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感想:海外ドラマ「X-ファイル シーズン6」第7話「愛児」


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■ディーライフ/Dlife X-ファイル シーズン6 http://www.dlife.jp/lineup/drama/xfile_s6/
放送 Dlife。全22話。

【※以下ネタバレ】


※シーズン6の他のエピソードのあらすじ・感想はこちら→「X-ファイル シーズン6」あらすじ・感想まとめ

第7話 愛児 TERMS OF ENDEARMENT

あらすじ

http://www.dlife.jp/lineup/drama/xfile_s6/
EP7 愛児
バージニアの街で、妊婦が、夢の中の悪魔に赤ちゃんをさらわれるという事件が発生した。早速調査したモルダーは、妊婦が飲んではいけない薬草を飲んでいた事を突き止める。

 お題は「悪魔の赤子」。

 ローラという妊婦は医者の検査の結果、子供に何か異常があると聞かされる。その夜、ローラは悪魔が自分の子供を奪い取り、その子供も悪魔だったという夢を見る。ところが目が覚めると本当に子供は消えていた。ローラは違法な堕胎を疑われたため、彼女の兄がX-ファイル課に調査を依頼するが、担当のスペンダーは申請書類をシュレッダーに投げ込む。しかしモルダーはこっそりそれを回収し、一人で調査に向かう。

 モルダーはすぐにローラの夫ウェインが怪しいと感じるが、ウェインはローラが錯乱状態で子供を手にしていたので、自分がばれないように始末した、と自供し、ローラは違法堕胎で逮捕される。しかもその後突然倒れて瀕死の状態となる。

 実はウェインは重婚しており、ローラ以外にベッツィという妻とも家庭を持っていて、ベッツィも妊娠していた。ところがベッツィの子供も検査してみると異常が有ったと判明し、ウェインは落ち込む。モルダーはウェインを調べ、彼がチェコからの移民で元の名前はアイバン・ベルツといい、ベルツとは悪魔の意味だと突き止める。モルダーはスカリーに、ウェインは比喩では無く本物の悪魔で、人間との間に「人間の子供」を欲しがっていると推測する。

 モルダーたちがベッツィの家を突き止めて向かっていると、ベッツィが現われウェインに赤子を抜き取られたと訴える。モルダーたちがウェインを見つけると、彼は普通の子供が欲しかっただけなのに、ベッツィにだまされたと訴える。直後ウェインはローラの兄に撃たれて重傷を負った挙句死ぬ。モルダーはベッツィは「悪魔の子供」を欲しがっていて、ウェインをだましていたのだと考える。

 最後、車に乗ったベッツィの描写。彼女の横には異様な手をした赤ん坊がゆりかごで眠っていて、ベッツィの目が一瞬悪魔めいたものになるシーンで〆。


監督 ロブ・ボウマン
脚本 デビッド・アマン


感想

 評価は△。


 悪魔が人間の女性と交わって子供を作ろうとする、というオカルト色の強いエピソードだが、色々と残念な出来で評価が辛い回となった。

 劇中でも触れられるが、今回のエピソードの設定は、有名なオカルト映画「ローズマリーの赤ちゃん」を髣髴とさせる。ただし、こちらは悪魔が求めているのは悪魔の子では無く、「普通の人間の赤子」と真反対になっている。人間社会に入り込んでいる悪魔が、実は妻と子との平凡で幸せな家庭を求めていた、という設定は多少は面白かった。

 しかし全体に展開がまだるっこしく、退屈さが否めないため、低評価の回となった。早々にウェインが人間の子供を欲しがっていて、悪魔の子は堕胎している、という真相が解ってしまうため、ストーリーに対する興味が持続できなかった。また見るからに典型的な悪魔(頭に角が生えていて、背後に炎がメラメラ燃えている)がローラを襲うシーンは、恐怖ではなくお笑いシーンの様に見えてしまった。結婚相手が悪魔だった、という設定は、キリスト教圏の視聴者たちにはそれなりの怖さを与えるのかもしれないが、キリスト教とは縁遠い視聴者には伝わりにくい設定なのかもしれない。

 また、最後のオチの、ベッツィが女の悪魔で、ウェインをだまして待望の悪魔の子を手に入れた、という設定もやや苦しいものがある。ベッツィが子供が欲しいなら、素直にウェインに正体をばらして子種をくれと言えば良いだけの話で、芝居をしてウェインをだます必要も無いだろう。重婚するような男が浮気を気にするとも思えない。

 モルダーたちが悪魔と遭遇するエピソードは、以前にもシーズン2・第14話「呪文」が有ったが、「呪文」が終始不気味さを漂わせるストーリーだったのと比較すると、今回のエピソードはかなり安っぽい印象があり、評価しづらい回だった。


 今回の事件は、最初X-ファイル課の担当になっているジェフリー・スペンダーの元に持ち込まれるが、スペンダーが相手に口では即座に対応するように説明しながら、相手がいなくなった途端書類を背後のシュレッダーに放り込んでしまうシーンはちょっと笑えた。超常現象に一グラムも興味が無いのにこんな部署に配属されて不満たらたらのスペンダーの内心が見て取れるようである。さらに、その裁断された書類をモルダーがこっそり回収して丁寧に繋ぎ合わせて事件を見つけ出してしまう、というあたりも、モルダーがゴミを漁っているシーンとかを想像すると、やはりちょっと笑えた。

 モルダーとスカリーは、現在は政府機関に就職を希望する人間をウソ発見器で調べる仕事をしているらしい。相変わらず閑職にまわされていて、不遇っぷりが哀れを誘わずにはいられなかった。


 今回のゲストで、悪魔ウェインを演じたのはブルース・キャンベルサム・ライミのホラー映画「死霊のはらわた」「同II」「キャプテン・スーパーマーケット」の三部作の主演で有名です。またテレビドラマ「バーン・ノーティス」にもレギュラーで出ていました。

一言メモ

 原題「TERMS OF ENDEARMENT」は直訳すると「愛と追憶の日々」というオシャレな物。