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感想:海外ドラマ「X-ファイル シーズン8」第12話「メデューサ」

ドラマ


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■ディーライフ/Dlife X-ファイル シーズン8 http://www.dlife.jp/lineup/drama/xfile_s8/
放送 Dlife。全21話。

【※以下ネタバレ】


※シーズン8の他のエピソードのあらすじ・感想はこちら→「X-ファイル シーズン8」あらすじ・感想まとめ

第12話 メデューサ MEDUSA

あらすじ

http://www.dlife.jp/lineup/drama/xfile_s8/episode.html
EP12 メデューサ
地下鉄車両の中で、地下鉄警察の警官が腐食された遺体で発見された。スカリーとドゲットは現場に呼ばれ、地下鉄警察のカリス本部長のもと、調査チームを組み坑内を調べる。

 お題は「未知の生物」。


 ボストンの地下鉄の列車内で、地下鉄警官が体の半分が溶けるという異常な死に方をしているのが発見される。ドゲットとスカリーが調査にやってくるが、警察幹部は死体には伝染病や化学兵器の痕跡は見られないので、5時間後の午後4時には地下鉄の運行を再開させると一方的に言い放つ。

 スカリーは地上で指示を出す事になり、ドゲットや地下鉄の関係者がトンネル内に入って調査を始める。やがて一人が犠牲者と同じように体が溶け始め、さらにトンネル内で死んだ警官同様の死に方をした死体が隠されているのが見つかる。どうやら地下鉄警察は、以前から異常事態に気がついていたのに隠蔽していたらしい。

 やがて奇病の原因は、トンネル内に漏れている海水に海洋生物「メデューサ」が混じっており、さらにメデューサが肌に付着した状態で汗を出すと、結果電気反応を起こして異常な死に繋がるとわかる。ドゲットもまた漏水に触れてメデューサに感染しており、いつ死んでもおかしくない状況だった。さらに地下鉄警察幹部は、事件の解決も待たず強引に地下鉄の運行を再開してしまった。ドゲットはとっさの判断で、漏水の水たまりに高圧電流を流して、メデューサを焼き尽くした。

 事件後ドゲットは病院に運ばれるが、メデューサはアルコールで簡単に消毒できると判明し、すぐに退院できる事になった。ドゲットは地下鉄警察の責任を追及しようとするが、スカリーからは全てのメデューサは電流で死んでおり、証拠が無いため諦めろといわれる。


監督 リチャード・コンプトン
脚本 フランク・スポトニッツ


感想

 評価は○。

 閉鎖空間に入り込んだ人々が未知の病気に感染し、安全圏にいる方が治療方法を模索する、というサスペンス系のエピソード。舞台設定にさほど独自性は無かったが、結構緊迫していてそれなりに面白い話だった。


 今回のエピソートの主役となるのが未知生物「メデューサ」。目に見えないくらいのサイズの生物だが、拡大写真を見ると明らかにクラゲである。カルシウムを動力源・発光源とするが、そもそも海洋生物かどうかもわからない謎の生き物という設定で、これが皮膚についた状態で汗をかくと、汗がカルシウムイオンを運ぶ媒体となり電気が流れて、その結果感電してしまい、皮膚が焼け焦げてしまう。メデューサは普段は危険な生物ではないものの、特殊な条件下では一転人間に恐ろしい害をなす、という設定がなかなか面白い。ちなみに、「MEDUSA」とは英語で「クラゲ」という意味で、日本語で言うなら「クラゲという名前のクラゲ」である。しゃれのつもりなのかふざけているのか良くわからないネーミングでは有る。

 話は基本的にドゲットたちが地下鉄トンネル内に入り、歩いているうちに死体を発見したり謎の病気に襲われたり、という探索系の話で、あまり起伏は無いが、突然一人だけが病気になって軽くパニックが起きたり、メンバー内で行動方針を巡って対立があったり、感染した男がメンバーを裏切って一人だけトンネル外に逃げ出そうとしたり、といった、この手のサスペンス話の定番イベントが次々と発生して楽しませてくれた。

 しかし、細かい部分で話に色々と粗が有ったのが引っかかった。まず序盤に地下鉄警察官がスキンヘッド男との邂逅の後死んでいるのが見つかり、視聴者に「スキンヘッドが犯人」と先入観を抱かせたが、メデューサが原因と解ると、あのシチュエーションで警官が死んでしまうのはおかしいと解る。警官は漏水に触れてもいないのに、どうやってメデューサに感染したというのだろうか。また終盤に出てきた台詞の無い少年がメデューサに感染していない、というのも変である。スカリーの説が正しいなら、少年は「感染していない」ではなく「感染していても、汗腺が発達しておらず汗があまり出ないので、電気が流れず、そのため無事だった」であるべきだろう。ひねった設定にしたものの、おかげで細かいところが色々綻びが出てしまったということのようである。


 ちなみに今回の「地下鉄構内」の描写は、ロケでは無く全てセットだそうで、駅のホームもトンネルも全て撮影用のセットである。凄い豪華さだと感服した。


 劇中で登場したカリスやビアンコは、普通の警官ではなく「地下鉄警察(Transit police)」という、普通の警察とは別の組織の一員である。日本の「鉄道警察隊」と似たような組織で、管轄は地下鉄構内限定である。