■ディーライフ/Dlife X-ファイル シーズン7 http://www.dlife.jp/lineup/drama/xfile_s7/
放送 Dlife。全22話。
【※以下ネタバレ】
※シーズン7の他のエピソードのあらすじ・感想はこちら→「X-ファイル シーズン7」あらすじ・感想まとめ
第9話 神のお告げ SINGS AND WONDERS
あらすじ
テネシー州の小さな町で、ジャレド・チャープという男が蛇にかまれて死亡する事件が発生。しかし、チャープはドアをロックした車中で死んでおり、蛇はどこかに消えていた。
お題は「悪魔」。
ある男が車の中で大量のヘビに噛まれて死んでいたが、車内に蛇は一匹もいなかった。男はヘビを神聖視するカルト宗派「神の証と奇跡の協会」の元信者で、恋人と共に教会から逃げ出してきていた。「神の証〜」を率いるオコナー神父は大量のヘビを飼い、信者には正しい者はヘビには噛まれないと説教していた。
やがてヘビによる第二の被害者が出たため、モルダーはオコナーを拘禁するが、監獄の中でオコナー自身もヘビに噛まれて重態となる。最終的に、モルダーは地元教会のマッケイ神父こそがヘビを操っていた犯人だと突き止めるが、マッケイはモルダーをヘビに襲わせて逃走する。
最後、全く別の土地でマッケイが教会に着任し、マッケイの口の中からヘビが出てきてネズミを丸呑みするシーンで〆。
監督 キム・マナーズ
脚本 ジェフリー・ベル
感想
評価は△。
宗教に怪奇現象を絡めたストーリーだが、全てにおいて凡庸で、破綻がなかった代わりに面白みもない、極めて印象の薄いエピソードだった。
今回の怪異は「どこからかガラガラヘビの大群が出現して人間を襲う」という程度でインパクトに欠けた。まあ、後半に妊娠していたグレイシーを「神の証〜」の信者たちがよってたかって流産させると、腹の中から赤ん坊では無く血まみれのヘビが何匹も床に飛び散る、というシーンだけは結構ショッキングではあったが……
ストーリーも、いかにも怪しげなオコナーが無実で、善人面のマッケイこそ真犯人、という展開も底が浅く別段驚きもしなかった。オコナーがモルダーに「お前は学が有るから、それに邪魔されて真実が見えていない」と忠告するシーンを見れば、もう犯人は解ったも同然だった。最後に別の土地に逃げ延びたマッケイがそ知らぬ顔で神父としてやり直す、というオチも、やはり今までも見てきたパターンの焼き直しで、またかという感しかなかった。マッケイの口の中からヘビが這い出してきて、ネズミを飲み込むシーンはちょっと面白くは有ったがそれだけである。
結局、話は手堅くまとめられていたものの、驚きも新鮮味も何も無いストーリーで、殆ど記憶に残らないような軽量級のエピソードだった。
マッケイ神父の吹き替えはベテラン野島昭生氏でした。