感想:海外ドラマ「スパイ大作戦」第108話(シーズン5 第4話)「血塗られた故郷」


スパイ大作戦 シーズン5<トク選BOX> [DVD]

スパイ大作戦BSジャパン http://www.bs-j.co.jp/missionimpossible/
スパイ大作戦 パラマウント http://paramount.nbcuni.co.jp/spy-daisakusen/
放送 BSジャパン

【※以下ネタバレ】
 
シーズン5(105~127話)の他のエピソードのあらすじ・感想は以下のリンクからどうぞ

海外ドラマ「スパイ大作戦 シーズン5」あらすじ・感想まとめ

 

第108話 血塗られた故郷 Homecoming (シーズン5 第4話)

 

あらすじ

フェルプス(ピーター・グレイブス)の故郷で2人の女性が殺害され、今度はフェルプスの幼なじみが狙われる。捜査に協力することになったIMFチーム。果たして犯人はフェルプスの昔からの知り合いなのか。

【今回の指令】
 無し


【作戦参加メンバー】
 レギュラー:フェルプス、パリス、ダナ、バーニー、ウィリー
 ゲスト:無し


【作戦の舞台】
 アメリカ国内・ノービル郡


【作戦】
 休暇を取ったフェルプスは、故郷のノービル郡に帰ってきていたが、知り合いの女性コニーが眼鏡の男に追い回されて殺されそうになるシーンに出くわす。

 ノービル郡では既に若い女性が二人殺されており、コニーが三人目の犠牲者になるところだったのは明らかだった。保安官のオウンズは犯人の手掛かりもつかめていないため、町の住人から突き上げられていた。フェルプスは友人のオウンズを助けるため、バーニーに「犯罪調査員」という名目で来てほしいと頼み、その話を知ったパリス・ウィリー・ダナも一緒に駆け付けてきた。

 やがてコニーが殺害され、現場にはセスという男の眼鏡の縁が落ちていた。セスはベトナム戦争帰りで、以前とはすっかり人が変わってしまい、町の住人からは白い目で見られていた。オウンズはセスを犯人の一人として捕まえるが、バーニーはコニーを殺したのはセスよりもはるかに体格が小さい人物だと指摘する。

 死んだコニーは、フェルプスの女友達ミッジの経営する酒場に勤めていた。ダナは犯人をおびき出すため、コニーの後釜としてミッジの店に勤めることになった。フェルプスの古い友人で女好きのジョーはさっそくダナに声をかけてくる。ジョーの妻は、フェルプスに殺された三人は全員ジョーと関係があったと告白する。

 フェルプスたちは牢屋にいたセスを眠らせて連れ出す。その後、フェルプスはオウンズに、真犯人はセスが逃げ出した今こそ、セスに罪を擦り付けるため、ダナを狙いに来るに違いないといって店の外で見張ることにした。その最中フェルプスは、幼いころ、友達の中である少女が誰よりも足が速かったことを思い出す。

 慌ててフェルプスを先頭に皆が店に踏み込むと、男装したミッジがダナを殺そうとしているところだった。ミッジはジョーを愛しているので、ジョーの周りの女たちを殺し、いつか自分に振り向いてもらうつもりだったと告白する。

 最後IMFメンバーが車に乗って立ち去るシーンで〆。


監督: レザ・S・バディイ
脚本: ローレンス・ヒース


感想

 評価は(ぎりぎりで)○。

 IMFメンバーが、いつものミッションに従事するのではなく、連続殺人犯逮捕のために活躍する、という超異色エピソード。正直言って評価はいまいちである。

 過去にも、「IMFメンバーが、個人的な事情の解決のため、仲間の力を借りる」というエピソードはいくつか存在した。しかし、それらはいずれも、正規の任務ではないというだけで、展開はいつものように変装や秘密の小道具や策略を駆使して問題を解決する、という物だった。

 しかし今回のエピソードは、そういう「スパイ大作戦」らしさは皆無で、メンバーが私立探偵のような感じで連続殺人事件の犯人捜しを行う、という、もはや「どこがスパイ大作戦なのか」と突っ込みたくなるような内容であった。シーズン5のエピソードは、過去の4シーズンから大きく方向を変えていることが感じられたが、まさかこんなエピソードまで盛り込んでくるとは思いもよらなかった。

 また今回は、「任務達成のマシーン」であり、個人的なプロフィールなどが一切白紙だったIMFのメンバーの過去を描いた、という点でも変化球エピソードだった。劇中の回想で、幼いころのフェルプスや、フェルプス父親の姿が描かれるなどしたが、こういう私的な話など持ち出されても……、という困惑しか無かった。

 しかしまあ、「この話のどこがスパイ大作戦なのか」という不満点を別にすれば、犯人捜しドラマとしてはそこそこには面白かったのも間違いない。ジョーやら、ジョーの妻やら、眼鏡をかけている保安官助手カールやら、やはり眼鏡の新聞記者やら、と、どいつもこいつもが怪しいと思える状況の中で、あっと驚くミッジが犯人でした、というオチはまあ悪くなかった。問題は今回の話が、「スパイ大作戦」という番組で放送する話としてはふさわしくなかったこと、ぐらいであろうか。


 このエピソードのサブタイトルの原題「Homecoming」とは「帰省、帰郷」の意味。もちろん今回のフェルプスの里帰りの事を示している。


参考:今回の指令の入手方法

 無し

参考:指令内容

 無し
 

シーズン5(105~127話)の他のエピソードのあらすじ・感想は以下のリンクからどうぞ

perry-r.hatenablog.com