感想:ドラマ「鈴木光司 リアルホラー」第2回「檜」「クライ・アイズ」


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BSフジ開局15周年スペシャルドラマ「鈴木光司 リアルホラー」BSフジ http://www.bsfuji.tv/realhorror/
放送 BSフジ。全3回。

【※以下ネタバレ】

『リング』『らせん』『仄暗い水の底から』ホラー界の巨匠・鈴木光司が贈る短編集『アイズ』(角川ホラー文庫刊)、日常と非日常の狭間に潜む究極の恐怖・・・“本当にあった怖い話”を取材して描いた、リアルホラーを本格ドラマ化。
この短編集の中の6作品を“豪華キャスト”(中村獅童芦名星山本裕典武田真治佐藤江梨子八嶋智人[主演・放送順])で、お届けする。


※他の回の感想はこちら→第1回 「杭打ち」「夜光虫」 第3回 「タクシー」「鍵穴」

第2回 (2015年3月22日(日)放送)

1話目「檜」


・あらすじ

給食センター勤務する名波啓二(26)は、幼少時代に交通事故にあい人より知能指数が低くなってしまったが、純粋な心を持ち、真面目に誠実に仕事をしていた。ある日、啓二は給食の配達で訪れた先で1枚の「展望台から撮影した街」の写真をみつけた。その写真に写る風景はどこか見覚えのあるものだった。啓二はその日から同じ少女(7)がでてくる夢を見始める。

 名波啓二(山本裕典)は、幼い頃に負った怪我で知能指数が人より低いものの、給食センターで真面目に働く若者で、母一人子一人ながら幸せに暮らしていた。ある日啓二はたまたま客先である風景写真を見て、自分が過去別の町に住んでいて、しかも姉がいた、という考えに取り付かれる。母親の朋子は最初は夢だと否定するが、やがて真実だと認める。朋子は啓二の父親は死んだと説明していたが、実はそれは嘘で、暴力を振るう夫から啓二を連れて逃げ出したものの、姉は連れてこれなかったのだという。啓二の頭の傷は、父親に負わされたものだった。

 啓二は我慢できなくなり、写真の町へと向かい、記憶を頼りにかつて住んでいた家にたどり着く。そこは廃屋になっており、過去に殺人事件があったあと誰も住んでいなかった。啓二は近所の住人から、「かつてその家には、母親と子供二人(姉弟)が住んでいたが、何者かに母親と姉は殺され、弟は行方不明になり、犯人は未だに捕まっていない」という話を聞かされる。啓二はその時、『母親』の朋子が実の母と姉を殺した殺人犯で、さらに自分を誘拐したという事実を思い出す。啓二の頭を殴りつけて怪我をさせたのも朋子自身だった。啓二がとぼとぼ歩いているところに警官に声をかけられ、名前を尋ねられるが、啓二は絶句するのみだった。


・感想

 これは当たり。展開が最後まで読めず、真相が明らかになったときにはゾッとした。親と思っていた相手が殺人誘拐犯で、さらにその真相を知っても、その「母親」が待っている家に帰るしかない、という辺りが絶望的過ぎる。



2話目「クライ・アイズ」


・あらすじ

とある深夜、出産を間近に控えた新婚の有子(36)の家の向かいに川瀬(40)が引っ越してきた。翌朝、ふと向かいの家に目をやると、リビングのカーテン越しにうっすらと、ただジッと座っている女性が見えた。夕方、ウォーキングから帰り、ふと向かいの家を覗き込むと、朝と同じ、女性がまだ座っていた。この女性の存在をきっかけに、有子は向かいの家に、不気味さと同時に、興味を持ち始め、防犯用カメラで監視をするようになっていく。

 妊婦の有子の家の隣に引越しで住人が入るが、夫は毎日出勤するのに、妻は一日中窓辺に座っているだけ、ということに気がつき、玄関前の防犯カメラを使って隣家を監視し始める。やがてある夜、家の主人が深夜に女性を運び込んで首を絞めるシーンを目撃し、警察を呼ぶが、それはリアルな人形を勘違いしただけだった、という事になってしまう。

 有子は隣人「川瀬」(武田真治)が殺人者だと信じ、カメラを追加設置して全力で隣家の監視を行なうが、ある日妹の瞳が隣家で川瀬と話しているのをカメラで発見し、慌てて隣家に駆け込むと、なんとその「妹」も人形だった。川瀬は有子に工房を案内するといって、地下工房を見せるが、川瀬が家族を求める余り「人間を殺して首から上を加工して人形に取り付けている」という事実を知らされる。そして有子に手斧を持った川瀬が迫ってくる。

 後日。有子は行方不明となり、川瀬も引っ越ししたあと姿を消していた。そして川瀬が、自宅で人間を加工した人形たちに話しかけていて、その中に有子も混じっている、というシーンで〆。



・感想

 キモイけど怖いというのとはちょっと違うというかなぁ……


※他の回の感想はこちら→第1回 「杭打ち」「夜光虫」 第3回 「タクシー」「鍵穴」

監督 寺内康太郎
プロデューサー 立本洋之(BSフジ)
穀田正仁(エイベックス・ピクチャーズ
大橋孝史(ジョリー・ロジャー
共同プロデューサー 堀達郎(エイベックス・ピクチャーズ
齋藤浩司(ジョリー・ロジャー
脚本 佐上佳嗣 寺内康太郎 久保幸湖
ラインプロデューサー 山口誠
アシスタント・プロデューサー 金子誠二郎(ジョリー・ロジャー
製作 株式会社BSフジ
エイベックス・ビクチャーズ株式会社
株式会社ジョリー・ロジャー

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