感想:小説「黄金の粉塵人間」(宇宙英雄ローダン・シリーズ 544巻)(2017年5月9日(火)発売)

黄金の粉塵人間 (宇宙英雄ローダン・シリーズ544)

http://www.amazon.co.jp/dp/4150121249
黄金の粉塵人間 (宇宙英雄ローダン・シリーズ544) 文庫 2017/5/9
マリアンネ・シドウ (著), エルンスト・ヴルチェク (著), 原田 千絵 (翻訳)


ペリー・ローダンが惑星クーラトにあるケスドシャン・ドームで深淵の騎士任命式を終えたあとも、《バジス》はまだノルガン・テュア銀河にいた。ローダンの指示をうけ、深淵の騎士とポルレイターのシュプールを探していたのだ。だが、"目"によって無間隔移動ができるはずのローダンが一度も姿をあらわさないことで、乗員たちのあいだには不安が生まれている。そんなとき、《バジス》の前に奇妙な宇宙の雲があらわれた!

 
発売日 = 2017年5月9日(火)
サイクル= 第16サイクル「宇宙ハンザ」
 
【※以下ネタバレ】
 

内容

◆1087話 黄金の粉塵人間(マリアンネ・シドウ)(訳者:原田 千絵)

 ノルガン・テュア銀河でポルレイターの手掛かりを探す《バジス》は、『スラケンドゥールン』という謎の雲を発見し、調査しようとするが!?


 ついに出た、スラケンドゥールン!! しかし話自体は意外と内容が薄いというか、序盤に出てきたゲストキャラのジャニーンなんか、思わせぶりな設定だったくせに、全然活躍しないうちに退場するし、結局「粉塵人間が出てきて、はミラーチューブにあしらわれて、そのまま消えた」だけだった……、でも、ハミラーチューブと粉塵人間たちの対決シーンの会話はちょっと面白かったな。



◇1088話 永遠の戦士コジノ(エルンスト・ヴルチェク)(訳者:原田 千絵)

 《バジス》はテングリ・レトスの連絡で惑星クーラトに急行するが!?


 うむむ、久しぶりにダメなストーリーに当たってしまいました。さすがヴルチェク先生というか、何がやりたいのか全く理解に苦しむエピソードで、あらすじを追うのすら苦労しました。レトスが突然《バジス》の乗員に嘘をついた理由も不明だったし、コジノは独り相撲の挙句に勝手に退場してしまうし、なんだったのかとしか言いようがない話でした。

 ところでテングリ・レトスはケスドシャン・ドームに縛り付けられているのかと思っていたのですが、自由に銀河系まで行けるような存在だったんですね。



 前半はそこそこ、後半はダメ、でした。


表紙絵

 メインは、上半分がテングリ・レトス=テラクドシャン、下半分が《バジス》の船主。背景はスラケンドゥールン発の黄金の粉塵。


あとがきにかえて

 担当は「原田千絵」氏。全7ページ。534巻の続きで、教会でオルガンを弾く話。もうこれは一つのエッセイというかになってます。


次巻予告

 次巻は545巻「神のアンテナ」(H・G・フランシス&クルト・マール)(2017年5月24日(水)発売予定)。