感想:海外ドラマ「スパイ大作戦」第46話「ストレート・フラッシュ」

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【※以下ネタバレ】
 
シーズン2(29~53話)の他のエピソードのあらすじ・感想は、以下のページでどうぞ
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第46話 ストレート・フラッシュ The Emerald (シーズン2・第18話)

 

あらすじ

豪華客船に乗り込んだIMFチーム。そこで行われるポーカーに勝ち、敵国の情報が隠されているエメラルドを巻き上げることができるのか。


機密情報の隠されたエメラルドが、誤って兵器ブローカーのトーマーの手に渡ってしまう。秘密のことは知らないトーマーだが、エメラルドを人に譲る気はない。そこでギャンブル好きのトーマーからエメラルドを巻き上げるべく作戦を立て、豪華客船に乗り込んだIMFチーム。しかし、敵国スパイのペトロージャンも、そのエメラルドを奪うべくその船に乗り込んでいた!

【今回の指令】
 アメリカの諜報員が機密情報を写したマイクロフィルムを高価なエメラルドに張り付けて送ろうとしたが、エメラルドは手違いで国際的武器商人ビクター・トーマーに買われてしまった。もしこの情報にトーマーが気づけば、彼はそれを利用することは間違いない。さらにその情報を狙って敵側諜報員ヨギ・ペトロージャンもトーマーに近づこうとしている。IMFは情報ごとエメラルドを回収しなくてはならない。


【作戦参加メンバー】
 レギュラー:フェルプス、ローラン、シナモン、バーニー、ウィリー
 ゲスト:無し


【作戦の舞台】
 タンジール行き豪華客船内


【作戦】
 トーマーはタンジール行きの豪華客船で旅する予定のため、IMF一行もペトロージャンたちも船に乗り込む。ペトロージャンはトーマーにエメラルド買取を申し出るが断られる。ローランはペトロージャンの前で、さりげなくイカサマカード使いであることをアピールし、ペトロージャンは、ローランを使ってポーカーで自分を勝たせ、トーマーから賭けのカタとしてエメラルドを巻き上げようと考える。

 一方、シナモンはトーマーの前で、ギャンブル好きの女性が(他人のふりをした)フェルプスに全財産を巻き上げられ、自殺寸前まで追い込まれているという演技をする。トーマーはシナモンのために金を取り戻してやると言って、フェルプスたちのポーカー勝負に参加する。フェルプスはすぐに途中で抜け、ローラン、トーマー、ペトロージャン三人の大勝負になるが、ローランがイカサマで勝利しエメラルドも含めてすべてを手に入れる。

 ペトロージャンは怒ってローランを殺そうとするが、逆に眠らされ、IMFチームはペトロージャンが海から落ちたと大騒ぎする。IMFはペトロージャンに、客船から海に転落した後漁船に拾い上げられたと思いませ、部下への暗号電文を打たせる。その内容はローランを殺してエメラルドを取り戻せというものだった。IMFはペトロージャンをまた眠らせてローランの変装マスクをかぶせて寝かせておくと、ペトロージャンの部下ウィリアムが(ローランそっくりの)ペトロージャンを射殺してから海に放り込み、偽物のエメラルドと気が付かずに盗んで立ち去る。

 最後。船がタンジールに到着すると、ウィリアムは偽のエメラルドを持って下船していく。IMFチームはそれを見送るシーンで〆。


監督: マイケル・オハリヒー
脚本: ウィリアム・リード・ウッドフィールド&アラン・バルター


感想

 評価は○。


 IMFチームが作戦の一環でギャンブルでイカサマをする、という過去何度も使われたシチュエーションが再登場したエピソード。ただしストーリーの質はそれほど高くなく、今一つの出来栄えではあった。


 過去のギャンブルのエピソードと異なり、シチュエーション的にやや無理があり、IMFチームがギャンブル勝負に挑む必然性が薄い。ルーレットやカードゲーム用の机に細工をして遠まわしな作戦をとるより、船の金庫室に忍び込んでエメラルドを盗み出す方がよほど手っ取り早かったのではなかろうか。

 また、ペトロージャンはトーマーからギャンブルでエメラルドを巻き上げようと画策するが、そもそもトーマーがそれに乗ってこなかったらどうするつもりだったのだろうか。たまたまIMFチームがシナモンを使ってトーマーがポーカーに参加するように誘導したので、なんとかなったが……

 今回の舞台となる豪華客船クイーン・オブ・スエズ号は、「ベークシア(Beicosia)発タンジール行き」と説明されている。タンジールはモロッコの実在の都市だが、ベークシアという地名は存在しない。どのあたり発のどんなルートの航海だったのか、本筋とは関係ないにもかかわらず、結構気になってしまった。


 前述の通り、IMFチームがギャンブルのイカサマに全精力を注ぎこむ必然性は殆どなかったが、クライマックスのポーカー勝負は、それはそれとして盛り上がった。

ローラン:KKKQQ→フルハウス
ペトロージャン:全てハートで45678→8のストレートフラッシュ
トーマー:AAAA4→フォーカード

 この中ではペトロージャンが一番強いのだが、最後の瞬間ローランがイカサマでカードを全てすり替え、「全てクラブで8,9,10,J,Q」→12のストレートフラッシュで勝ってしまうシーンが最高だった。シナリオライターコンビは、このシーンが描きたくて今回の話をギャンブル話にしたのに違いないと思われる。


 ちなみに、今回機密情報のネタとなった「平価切下げ」とは、固定相場制において、自国通貨を安い方に切り下げること。例えば「100円=1ドル」を「200円=1ドル」にすること。自国通貨の価値がドルに対して半分になりましたが、アメリカ側から見ると1ドルで買える金額が倍になったのでアメリカ向けの輸出が増加することになります。もっとも、この情報が人死にを出すほどの重要な物だとは思えないのですが、実は核ミサイル配備情報とか並みにスパイが奪い合いをするほどのものなのでしょうか。


参考:今回の指令の入手方法

 フェルプスが車を止めて、セルフの写真撮影機(いわゆる証明写真ボックス)に入り、鍵のかかった蓋を開けると、中には大きめの封筒とオープンリールテープコーダーが入っている。フェルプスはテープを再生して指令を聞きつつ、封筒の中の写真を確認する。指令は最後に「なおこのテープは自動的に消滅する」といい、テープから煙が吹き上がる。(※第35話「暗殺計画を利用しろ」のシーンの使いまわし)。


参考:指令内容

 おはようフェルプス君。某非友好国における合衆国通貨に対する強制的平価切り下げ計画を探知したわが方の諜報員が、その詳細をこの45カラットのエメラルドに託して送ろうとしたところ、それが誤ってこのビクター・トーマーという国際的兵器ブローカーの所有に帰してしまった。トーマーがこのエメラルドに隠された情報を知れば、これを己の利益に利用することは論を待たない。明後日トーマーはこのエメラルドとともにベークシアからタンジール行きのクイーン・オブ・スエズ号に乗船するが、同じ船にヨギ・ペトロージャンという非情をもって鳴らす敵側諜報員が、エメラルドの秘める情報を奪うべく乗り込むのだ。

 そこで君の使命だが、このペトロージャンを排除してエメラルドを手に入れることにある。例によって、君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても、当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する。成功を祈る。


シーズン2(29~53話)の他のエピソードのあらすじ・感想は、以下のページでどうぞ

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