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感想:海外ドラマ「スパイ大作戦」第57話(シーズン3 第4話)「道を外した傭兵たち」

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【※以下ネタバレ】
 
シーズン3(54~78話)の他のエピソードのあらすじ・感想は、以下のページでどうぞ
海外ドラマ「スパイ大作戦 シーズン3」あらすじ・感想まとめ
 

第57話 道を外した傭兵たち The Mercenaries (シーズン3 第4話)

 

あらすじ

傭兵部隊の隊長クリムは、アフリカ新興国のためといいながら実際には略奪をくり返し、それを金塊に換え貯め込んでいた。クリムを破滅させよと指令を受けたIMFチームは、フェルプス(ピーター・グレイブス)らが彼の気を引く間に、バーニー(グレッグ・モリス)とウイリー(ピーター・ルーパス)が地下から金塊を盗むという計画を立てる。


傭兵部隊の隊長クリムは「アフリカ新興国のため」と言いながら、実際には略奪をくり返し、それを仲間たちの傭兵と金塊に換え貯め込んでいた。クリムを破滅させよとの指令を受けたIMFチームは、フェルプス(ピーター・グレイブス)らが彼の気を引く間に、バーニー(グレッグ・モリス)とウイリー(ピーター・ルーパス)が地下から金塊を盗み出すという計画を立てる。

※DVD版のタイトルは「密室の金塊」。


【今回の指令】
 アフリカで活動する外人部隊の指揮官ハンス・クリム大佐は、実のところ敵味方の区別なく略奪を行う軍隊ゴロである。クリムとその部下たちは、略奪した財産を金塊に変え、司令部の金庫室に保管している。IMFはクリムを破滅させ、金塊を回収しなくてはならない。


【作戦参加メンバー】
 レギュラー:フェルプス、ローラン、シナモン、バーニー、ウィリー
 ゲスト:無し


【作戦の舞台】
 アフリカ某国


【作戦】
 ローランはクリムの外人部隊に入隊し、一方フェルプスは神父のふりをした武器商人、シナモンはその妻、という設定でクリムに近づく。

 バーニーとウィリーは司令部の地下に通じる廃棄されたトンネルを辿って、金庫室の下に入り込む。そして下から小さな穴を開け、ヒーターで金塊を溶かして盗み出し、改めて金の延べ棒に作り直す。最後に、その延べ棒を空き家に隠す。

 ローランはタイミングを見計らい、クリム大佐に対し、この近くで噂になっている隠し金塊を見つけたと言って、その空き家に案内する。クリムは金を独り占めするため、部下もローランも射殺してしまう(ローランは死んだふり)。

 その後、クリムはフェルプスにトラックで金を運び出し銀行に預けるように依頼し、約束を守らせるためシナモンを人質にする。そして検問所にはフェルプスのトラックが出ていくときには素通りさせろ、と指示する。

 ローランは検問所の兵士のふりをして、大佐の副官の少佐に、トラックから金が見つかった、と連絡する。少佐は大佐が部隊の共有財産の金塊をどこかに持ち去ろうとしたと疑い、大佐に金庫室を開けさせるが、当然金は消えていた。少佐は大佐の裏切りは確定だとして殺してしまう。一方、ローランはさりげなくシナモンを連れに来て、そのまま司令部から逃げ出し、フェルプスたちと合流する。

 最後、五人を乗せたトラックが検問所に差し掛かるが、当然兵士は大佐の指示通り素通りさせ、IMFメンバーが悠々立ち去るシーンで〆。


監督: ポール・クラズニー
脚本: ローレンス・ヒース


感想

 評価は○。

 中盤までは展開がのろくてつまらなかったが、最後の10分間で一気に盛り返して挽回したエピソード。


 今回の目玉はなんといっても、バーニーたちが外人部隊の金塊を盗み取る爆笑シーンである。バーニーたちは、地下のトンネルから金庫室の床に穴を開け、そこから傘の骨を逆にしたように広がるヒーターを差し込んで起動し、熱で金を溶かして液体になった金を盗み取る。

 バーニーがヒーターの温度を「2200度」にすると、金がドロドロ溶けだして床の穴に流れ込んでくる、というシーンが展開される。この番組はアメリカ製なので、当然温度は摂氏ではなく華氏である。華氏2200度は摂氏1204度にあたり、金の融点は摂氏1064度なので、まあ金が溶けるというのは理屈としては間違ってはいないが、1200度もの熱源がいきなり出現したら、金庫室のコンクリートはどうにかなるのではなかろうか。それに司令部もそんな凄い熱が建物の中で発生したら気が付かないはずがあるまい。空気の膨張による諸々の問題も発生しそうである。

 またバーニーたちは溶かした金を地下で鋳型に流し込み、改めて延べ棒に作り直すが、そんな高熱源対象の作業を普通の服でこなしているし、金もそんな短時間で冷えて固まるはずもない。という事で、この一連の場面は突っ込みだしたらキリがない大嘘シーンだとしか言いようがない。


 しかも、終盤まで延々バーニーたちが金を溶かして延べ棒に作り直すこのインチキ作業場面が続くので、今回は外れストーリーだと思っていたのだが……、終盤にコロッと評価が変わった。

 ローランが検問所の兵士のふりをして副官の少佐に「金発見」の報告を行い、少佐がクリムに金庫室を開けさせ、当然金が無いので裏切りだと怒って殺してしまう、という展開は、完全に予想通りだとは言え痛快だった。

 さらに追加で、IMFメンバーと金を乗せたトラックが検問所に近づくと、兵士たちはさっきクリムからフェルプスを素通しさせろと言われていたので、あっさり通してしまう。ここでフェルプスは笑顔であいさつしながら検問所を通り過ぎてしまうのが、話が上手くいきすぎて、思わず笑いだしてしまった。やはりスパイ大作戦は、話に多少(というか物凄く)粗があっても、締め方さえ上手くやれば、結構評価できてしまう番組の様である。


 今回のサブタイトルの原題「The Mercenaries」とは「傭兵」の意味。つまり、外人部隊のことである。


参考:今回の指令の入手方法

 フェルプスが車を道路に止めて、あらかじめ停車していたもう一台の車に乗り換える。車のダッシュボードの蓋を開けると、中には8トラックカセットテープと大きめの封筒が入っている。フェルプスはカセットを車の再生機器に差し込んでテープを再生して指令を聞きつつ、封筒の中の写真を確認する。指令は最後に「なおこのテープは自動的に消滅する」といい、テープから煙が吹き上がる。(※第42話(シーズン2の第14話)「よみがえる記憶」のシーンの使いまわし)


参考:指令内容

 おはよう、フェルプス君。その人物は名前をハンス・クリム大佐といって、アフリカにおける外人部隊の一指揮官である。新興国家のために闘うというのはほんの表向きで、その実クリム大佐は敵味方の差別なく掠奪を欲しいままにする軍隊ゴロなのである。そして掠奪したものをクリム大佐とその部下がすべて金塊に変え、これを司令部の金庫室に蓄えている。

 そこで君の使命だが、クリム大佐を破滅に導き、金塊を取り戻すことにある。例によって、君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても、当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する。成功を祈る。
 
 

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海外ドラマ「スパイ大作戦 シーズン3」あらすじ・感想まとめ