感想:科学番組「ABUロボコン2017」『あっぱれ ロボコン! ~ABUロボコン 東京大会~』

ロボコンマガジン 2017年 07 月号

NHK ロボコン http://www.nhk.or.jp/robocon/
ロボコン”公式ホームページ http://www.official-robocon.com/
放送 NHK 総合。

【※以下ネタバレ】
 

番組概要

http://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2017-09-18&ch=21&eid=31104&f=492
[総合]2017年9月18日(月) 午前10:05~午前11:00(55分)


世界の若きエンジニアが手作りロボットで競う「ABUアジア・太平洋ロボコン」。8月27日(日)各国のロボットが東京に集結!世界一をめざし競い合った。その舞台裏のドラマ。過去15回行われた大会で優勝回数が5回と最も多い中国とベトナム。それに対し日本代表は2回と分が悪いが、ことしは東京工業大学東京大学の2チームが出場し、4年ぶりの優勝を目指す。世界一の栄冠を勝ち取るのは果たして!?


【出演】哀川翔吉本実憂,【司会】魚住優,【実況】高山哲哉,【解説】東北大学大学院情報科学研究所 教授…田所諭

 

大会開催日程/会場

 2017年8月27日(日) 大田区総合体育館
 
 

競技課題

The Landing Disc

今年の競技は、日本の伝統遊戯、投扇興からインスピレーションを得ています。中核にあるテーマは、ロボコンの原点とも言える「遊び」。 作るロボットは1台。フィールド上の7つのスポットに乗っているボールを落とし、空いたスポットにやわらかいディスクを投げて乗せることで得点していきます。スポット全てにディスクを乗せれば「APPARE!」達成で勝利です。

 
 円盤(ディスク)投げ対決。競技時間3分。ふにゃふにゃしたディスクをロボットに投げさせる競技。

 競技フィールドは侵入不可で、フィールドの端に向かい合って対峙。フィールドには目標となる棒(スポット)が立っていて、場所は中央に横一列に5本、各チームに近い所に1本ずつ、合計7本。スポットの上部は皿状になっており、ボールが置いてある。

 ロボットからディスクを投げ、スポットの上のボールを落としてそこにディスクを載せると点数となる。乗せた枚数ごとに加点される。7本のスポット全てにディスクを乗せれば「天晴」となり、その時点で点数に関係なく勝利できる。

結果

http://aburobocon.net/asset/pdf/results2017.pdf

準決勝第一試合 △マレーシア VS タイ△(同時あっぱれ達成)→再試合 ○マレーシア VS タイ×
準決勝第二試合 ○ベトナム VS 東京工業大学×
決勝      ○ベトナム VS マレーシア×


感想

 開催地は参加国の持ち回りで、今回は日本開催。そのため二チーム出場可能で、東京工業大学と東大が参加したのですが……、東大はロボット搭載のカメラでディスクの軌道を分析するというハイテクがウリだったのですが、会場の照明のせいでカメラが機能不全を起こして全く使えなくなり、なんとか予選は勝ち抜いたものの決勝トーナメント初戦でなすすべもなく脱落…… なんてこったい。

 今回最高の名勝負が準決勝のマレーシア対タイ戦。両方がほぼ同じペースでポンポンディスクを乗せ合い、手に汗握る展開で興奮していたら、両チームがほぼ同時にあっぱれを達成してしまったため再試合決定。そして再戦もやはり展開がそっくりで、なんとか僅かに先にあっぱれを決めたマレーシアが辛勝で決勝進出! これは面白かった。

 準決勝第二戦は、ベトナム東京工業大学をあっさり突き放して勝利。ああーって感じ。

 決勝戦はややもたついたものの、結局安定感のベトナムがマレーシアを下して優勝。ベトナムはこれでABUロボコン6回優勝の最強豪国となりました。

 この大会だけで日本の科学力の低下を語るのもどうかとは思いますが、今までは中国とベトナム以外眼中になくても良かった雰囲気でしたが、他の国も猛追してきて、もう後ろから追い抜かれつつあるって感じですね。日本の優勝ってもう無理なんじゃなかろうか。
 
 

国内大会の様子はこちらでどうぞ

perry-r.hatenablog.com
 
 
ロボコンマガジン 2017年 09 月号 [雑誌]