは続編でね」という言い訳が成り立つため、この時点で不満を言うのもよくないのでしょうが、さんざん引っ張っておいて「また次ね」とか言い出すのはタチが悪くない?  最初から分割●クールです、と宣言していれば、スローモーな展開もそれなりに許容できたかもしれないのに。


 アニメシナリオライターとしてのイシイジロウ氏の評価はとりあえず保留となりましたな。続編で華麗な幕引きをしてくれるかもしれない、と言えるしね。しかし第一部の整理されていない話の進め方を見ると、あんまり期待しないほうがよさげではあるよな。