感想:アニメ「キャプテンフューチャー」第31話「ゼロからの出発」

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東映チャンネル | キャプテンフューチャー http://www.toeich.jp/program/1T0000010881/201705
放送 CS放送東映チャンネル。全52話。1978年~1979年作品。

【※以下ネタバレ】
 

第31話 ゼロからの出発 (「宇宙囚人船の反乱」より)

 

あらすじ

 「宇宙囚人船の反乱」編・第3回(全4回)

 囚人の一人で精神を病んでいるロリンジャーは、フューチャーに「小惑星の主(ぬし)」が自分に命令をしてくると訴えていた。しかもその「小惑星の主」は人間の皆殺しを狙っているという。最初は単なる戯言かと思われたが、囚人が二人行方不明になっている事が分かり、現実に彼らの命を狙う何者かがいるらしいことが判明する。

 フューチャーたちは、鉄を溶かしてまずハンマーと金床を作り、これを皮切りに工具を作り、工作機械を作り、と人類の文明発展の歴史をなぞるように作業を進めていき、ついに宇宙船のエンジン・サイクロトロンを作ることに成功する。

 そんな中、夜、フューチャーはジョーンが夢遊病のように歩いているところを発見する。ジョーンによれば、何者かによって暗示をかけられ、体を操られていたのだという。フューチャーたちは、何者かが眠っている間に暗示をかけていると推測し、その相手こそ「小惑星の主」だと考える。そして対策のため、住居の周りに警報を取り付け、誰かが出ていこうとするとすぐわかるようにする。しかし、そんな措置も効果が無く、また囚人が消えてしまう。実は住居の側にある巨大な樹こそが「小惑星の主」だったが、誰一人それに気がついてはいなかった。

 やがてオットーは現住生物「キュービクス」が、鉛を掘り出しているのが古代の鉱山跡であることを発見し、さらに文字の刻まれた金属板を見つけて持ち帰る。サイモンは文字を解読し、この星にかつてアンタレス星系人が鉱物資源採掘のため植民していたことを知る。しかしこの星は暗黒星の接近により元の星系から引き離され、宇宙を漂流する羽目に陥った。やがて小惑星は強力な放射能を持つ宇宙塵雲の中に突入し、放射線のため小惑星の生物は異常な変化を遂げたのだった。その後、アンタレス星系人がどうなったのかは不明だった。

 エズラキュービクスこそ「小惑星の主」だと信じ正体を暴こうと森の中に入り、ジョーンも後を追うが、二人ともキュービクスに捕まってしまう、後を追ったフューチャーたちは、キュービクスにアンタレス語で話しかけ、意志疎通に成功する。実はキュービクスこそ、放射線で異常に変化してしまったアンタレス星系人の成れの果てだった。しかし肉体は変化しても、先祖が鉱物を採掘していたという記憶だけは伝承され、意味も解らないままひたすら鉱石を採掘し続けていたのだった。

 フューチャーはキュービクスが集めた鉱石を譲ってもらう事で、飛躍的に作業を効率化させることに成功した。宇宙船は「フェニックス」と名付けられ、着々と完成が近づいていた。しかし、核分裂を制御するカルシウムだけが全く見つからないままだった。

脚本:小野竜之助


感想

 意外にも物凄く出来が良い回。話の密度が凄いのですが、早回し感は無いし、何より原作の内容をほぼそのままアニメ化できているというのがお見事。

 原作では終盤はカルシウムを巡って男泣きの展開が待っているのですが、アニメはどれくらい上手く再現できているのか、次回の内容に期待が高まります。
 
 

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宇宙囚人船の反乱/異次元侵攻軍迫る!<キャプテン・フューチャー全集7> (創元SF文庫)