感想:アニメ「この素晴らしい世界に祝福を!2」第10話(最終回)「この素晴らしい仲間たちに祝福を!」


TVアニメ『この素晴らしい世界に祝福を! 2』オープニング・テーマ 「TOMORROW」【通常盤】

アニメ『この素晴らしい世界に祝福を!2』公式サイト http://konosuba.com/
スニーカー文庫公式サイト http://sneakerbunko.jp/series/konosuba/
放送 BS11

【※以下ネタバレ】
 

第10話(最終回) この素晴らしい仲間たちに祝福を!

 

あらすじ

 カズマたちの宿には、女神アクアの名をかたる不届き者に制裁を加えようと、アクシズ教徒の集団が押し寄せてきた。そのためカズマたちは慌てて宿を逃げ出し、とりあえずアクアの主張に従い温泉の源泉へと向かった。すると、なんと本当に見知らぬ男が源泉を毒で汚染しているところに出くわす。

 実はその男「ハンス」は、魔王軍の幹部の「デッドリーポイズンスライム」で、アクアの想像通り、アクシズ教徒に打撃を与えるために温泉を汚染しに来ていたのだった。カズマは相手がスライムだと知り、雑魚モンスターだと侮って余裕綽々で見得を切るが、ダクネスたちから、この世界ではスライムは最凶クラスのモンスターだと聞かされ、慌てて詫びをいれて逃げ出す。

 ところが逃げ出した先には暴徒化したアクシズ教徒たちが待ち構えていたため、カズマは仕方なくハンスの元に引き返すことに。しかしハンスが非戦闘員の温泉管理人を殺したことを知ったウィズは激怒し、中立の立場を捨ててカズマたちに加勢する。それでもハンスは幹部だけにすさまじい戦闘力で暴れまわるが、カズマが死を覚悟で穴ぼこにハンスを引きずり込んだところに、めぐみんの爆裂魔法、ウィズの冷凍魔法、そしてとどめでアクアの「ゴッドブロー」が炸裂し、ついにハンスは爆散した。

 そして戦いは終わるが、アクアは感謝されるどころか、毒を浄化しようとして温泉をただのお湯にしてしまったため、疫病神として街を追われることになってしまった。そしてカズマたちは湯治の目的も果たせぬままアルカンレティアを後にして、懐かしいアクセルの町に帰ってきたところでおしまい。


脚本/上江洲誠  絵コンテ/金崎貴臣、斉藤哲人  演出/吉田俊司 総作画監督菊田幸一  美術監督/三宅昌和


感想

 ついにやってきた最終回は、魔王軍のガチ強い幹部相手に(覚悟も無いままいきなり)最終決戦という回でしたが、絵も話も盛り上がりまくりでサイコーでしたよ。


 今回の作画は文句なしに第二期最高のクオリティ。番組の顔であるオープニングアニメは、絵がヘロヘロで、見るたびに気分が落ち込んでいたのですが、そこで手を抜いて節約した(?)リソースを、傾斜配分で今回に注ぎ込んだらしく、すんごい手間暇かかっている感じでしたよ。特にアクアの必殺「ゴッドブロー」(笑)の炸裂シーンなんか、ここまで凝る必要あるのか? と思うくらいの密度で堪能させていただきました。

 また第二期はウィズにラス前まで出番・台詞が殆ど無く、「堀江由衣の無駄遣い」としか思えなかったのですが、最終回でウィズが魔王軍に怒りの反逆宣言をぶちかまして大活躍で、この回のためだけに堀江由衣を確保していたと言っても過言ではないようなお話でした。最後に堀江御大に出番があって良かった良かった。

 最後はいつも通りの流れで「(;´д`)トホホ~」となりましたが、面白く終わらせてくれたので文句なしでしたね。


総括

 評価は○。

 異世界に転生した主人公が、見た目だけは美少女だけど人格的にはアレな三人に囲まれて、一見ハーレム、実は苦労のしっぱなし、という、お気楽ご気楽コメディアニメ。今期は序盤はイマイチでしたが、終盤は結構笑わせていただきました。


