【映画】感想:映画「大脱走」(1963年:アメリカ)

大脱走(2枚組) [DVD]

BS-TBS 映画 http://www.bs-tbs.co.jp/movie/
放送 BS-TBS 2017年9月12日(火)

【※以下ネタバレ】
 

第二次大戦中、ドイツの第3捕虜収容所に収容された連合軍将校たちが大脱走を敢行した史実を基にした脱走劇。スティーブ・マックィーンジェームズ・ガーナーなど、数々の名優たちによる演技合戦が見もの!


第二次世界大戦下、ドイツのルフト第3空軍捕虜収容所。脱出不可能と言われたこの捕虜収容所から、脱出を試みる連合軍の将兵ヒルツ(スティーヴ・マックィーン)、ヘンドレー(ジェームズ・ガーナー)、シリル(リチャード・アッテンボロー)らがいた。彼らの計画した脱出計画を基に、前代未聞の、総勢250名にも及ぶ集団脱走が実行されたが・・・。

 

あらすじ

 第二次世界大戦中。ドイツ国内。ドイツ空軍が管理する新設の捕虜収容所に、数百人の連合軍側の捕虜が送り込まれる。彼らは空軍の兵士たちで、過去何度も収容所からの脱走を繰り返してきた脱走の常習者ばかりだった。ドイツ軍は彼らの行動に手を焼き、絶対脱出不能な収容所を作ったうえで、彼らをまとめて収監することにしたのだった。

 捕虜たちは収容所に到着した瞬間から、すぐさまめいめい脱走に取り掛かるが、ドイツ軍の厳しい監視体制を思い知らされただけだった。しかし、過去何度も脱走計画を指揮してきた「ビッグX」ことロジャー・バートレットは、顔見知りのメンバーを招集し、脱走計画を練り始める。ロジャーは、捕虜は戦闘に参加できずとも、脱走して敵の後方をかく乱し、前線に派遣されるはずの敵兵士を自分たちの捜索に回させることで味方を助けるべし、との考えを持っていた。そして一度に250人を脱走させるという目標を立てる。

 兵士たちは、秘密裏に脱走用の三本のトンネルを掘るが、一本目が完成間近というところでドイツ側に見つかってしまう。しかしロジャーは落胆することなく、二本目のトンネルを24時間体制で掘り進めるように指示する。また同時に捕虜たちは、偽の身分証明書、逃走用の衣服、周辺の地図、等も次々と用意していった。

 そして二本目のトンネルが完成し、ついに脱走が決行されるが、トンネルが想定よりも6メートルも短く、林の中に出入り口が開くはずが、収容所の目の前の空き地に出入り口が出来ていた。兵士たちはそれでも次々と脱走し、監視のドイツ兵に発見されるまでに76人が脱走に成功していた。

 脱走した兵士たちは、様々な手段で逃走するが、やがて次々と捕らえられていった。そのうちの大半、50人はゲシュタポによって射殺され、収容所に送り返されたのは10人ほどに過ぎなかった。最後、マックィーン演じるヒルツが独房の中でキャッチボールに興じるシーンで〆。


感想

 評価は◎。

 まさしく伝説的な映画。私の人生で一番多く視聴している映画がこれです。

 この映画は、1970年代から80年代にかけてはフジテレビ系の「ゴールデン洋画劇場枠」で数年おきに「前後編」という特別扱いで放送されていて、その度に必ず見ていました。なのに放送されると、また見てしまいます。もう始まりから終わりまですべて覚えているのにそれでもなお面白いという奇跡の映画ですね。

 このBS-TBS枠の放送は、吹き替えがフジテレビバージョンを使用しているため、声優が、宮部昭夫、家弓家正大木民夫大塚周夫小林清志富田耕生川久保潔、という昭和時代の名声優たちが大集合しており、声を聴いているだけでもしびれました。


 今回は三時間枠での放送だったのですが、それでも一部カットされており、冒頭の有名な「大脱走マーチ」が流れるシーンが無く、いきなり捕虜が収容所に入所するシーンから始まります。ここを削るか?と憤りましたが、仕方ないのか……


 この映画は、トンネル掘リシーン、調達屋ヘンドレーがドイツの兵士に巧みに近寄って仲よくなるシーン、掘り出した土を上手く処理したりトンネル用の木材をそのあたりから抜いてくるシーン、脱走当夜の緊張の場面、各人の脱走の様子、ヒルツ大尉(マックイーン)のバイクでの逃走シーン、ラストのヒルツが独房の中でキャッチボールを始めるシーン、など、どのシーンも面白い。決して派手なアクションに満ち溢れているわけでは無いのに、流れるように進む展開に一瞬も目が離せず、三時間があっという間に過ぎ去ってしまいました。


 これこそ名作です。音楽も最高。私は大抵の映画は一度見れば十分だと思っていますが、この映画だけは別だと思っています。歳をとってから見てもやっぱり面白さに変わりはなかったです。文句なしです。
 
 

http://www.bs-tbs.co.jp/genre/detail/?mid=TheGreatEscape
大脱走【吹替】


キャスト
ヒルツ:スティーヴ・マックィーン
ヘンドレー:ジェームズ・ガーナー
バートレット:リチャード・アッテンボロー


スタッフ
1963年/アメリカ
監督:ジョン・スタージェス

 

2017年視聴映画のあらすじ・感想の一覧は以下のリンクからどうぞ

2017年視聴映画あらすじ・感想一覧

 
大脱走 [DVD]
大脱走 (アルティメット・エディション) [DVD]
大脱走 [DVD]
【3枚組リマスター完全盤】大脱走 (The Great Escape)