【映画】感想:映画「ある日どこかで」(1980年:アメリカ)

ある日どこかで [DVD]

映画|NHK BSオンライン http://www.nhk.or.jp/bs/t_cinema/
放送 NHK BSプレミアム。2017年5月10日(水)

【※以下ネタバレ】
 

1972年。舞台の初演を終えた新人劇作家リチャードに、老婦人が懐中時計を手渡し、“戻ってきて”という言葉を残し去って行った。8年後、リチャードは、滞在したホテルで古い肖像写真の美しい女性に魅せられるが、その女性は、1912年にそのホテルで公演した女優エリーズ、かつて出会った老婦人の若き日の姿だった…。リチャード・マシスンの長編小説を映画化、“パガニーニのラプソディー”に彩られたSF恋愛映画の名作。

 

あらすじ

 1972年。「リチャード・コリアー」は、大学で自分が書いた劇を上演し、大好評を博していた。そんなリチャードに見知らぬ老婦人が近づき「戻ってきて」と言って、懐中時計を渡して立ち去る。

 1980年。劇作家となっていたリチャードは、新作が書けず行き詰っていた。リチャードは気分転換のため当てのない旅行に旅立ち、ふと「グランドホテル」に宿泊することを決める。そしてホテルの歴史についての資料を収めた部屋で、「エリーズ・マッケナ」という女優の写真を見て興味を引かれる。

 調べてみると、エリーズは1910年頃の人気女優で、1912年6月にこのホテルで公演していたが、以後表舞台から姿を消してしまっていた。リチャードが彼女を訪ねると既に亡くなっており、彼女の愛読書はリチャードの知り合いの哲学教授が書いた時間旅行の本だと解る。

 リチャードは本の作者のフィニィー教授を訪ね、『古い建物に入り古い所持品を身につけ、自分が過去にいると暗示をかければ、その時代に行けるはず』と教えられる。リチャードは早速古い服やコインを身につけ、必死で自己暗示をかけると、本当に1912年にタイムスリップする。

 リチャードは早速エリーズに会いに出かけ、二人はたちまち恋に落ち、エリーズは仕事を捨てリチャードと共に生きることを決める。ところが、リチャードの服の中には未来の1979年のコインが残っており、それを見た瞬間リチャードは1980年に舞い戻ってしまった。リチャードは慌ててまた1912年に行こうとするが、何度試しても成功しない。

 数日後。ホテルの人間がリチャードが部屋から出てこないので様子を確かめてみると、食事もとらずにやつれ切った瀕死のリチャードが見つかる。医者が慌てて手当をする中、死んだリチャードをエリーズが迎えに現れ、あの世で二人は再会する。終わり。


感想

 評価は○。


 原作・脚本のリチャード・マシスン先生と言えば、「地球最後の男」だの「激突」だの「地獄の家/ヘルハウス」など、荒々しい作品の人というイメージですが、こんなロマンチック系の話も手掛けていたんですね。


 お話は、まあ悪くはない……、のですが、

・リチャードが過去に戻った後、わずか一日であっという間にエリーズと赤の他人関係から結婚を決意するまで突っ走るって早すぎるという感じがする
とか、


・エリーズのマネージャーのロビンソンが「先が読めているみたいに仕事をする」とか「いつかエリーズを運命の人が迎えに来ると口にしていた」とかいうのが、実はリチャード=ロビンソンみたいなどんでん返しかと思っていたら、伏線でも何でもなくて驚いた
とか、


・リチャードが現実に戻ってきたあと残り15分しかなく、どうオチをつけるのかと思っていたら死んで再会というラストにちょっとがっかりした
とか、


 悪くはないけど特に感心もしなかったなぁ、という感じでした。感動系ゲームのやり過ぎで泣かせ物に免疫が付いてしまったのかもしれません……


一言メモ

 監督のジュノー・シュウォークって誰やねん、と思いましたが、ヤノット・シュワルツ(Jeannot Szwarc)の事やんけ。

ある日どこかで
BSプレミアム5月10日(水)午後1:00~2:45



【製作】
スティーブン・ドイッチ
【監督】
ジュノー・シュウォーク
【原作・脚本】
リチャード・マシスン
【撮影】
イシドア・マンコフスキー
【音楽】
ジョン・バリー
【出演】
クリストファー・リーヴジェーン・シーモアクリストファー・プラマーテレサ・ライト ほか


製作国:
アメリカ
製作年:
1980
原題:
SOMEWHERE IN TIME
備考:
英語/字幕スーパー/カラー/レターボックス・サイズ

 
ある日どこかで (創元推理文庫)
  
 
 

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