【映画】感想:映画「大魔神逆襲」(1966年(昭和41年))

大魔神逆襲 デジタル・リマスター版 [DVD]

映画|NHK BSオンライン http://www.nhk.or.jp/bs/t_cinema/
放送 NHK BSプレミアム 2017年8月9日(水)

【※以下ネタバレ】
 

大雪や洪水などの災害が、魔の山に住む荒神の神技だと信じられていた頃。近隣諸国制覇をたくらむ武将・荒川飛騨守は、村人たちを捕らえては地獄谷へ連行し、強制労働を強いていた。鶴吉たち村の4人の少年は、連れ去られた父や兄を自分たちで救い出そうと決意するが、見張りを避けて地獄谷へ行くには、たたりを恐れられている“魔神の御山”を越えなければならなかった…。時代劇と特撮スペクタクルを融合させたシリーズ第3作。

 

あらすじ

 時は戦国時代。災害は山に住む荒神の神技(しんぎ)だと信じられている地方。武将・荒川飛騨守(あらかわ・ひだのかみ)は近隣諸国侵攻の野心を抱いており、必要な火薬を製造するため、硫黄を産出する地獄谷に工場を建設させていた。そして、工場建設や火薬の製造は、飛騨守の部下によって拉致された近隣の村々の木こりが動員されており、木こりたちは過酷な労働を強いられていた。

 木こりの一人はなんとか工場を脱走し、厳重な警戒網の唯一の抜け穴である魔神の山を通り、瀕死で村へとたどり着く。工場に残った他の木こりたちにこの脱出経路を知らせようと、木こりの子供である鶴吉たち四人は、大人たちに黙って魔神の山へと向かった。

 子供たちは山のふもとで老婆に制止され、魔神の使いの鷹が侵入者を監視しているので引き返せと脅されるが、四人はひるまず山中に入り込む。しかしただでさえ過酷な道のりに加え、飛騨守の部下の追跡、天候の悪化、等が次々と子供たちを襲い、一人は死に、さらに残った三人のうち鶴吉以外の二人も意識不明となる。

 そこに飛騨守の部下が現れ、子供たちを殺そうとするが、鷹が命を賭して子供たちを助ける。鶴吉は死んだ鷹を雪に埋め、神に対し、自分が命を捧げる代わりに怒りを鎮め、他の二人を助けるようにと願って身を投げる。同時に山にあった武神像が血を流すと動き始め、鶴吉を助ける。そして荒神は地獄谷に現れると、工場を破壊し飛騨守一行を皆殺しにする。

 最後、鶴吉が感謝の祈りを捧げる中、魔神は消え去るのだった。

感想

 評価は○。

 「大魔神」シリーズの三作目。しかしこれはちょっとという出来栄えです。

 まず子供が主人公という設定がもう萎え萎えで、子供たち四人のお山に登っての大冒険がメインなので、さっぱり話に興味が持てませんでした。

 また、クライマックスで、大魔神が荒川飛騨守たちを攻撃する理由がないのでは?という疑問が付きまとって離れませんでした。確かに飛騨守は悪党ですが、別に過去二作品と違って武神像を破壊しようとしたとか冒涜行為を働いたわけではないし、鶴吉も「飛騨守を倒して村人を解放してほしい」とか依頼したわけではありません。何故大魔神が地獄谷を襲撃したのか、そこのところが釈然としません。

 鷹を埋葬してくれた感心な鶴吉のために、サービスで悪党を倒してくれた、という解釈もありですが、だとしたら神も随分気が利くなぁとしか思えないし。

 結局、シリーズは一作目が最高で、その後どんどん尻すぼみになってしまった、という事がよく解りました。 
 

大魔神逆襲
BSプレミアム8月9日(水)午後1時00分~2時28分



【製作】
永田雅一
【企画】
奥田久司
【監督】
森一生
【脚本】
吉田哲郎
【撮影】
今井ひろし森田富士郎
【特撮監督】
黒田義之
【音楽】
伊福部昭
【出演】
二宮秀樹、安部徹、北林谷栄、山下洵一郎 ほか



製作国:
日本
製作年:
1966
備考:
カラー/レターボックス・サイズ

 

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