感想:特撮「マイティジャック」(1968年) 第6話「熱い氷」


マイティジャック Vol.1 [DVD]

放送 CS放送・チャンネルNECO。全13話。

【※以下ネタバレ】

1968年・円谷プロ・60分・カラー・スタンダード

当時のテレビ史上最高額である1,000万超の製作費を投じて劇場映画級で取り組まれ、円谷プロの最高傑作とも評される本格特撮ドラマ。近代科学の粋をこらして建造された万能戦艦マイティ号に乗り込み、悪の組織・Qから現代社会を防衛する11人の勇者たちの活躍を描く。

第6話 熱い氷

あらすじ

 高圧チタンを製造する原子力島が突然消滅し、現場近くの海底で不可思議な物質が発見される。調査の結果、問題の物質は氷と判明するが、水よりも重く、また融点が摂氏900度という、物理的な性質が通常とは全く異なる氷だった。そのような氷を研究していたのは、日本の立花博士とドイツのミュラー博士だったが、二人ともMJ隊員に対して、誰かに研究を盗まれたと訴える。MJはQが二人の研究を盗んで新種の氷を作り出す技術を開発し、原子力島を盗んだと推測する。

 一方Qはマイティ号破壊のため陰謀をめぐらし、工作員をマイティ号に潜入させ、機関室の水を「ポータブル・シンクロトロン」の放射で変質させることに成功するが、工作員はその後見つかって自爆した。マイティ号はQの氷山型要塞迎撃のため出撃するが、冷却水が『熱い氷』と化し冷却効果が無くなったためエンジン爆発の危機に直面する。しかし立花・ミュラーの二人が氷を溶かす装置を開発し、爆発直前で氷を普通の水に戻して危機を脱する。そしてマイティ号がQの氷山型要塞を粉砕し、北極圏に盗まれた原子力島を探しに行くところで〆。


感想

 冒頭に原子力島で施設も人もいきなり凍りつくというパニック的シーンが描写され期待を抱かせたが、以後の話はさっぱり。日本語がドヘタなQの工作員たち(一人はジェリー伊藤)が陰謀を展開するが、ダラダラしてキレの無いストーリーは退屈極まる陳腐なもので、見ていて辛いものが有った。

 終盤、マイティ号が危機に陥るという展開はちょっとだけ盛り上がりかけたが、そのトラブルもマイティ号対Qの氷山型要塞の撃ち合いもあまり大して興奮を呼ぶことなく、淡々と〆になってしまい、あーあという感じであった。

 なお、Qの氷山型要塞の司令官が、つねに白い猫を膝の上に置いてなでている、という描写にはメチャクチャ笑いました。007のスペクターのボスに影響受けすぎ。


EX合金マイティジャック 万能戦艦マイティ号 Ver.2