 第一期のラストで、カズマは「機動要塞デストロイヤー」の脅威からアクセルの街を救い英雄扱いをされるものの、転送した要塞の動力源が領主の屋敷を直撃してしたことがわかり、一転国家転覆を目論む犯罪者として裁かれることになり……


 第一期は「酒の飲み過ぎでゲ●を吐きまくるヒロイン」とか「巨大カエルに食われまくるヒロインズ」とか「通行人のパンツをはぎ取る主人公」とか「サキュバス祭り」とか、とにかくあちこちで笑わせてもらったため、満を持して登場の第二期はめちゃくちゃ期待していたのですが……、

 しかし、さすがに9か月かけて心の中のハードルを上げすぎてしまったのか、第1話を見て「あれぇ……? こんなもんだっけ?」と期待との落差に愕然。2話以降も、話がイマイチ盛り上がらない上に作画も怪しく、心の中のボルテージは下がるばっかりになりました。

 しかし、まあ、折り返し点を過ぎた6話くらいでようやく話のクオリティは上向きになってきて、終盤の温泉の街アルカンレティアでは、「ア●ウェ●のパロディ」とか「信者から偽物呼ばわりされるアクア」とかで笑わせまくってもらった挙句、盛り上がりの大バトルも展開され、最終的には帳尻が有った、という感じでしたので、終わりよければすべて良しというところです。


 このアニメは雨宮天がアホ演技という新境地を開拓したという面でも見どころがあったし(清楚系ヒロインよりバカキャラの方がよほど似合っているとは思わなかったぞ(笑))、カズマのゲスいキャラクターとか、ダメヒロインズの活躍ぶりとか、いろいろ楽しくて、最終的には結構高い評価でした。あとは一期のサキュバスの時みたいにお色気話があれば文句無しだったんだけどなぁ~。


不慮の事故により異世界に転生した、ゲームを愛するひきこもり・佐藤和真(カズマ)は、「RPGゲームのような異世界で、憧れの冒険者生活エンジョイ! めざせ勇者!」という夢はイマイチかなわないものの、なんとかそれなりに、異世界での日々を送っていた。


転生特典として道連れにしてきた女神・アクア。一日一発しか魔法を撃てないアークウィザード・めぐみん。攻撃が当たらないクルセイダー・ダクネス。能力は高いのにとんでもなく残念な3人のパーティメンバーたちともなんとかそれなりに、クエストをこなしていた。


―――そんなある日。機動要塞デストロイヤーの脅威からアクセルの街を救ったカズマたちに、王都からやって来た使者は言い放った。


「冒険者、サトウカズマ。貴様には現在、国家転覆罪の容疑がかけられている!」
……平凡な冒険者・カズマが過ごす異世界ライフの明日はどっち!?



制作会社
スタジオディーン


スタッフ情報
【原作】暁なつめ
【原作イラスト】三嶋くろね(角川スニーカー文庫刊)
【監督】金崎貴臣
【シリーズ構成】上江洲誠
【キャラクターデザイン】菊田幸一
美術監督】三宅昌和
色彩設計吉田沙織
【撮影監督】米澤寿
【編集】木村佳史子
【音響監督】岩浪美和
【音響効果】小山恭正
【録音】山口貴之
【音響制作】HALF H・PSTUDIO
【音楽】甲田雅人
【音楽制作】日本コロムビア



音楽
【OP】Machico「TOMORROW」
【ED】アクア(CV:雨宮天)、めぐみん(CV:高橋李依)、ダクネス(CV:茅野愛衣)「お家に帰りたい」


キャスト
カズマ:福島潤
アクア:雨宮天
めぐみん高橋李依
ダクネス茅野愛衣
ルナ:原紗友里
荒くれ者:稲田徹
ウィズ:堀江由衣
ゆんゆん:豊崎愛生
クリス:諏訪彩花
ミツルギ:江口拓也
セナ:生天目仁美
バニル:西田雅一

TVアニメ『この素晴らしい世界に祝福を! 2』エンディング・テーマ 「おうちに帰りたい」