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感想:小説「水宮殿の賢人」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 521巻)(2016年5月24日(火)発売)


水宮殿の賢人 (ハヤカワ文庫 SF ロ 1-521 宇宙英雄ローダン・シリーズ 521)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150120684
水宮殿の賢人 (ハヤカワ文庫 SF ロ 1-521 宇宙英雄ローダン・シリーズ 521) 文庫 2016/5/24
ウィリアム・フォルツ (著), H・G・エーヴェルス (著), 工藤 稜 (イラスト), 渡辺広佐 (翻訳)


公爵ツァペルロウの葬儀のさなかに爆弾騒ぎが起き、惑星クランの情勢は混迷をきわめていた。カルヌウムとグーの二公爵には確執が生じ、兄弟団に煽動された国民のあいだでは、クランドホルの賢人に統治をゆだねるなという気運が高まる。そんななか、賢人は公爵ふたりを、自分の居所である水宮殿に呼びだした。なにか重要な話があるらしい。しかも、ベッチデ人三人にも水宮殿に赴くようにとセネカ経由で命令してきたのだ!


発売日 = 2016年5月24日(火)
サイクル= 第16サイクル「宇宙ハンザ」


【※以下ネタバレ】


内容

◆1041話 水宮殿の賢人(ウィリアム・フォルツ)(訳者:渡辺広佐)

 「クランドホルの賢人」は、ベッチデ人三人を自らの居所「水宮殿」に呼び寄せるが!?


 今まで延々と、本編とは無関係に続いてきたベッチデ人話が、ようやく本編と交わって一安心。賢人が公爵たちに今まで謎だった事を色々説明する場面が、どう考えても公爵では無く、その向こうにいる読者に向けて説明しているのには笑ってしまいました。だって公爵に「第三勢力のミュータント部隊」とか話しても通じるわけないし。最後のアトラン再登場は、知ってはいたものの「いよいよ来たか!」という感じでちょっとゾクッとしましたね。



◇1042話 M−19からの危機(H・G・エーヴェルス)(訳者:渡辺広佐)

 NGZ425年1月。地球では、突如猿が知性に目覚めたり、ティフラーが何者かに操られたりと、奇怪な事件が発生し!?


 ダメな回。事件がゴタゴタと起りすぎて頭が混乱してきた上に、終盤の「謎解き」部分でいきなり、本編とはほぼ関係の無さそうな「遺伝子戦争」とか持ち出してきて、この話はどこに行く気なのかと心配になりましたよ。この遺伝子戦争というのは、もしかするとローダンシリーズの外伝で描かれた話かもしれません。

 P208でグッキーが自分の位置を知るため、「複合ナヴィゲーション通信衛星」で方位測定するシーンがありますが、これは要するにGPSシステムの事ですよね。この話が書かれたのが1981年なので、結構先進的な描写ではないでしょうか(物語は西暦4000年代の話だとしても)。


 前半は盛り上がり、後半はダメ、な一冊でした。


紙絵

 メインはローダン。背景は地球に落下するアステロイド、突然賢くなったサルたち、(多分)知性に目覚めた植物たち。


あとがきにかえて

 担当は「渡辺広佐」氏。全5ページ。2月に台湾旅行をした話、と、5月に「NHK俳句」を見た話。


次巻予告

 次巻は522巻「ヴァマヌ来訪」(H・G・エーヴェルス & H・G・フランシス)(2016年6月9日(木)発売予定)。


おまけ

 あらすじネタバレ版はこちらへ。

ペリー・ローダンへの道
http://homepage2.nifty.com/archduke/PRSindex.htm