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感想:海外ドラマ「X-ファイル シーズン7」第2話「第六の絶滅 Part2」


X-ファイル シーズン7 (SEASONSコンパクト・ボックス) [DVD]

■ディーライフ/Dlife X-ファイル シーズン7 http://www.dlife.jp/lineup/drama/xfile_s7/
放送 Dlife。全22話。

【※以下ネタバレ】


※シーズン7の他のエピソードのあらすじ・感想はこちら→「X-ファイル シーズン7」あらすじ・感想まとめ


第2話 第六の絶滅 Part2 THE SIXTH EXTINCTION II : AMOR FATI

あらすじ

モルダーはスモーキングマンに誘拐され、国防総省のラボに運び込まれる。モルダーの体内に、とある抗体があることがわかり、それを移植する実験が進められていたのだった。

 お題は「異星人」。

 シーズン6・第22話(最終回)「創世記」・第1話「第六の絶滅 Part1」から続く三部作の完結編。


 モルダーが病院からいなくなり、記録上はモルダーの母親ティナが退院させて連れ出した事になっていた。しかし、モルダーの病室の周りのカメラは何者かにスプレーで目潰しされており、スカリーは映っている僅かな映像から、ティナとスモーキング・マンが会話していた事実を発見する。クリッチュガウは、モルダーが2年前に宇宙ウイルスに感染しており、今回「遺物」に接触した事でそれが活性化したと言い出す。

 一方、モルダーはスモーキング・マンたちに拉致されており、モルダーは宇宙ウイルスに対する免疫が有るため、モルダーの遺伝子を「父親の」スモーキング・マンに移植する手術を行なう事になっていた。スカリーはモルダーを探し回るものの手がかりはなく、絶望していたところに、ナバホ族アルバート・ホスティーンが現われ、神に祈れと忠告する。やがてスカリーの部屋に何者かが国防総省のIDカードを届け、スカリーがそれを使って潜入すると、モルダーが見つかる。一方、クライチェックはクリッチュガウを射殺し、部屋に放火していた。

 一週間後、回復したモルダーはスカリーに、アルバート・ホスティーンが死んだことを教える。アルバートはガンで過去二週間意識不明のままで、スカリーの部屋に来られるはずも無かった。またスカリーは、モルダーにダイアナ・ファウリーの射殺死体が見つかった事を告げる。スカリーにIDカードを届けたのはダイアナに違いなかった。スカリーはもう何が真実で誰を信じるべきなのか解らないと嘆くが、モルダーが元気づける。


監督 マイケル・ワトキンス
脚本 デビッド・ドゥカブニー&クリス・カーター


感想

 評価は(ぎりぎりで)○。

 シーズン6の最終回(第22話)「創世記」・第1話「第六の絶滅 Part1」と三回もかけた話の完結編だが、あまりにも中身が無くてガッカリしてしまった。


 あれほど意味ありげに登場した「遺物」は結局どこかに行ってしまったまま行方知れずだし、浜辺の宇宙船も消えてしまったし、三部作にも関わらず、終わった時点で殆ど話が何も進んでいない、というのはあまりにもあんまりである。どさくさにまぎれてしれっと「スモーキング・マンはモルダーの父親だった」という衝撃の事実が明かされるが、だからどうしたという感じである。

 クリッチュガウは、モルダーが二年前に宇宙ウイルスに感染していた、と口にしていたが、これはシーズン4・第8話「ツングースカ Part1」の時のことだろうか。確かにあの時モルダーはブラックオイルを浴びせられたし、またブラックオイルは宇宙ウイルスと呼ぶそうなので、このことで間違いは無いと思われるが、問題は当時既にロシアがブラックオイル用ワクチンを開発していて、秘密組織はそれをクライチェック経由で入手している事である。今更「モルダーにウイルスの免疫があるので拉致してきた」とは、つじつまが合わないのではないか。

 またモルダーが発病した理由も矛盾だらけである。クリッチュガウはモルダーが遺物のパワーに触れてウイルスが活性化したと述べていたが、そもそもモルダーは遺物に近づいてもいない。ただ遺物の表面の文字を写した紙を見ただけで、最初は「文字が魔法陣を構成していて、魔法陣には力がある」とか説明されていたが、まさか魔法陣でウイルスが発病するわけもなく、話に整合性が欠けている。

 さて、シーズン6・第12話「ファイト・ザ・フューチャー Part2」で秘密組織の幹部が「エイリアン反乱軍」に殺されて、スモーキング・マンが落ち込んでいたので、秘密組織は壊滅したのかと思っていたのだが、今回の様子を見ると組織は全く何のダメージも受けているようには見えないし、スモーキング・マンの権力もそのままである。スモーキング・マンのあの嘆きはなんだったのかと言いたくなる。

 今回はモルダーの夢の中で、シーズン1に登場したあのディープスロートが再登場するのはちょっと嬉しかった。「殺されたと思わせておいて実は生きていたんだ」とか都合のいいことになっているのはさすが夢という感じだった。そしてモルダーの妹サマンサも、またまたまた再登場したが、夢の中の人物なので当然いつもの様にニセモノであった。視聴者は何回偽者のサマンサに騙されれば良いのだろうか。


 ちなみに、今回、モルダーの母親の名前が「ティナ」であることが明らかになった。今まで何度も登場しながら「モルダー母」としか書きようが無かったので、ようやくすっきりした。


一言メモ

 サブタイトルに含まれる「AMOR FATI」とは、哲学者ニーチェが作った「運命愛」という意味の言葉。今回のオープニングでも、いつも表示される「THE TRUTH IS OUT THERE(真実はそこにある)」の代わりに映っていた。字幕では「汝の運命を愛せ」と表示された。