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【映画】感想:映画「隠し砦の三悪人」(1958年(昭和33年))

隠し砦の三悪人 [Blu-ray]

映画|NHK BSオンライン http://www.nhk.or.jp/bs/t_cinema/
放送 NHK BSプレミアム。2017年3月23日(木)

【※以下ネタバレ】
 

戦国時代、秋月家の武将・六郎太は、生き残った世継ぎの雪姫と共に隠し砦(とりで)にこもる。六郎太たちは、一獲千金をもくろみ、戦に参戦した農民の太平と又七に軍資金の黄金を背負わせ、敵陣を突破して友好国へ逃げ込もうとするが…。次々にふりかかる絶体絶命の危機を切り抜けていく大脱出劇。「スター・ウォーズ」のジョージ・ルーカス監督はじめ、多くの映画作家に影響を与えた、黒澤明監督の傑作娯楽時代劇。

 

あらすじ

 戦国時代。農民の太平と又七は、戦で手柄を立てようと村を出て来るが、戦場についた時には既に戦いは終わっており、しかも敗残兵と間違われて追い立てられるなど散々な目に会う。戦いに勝った山名家は、敗れた秋月家の姫・雪姫の行方と、財宝の金200貫を探していた。

 太平と又七は故郷の村がある隣国・早川家の領地に帰ろうとするが、国境(くにざかい)は山名の兵によって厳重に封鎖されており、どうにもならない。困り果てている二人の前に、真壁六郎太(まかべ・ろくろうた)と名乗る男が現れ、秋月家の金200貫を見つけたので、三人で隣国の早川領に持ち出そうと持ち掛けてくる。太平と又七は「真壁六郎太」とは秋月家の侍大将の名前だと知っており、からかわれていると憤慨するものの、六郎太と共に山中にある秋月家の隠し砦にやって来る。

 実は六郎太は本当に秋月家の侍大将であり、落城を落ちのびた雪姫や重臣たちと山中に潜んでいたのだった。そして同盟国である早川の国まで雪姫を送り届けようとしており、その際に太平と又七を利用してお家再興のための金200貫を運ばせようと考えていた。

 六郎太は、太平と又七の言葉をヒントに、直接秋月領から早川領を目指すのではなく、一旦敵国である山名領へ入り、敵中を突破して早川領へと出る、という奇策を思いつく。そして太平と又七には雪姫の正体を伏せて旅を始める。途中、六郎太は山名家の侍大将で好敵手である田所兵衛(たどころ・ひょうえ)と槍で一騎打ちを演じ勝利するが、兵衛を殺さずに立ち去る。

 以後も一行は様々な苦労をしながら旅を続けるが、ついに山名の兵に包囲され、太平と又七は命からがら逃げだすものの、六郎太と雪姫は捕らえられ、金も奪われてしまった。捕まった六郎太の前に田所兵衛が現れ、六郎太との一騎打ちで敗れたのに六郎太が自分を殺さなかったために、主から侮辱されたと恨み言を言う。しかし雪姫は人からの情けを生かすも殺すも自分次第だと言い放ち、また姫として潔く死にたいと口にする。

 翌日、雪姫の言葉に心を動かされていた田所兵衛は、金を積んだ馬を逃がし、さらに処刑場に送られようとする六郎太と雪姫を解放して、共に逃亡する。金を積んだ馬は、丁度太平と又七がいる前に現れ、二人は金を盗もうとするが、そこに駆け付けた早川の兵たちに捕まって投獄される。

 太平と又七は処刑を覚悟していたが、引き出された二人の前に、正装の雪姫・六郎太と兵衛が現れた。雪姫と六郎太は自分たちの正体を明かし、六郎太は金200貫は秋月家再興の資金で自由に使えないと謝ったうえで、二人に褒美として大判一枚を渡す。最後、太平と又七が互いに大判を譲りながら早川の城から出てくるシーンで〆。


感想

 評価は○。

 これは面白かった。50年以上前の映画だとか白黒だとかのハンデがあるのに、それでも見入ってしまう内容でした。波乱万丈な展開が楽しかったし、また序盤で金掘りに駆り出された男たちが暴動を起こす辺りなんかすごい迫力で、最初から飛ばすなぁとびっくりしましたね。

 途中の展開も、奇策での関所突破とか、敵に捕まってしまってこれからどうなる!?とか、ハラハラドキドキの連続で退屈しなかったです。まあ、六郎太と兵衛の槍の対決シーンだけは、ちょっと長すぎるんじゃね? とは思いましたけど。また、太平と又七が何かというとすぐ裏切ろうとしたり、仲よくしようと言った次の瞬間に喧嘩を始めたりとかの、どうしようもないキャラぶりが良いアクセントになってました。

 三船敏郎は歳を取った後の映画しか見たことが無かったので、老人のイメージしか無かったのですが、若いころ(ってこの映画の時点でもう30代後半ですが)はカッコよかったのね。そらスターになるわと思いました。あと、田所兵衛役の俳優が「藤田進」とあってええっと思ったのですが、あの東宝の特撮映画とかウルトラシリーズとかで偉い人をよく演じていたあの藤田進その人だったのですね。初めて知った。


 という事で1950年代の映画なのに2017年時点でも通用してしまう凄い映画でした。黒澤明って、実はスゴイ監督だったのじゃなかろうか、という気がしてきた。

隠し砦の三悪人」 BSプレミアム3月23日(木)午後2:55~5:15


【製作】
藤本真澄
【製作・監督・脚本】
黒澤明
【脚本】
菊島隆三小国英雄橋本忍
【撮影】
山崎市雄
【音楽】
佐藤勝
【出演】
三船敏郎千秋実藤原釜足、藤田進、志村喬上原美佐 ほか



製作国:
日本
製作年:
1958
備考:
白黒/レターボックス・サイズ