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感想:海外ドラマ「スパイ大作戦」第66話(シーズン3 第13話)「エリート情報官の推理」

スパイ大作戦 シーズン3<トク選BOX> [DVD]

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放送 BSジャパン

【※以下ネタバレ】
 
シーズン3(54~78話)の他のエピソードのあらすじ・感想は、以下のページでどうぞ
海外ドラマ「スパイ大作戦 シーズン3」あらすじ・感想まとめ
 

第66話 エリート情報官の推理 The Mind of Stefan Miklos (シーズン3 第13話)

 

あらすじ

二重スパイだと判明したタウンゼントにニセ情報を掴ませ、敵国に重大なダメージを与えようとするアメリカ政府。しかし不審に思った敵国連絡員にタウンゼントが裏切ったと報告されてしまう。入手した情報の真意を確かめるためやってきた完全無欠の敵情報官と、IMFチームとの頭脳戦の結末は?

※DVD版のタイトルは「欺瞞作戦」。


【今回の指令】
 最近、高級諜報官(high-ranking Intelligence officers)のウォルター・タウンゼンド(Walter Townsend)は、敵側のスパイと判明した。アメリカ政府は、それを逆手に取り、タウンゼンドを通じて敵国に偽情報をつかませる作戦を実施した。ところが、タウンゼンドと本国の連絡を務める連絡員のシンプソン(George Simpson)は、それが偽情報だと見抜いたばかりか、これを根拠に、本国にはタウンゼンドが裏切ったと報告した。そこで敵国側は、真偽を確かめるためトップクラスの諜報官ステファン・ミクロス(Stefan Miklos)を派遣してくることになった。IMFはミクロスに情報が本物だと信じさせなければならない。


【作戦参加メンバー】
 レギュラー:フェルプス、ローラン、シナモン、バーニー、ウィリー
 ゲスト:無し


【作戦の舞台】
 アメリカ国内


【作戦】
 IMFは敵スパイの拠点の一つである画廊にガス会社の人間を装って侵入し、隠されていたシンプソンの顔写真をローランのものと入れ替える。やがてミクロスが本国から到着するが、その写真を見てシンプソン=ローランだと思い込む。

 一方、ローランはシンプソンのところにミクロスのふりをして現れ、彼を別の場所に移動させる。そして本物のミクロスがやって来ると、今度はシンプソンのふりをして出迎え、タウンゼンドは裏切り者だとまくし立てる。またIMFは、タウンゼンドはシナモンと付き合っており、数日以内にシナモンと共にリオデジャネイロに高跳びしようとしている、という状況証拠をでっち上げる。

 ミクロスはタウンゼンドの身の回りを調べ、まさにIMFが計画した通り、タウンゼンドが裏切ってシナモンと逃亡しようとしていると判断し、捕まえる。しかしミクロスは、紙マッチの擦り方を元に、「シンプソン」とシナモンがつながりがあることを見つけ出し、怪しいのはタウンゼンドではなくシンプソンの方だと気が付く。

 そしてミクロスは、画廊の監視カメラの映像や超人的記憶力を活用し、同じ人間たちがこの一件であちこちに出没していることを確認し、今回の「タウンゼンドの裏切り」というのは、アメリカのスパイたちがでっちあげた欺瞞作戦だと確信する。つまり「タウンゼンドは潔白」だから「タウンゼンドがもたらした情報は本物」と考え、IMFの思惑通り、偽の情報を本物だと信じ込んで、その旨を本国に連絡するというのだった。


監督: ロバート・バトラー
脚本: ポール・プレイドン


感想

 評価は○。

 今回は結構難解なあらすじで、一度見ただけではオチがよく理解できず、すぐに終盤を見直してしまった。悪くはなかったが、論理パズル的な作品で、ちょっと視聴者の知力を試すようなエピソードだった。


 IMFがタウンゼンドが裏切り者だと示すような工作を次々と行うが、最終的にそれらは全てミクロスに見抜かれてしまう。「残り時間もほとんどない時点で作戦が全て失敗してしまって、IMFはこれからどうするのか?」とやきもきしていると、ミクロスが得意げに偽の情報を本物と断定する(=まさにIMFの狙い通り)ので、一瞬頭が混乱してしまった。


 結局のところ、IMFは最初から自分たちの工作が見抜かれることを予定しており、ミクロスが

1)アメリカ側は、タウンゼンドを裏切り者と信じさせようとした
2)つまり本当はタウンゼンドは裏切っていない
3)という事は、タウンゼンドが持ってきた情報は本物

と考えるように周到に仕組んでいたのである。「偽装工作が失敗して相手にバレる事が、実は作戦の成功」という、なんともトリッキーな展開だった。いつものオチの「車で颯爽と逃げ去るIMFチーム」といった爽快さは無かったものの、これはこれで話の展開が手が込んでいるので、それなりに満足度は高い回だった。


 今回のゲストキャラのミクロスは、一度見たものを全く忘れない超人的な記憶能力を持ち、また些細な手掛かりを元に真相を組み立て、さらに常にパイプを手放さないという、つまり、シャーロック・ホームズ的キャラである。その名探偵的なキャラが得意そうに「敵の計略は看破した! 危うく引っかかるところだったが結局こっちの勝ちだ」的に得意顔をしているものの、実際は完敗している、というオチにはちょっとクスリとさせられた。ミクロスとタウンゼンドが「シンプソンが裏切った」と互いに納得するものの、二人が頭に浮かべているシンプソンはまるで別人だが、二人ともそれに気が付いていない、というところも面白みを倍加させている。

 という感じで、ややこしくはあったが、それなりに良い話ではあった。


参考:今回の指令の入手方法

 フェルプスが劇場の閉まっている扉を開けて中に入る。劇場内の部屋の引き出しを開けると、中にはオープンリール式テープレコーダーと大きめの封筒が入っている。フェルプスはテープを再生して指令を聞きつつ、封筒の中の写真を確認する。指令は最後に「なおこのテープは自動的に消滅する」といい、テープから煙が吹き上がる。

参考:指令内容

 おはよう、フェルプス君。今君が見ているのはウォルター・タウンゼンドといって、我が国の高級諜報官であるが、最近になって彼が敵のスパイだということが分かった。このため我々は、タウンゼンドに、敵にとって極めて不利な偽の情報を掴ませるべく工作したのであるが、あいにくその男、タウンゼンドのアメリカにおけるたった一人の連絡員シンプソンが、情報の偽りであることを見破り、タウンゼンドが裏切ったと本国の上層部に報告したのだ。シンプソンのタウンゼンドに対する妬みを計算に入れながらも、上層部は偽であれ本物であれ、情報の余りの重大さに、トップクラスの諜報官ステファン・ミクロスを派遣して真偽を調査することになった。

 そこで君の使命だが、ステファンに、タウンゼンドの情報が本物だと信じさせることにある。例によって、君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても、当局は一切関知しないからそのつもりで。なお、このテープは自動的に消滅する。成功を祈る。
 
 

シーズン3(54~78話)の他のエピソードのあらすじ・感想は、以下のページでどうぞ

海外ドラマ「スパイ大作戦 シーズン3」あらすじ・感想まとめ