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感想:海外ドラマ「スパイ大作戦」第35話「暗殺計画を利用しろ」

ドラマ

スパイ大作戦 シーズン2<トク選BOX> [DVD]

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【※以下ネタバレ】
 
シーズン2(29~53話)の他のエピソードのあらすじ・感想は、以下のページでどうぞ
perry-r.hatenablog.com
 

第35話 暗殺計画を利用しろ Operation “Heart” (シーズン2・第7話)

 

あらすじ

心臓に持病を抱かえる考古学者の妻に扮したシナモン(バーバラ・ベイン)。厳しい監視下にある学者を救い出し、同時に進行する大統領殺人計画を阻止することができるのか。


某国でスパイ容疑で捕まった考古学者。実は大統領暗殺を目論む警察長官が、万が一の情報漏れ防止のため釈放せずにいた。IMFの任務は重度の心臓病で危険な状態の学者を救出しつつ、暗殺計画を阻止すること。妻に扮したシナモン(バーバラ・ベイン)、雑誌記者役のフェルプス(ピーター・グレイブス)が、なぜか彼がスパイだという証拠を積み上げて…。

※DVD版のタイトルは「暗殺計画に便乗しろ」。


【今回の指令】
 西側陣営に属する某国において、現在クーデター計画が進行中である。首謀者はその国の警察長官ゴマルクで、大統領ルーリッチを暗殺して政府を倒すつもりであり、決行日予定を「記念日」と称している。ところがその国に滞在していた高名な考古学者ベネット教授が、スパイと疑われて逮捕され、厳しい取り調べのため心臓疾患が悪化し生命の危機にさらされている。IMFはベネット教授を救出し、また大統領暗殺を阻止しなければならない。


【作戦参加メンバー】
 レギュラー:フェルプス、ローラン、シナモン、バーニー、ウィリー
 ゲスト:オーエン医師(心臓疾患の権威)


【作戦の舞台】
 某国


【作戦】
 シナモンはベネットの妻に扮して、わざとベネットが諜報員であるような状況証拠を積み上げる。それを見たゴマルクはあまりにわざとらしいので、ベネットは諜報員ではないと結論する。一方、フェルプスは雑誌記者としてルーリッチ大統領に近づき、ベネットが腕利きの諜報員であると吹き込む。ゴマルクはベネットが病気で死ぬのに任せるつもりだったが、大統領は自分で取り調べをしたいので、ベネットの手術をするようにとゴマルクに命じる。

 IMFは酸素ボンベの中に時計を仕込んだ爆弾風の機械を作り、病院の手術室に運び込む。そしてベネットの手術が始まった途端、医者のふりをしたローランが時限爆弾が仕掛けてあると大騒ぎし、爆弾処理の専門家に変装したバーニー・ウィリー・オーエン医師を呼び込む。

 バーニーたちは心電図に細工をしておき、ベネットを運び出そうとしたところで異常を表示させ、もう助からないので置いていくと言って、医者を別室に閉じ込めて姿を消す。病院の外にいたゴマルクは、バーニーたちがベッドで何かを運び出そうとしているので、ベネットだと思い調べるが、爆弾(という設定の酸素ボンベ)しかなかったので見逃す。実はベッドは二重底になっており、そのなかにベネットが隠されていて、無事に連れ出される。

 直後、大統領やゴマルクが手術室に入ると、何故かここにもベネットがいて、虫の息でゴマルクに「大統領暗殺は成功したのか?」とつぶやいて死んでしまう。大統領はゴマルクが裏切り者だったと気が付き、即座に射殺する。実は死んだベネットはローランの変装で、病院を抜け出すと待っていたフェルプスと共に立ち去る。


監督: レオナルド・J・ホーン
脚本: ジョン・オデア&アーサー・ロウ


感想

 評価は○。


 手術シーンを作戦に組み込んだ珍しいエピソード。色々と細かいところで疑問に感じるところもあったが、まずまず面白い話だった。


 一番の見どころは、やはりクライマックスの手術室でのシーンだろう。IMFはベネットを助けに来たはずなのに、途中で「もう助からないので置いていく」とか言い出し、次の場面では、バーニーたちが病院から移動式ベッドで何かを運び出してくる。それをゴマルクが調べてみると、爆弾という設定の酸素ボンベ3本しかないので、視聴者は何が何だか分からなくなる。ところがベッドを車の中に運び込み、ボンベを降ろして、さらにふたを開けると中に眠ったままのベネットが隠されている、というオチで、ここでようやく視聴者がIMFの作戦に気が付く、という事になる。この辺りはなかなか痛快な展開だった。

 また最後は連れ出したはずのベネットがなぜかまだ手術室にいて、わざとらしくゴマルクがクーデターの主犯だと暗示する台詞を言い残してから死んでしまう。もちろんこの「ベネット」はローランの変装なわけだが、この(視聴者にとっては)見え見えの策略が、いかにもIMFがやりそうな手で、つい笑いが漏れてしまった。

 しかし、妙に感じることも多少あり、例えばシナモンがベネットの妻に扮して夫が諜報員だという状況証拠を残して回るのは何の意味があったのか、とか、大統領暗殺を狙う人間がいると思わせるため、バーニーが本当にフェルプスに銃弾を撃ち込む必要があったのか、とか、どうもよくわからない点もあったが、まあ矛盾というほどでもないので、気にしなければ良いのかもしれない。

 それにしても今回の舞台となる国は、東南アジアか中南米あたりだと思われるが、どうみても軍事独裁国家である。その証拠に、最後に大統領が裏切ったゴマルクを裁判にもかけずに簡単に射殺してしまうのだから、まともな司法制度が機能しているとも思えない。そういう国家でも西側についているなら支援する、というアメリカの姿勢は、まあ当人たちには当たり前なのかもしれないが、日本人からするとやはり「ダブルスタンダード」といった言葉が脳裏にがちらついてしまうのは、致したないところだろう。


 ところで序盤のフェルプスの説明台詞で、ベネット教授が考古学でノーベル賞をもらった云々と言っていますが、ノーベル賞に考古学部門はありません。

 今回の悪役ゴマルクの声は、仁内建之氏(太陽の牙ダグラムのラコックの声の人)でした。


参考:今回の指令の入手方法

 フェルプスが車を止めて、セルフの写真撮影機(いわゆる証明写真ボックス)に入り、鍵のかかった蓋を開けると、中には大きめの封筒とオープンリールテープコーダーが入っている。フェルプスはテープを再生して指令を聞きつつ、封筒の中の写真を確認する。指令は最後に「なおこの録音は自動的に消滅する」といい、テープから煙が吹き上がる。


参考:指令内容

 おはようフェルプス君。考古学の権威ベネット教授は、現在ある国のクーデター計画の犠牲になっている。クーデターを画策しているのは、写真の左側の男、その国の警察長官ステファン・ゴマルクである。彼は友人でありかつ西側びいきの大統領であるルーリッチを暗殺し、政府を倒そうとしているのだ。一方、誤って逮捕されたベネット教授はゴマルクの激しい尋問にあって、慢性心臓疾患が悪化、今は厳重な監視のもと病院のベッドにあえいでいる。

 そこで君の使命だが、ベネット教授を無事救いだし、ゴマルクの大統領暗殺計画を覆すことにある。例によって、君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても、当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、この録音は自動的に消滅する。成功を祈る。


シーズン2(29~53話)の他のエピソードのあらすじ・感想は、以下のページでどうぞ

perry-r.hatenablog.com