【映画】感想:映画「ナチュラル」(1984年:アメリカ)

ナチュラル [DVD]

NHK BSシネマ http://www.nhk.or.jp/bscinema/
放送 NHK BSプレミアム。2017年11月21日(火)

【※以下ネタバレ】

天才的な才能の野球選手・ロイは、プロの新人テストを受けるため、故郷を後にするが、列車で出会った謎の女の凶弾に倒れてしまう。16年後、ロイは中年の新人としてNYナイツに入団、大活躍を続け、低迷するチームを勝利に導いていくが…。「奇跡のルーキー」、ロイを演じるのは名優ロバート・レッドフォード。1920~30年代を舞台に、詩情豊かな映像美で描き、アカデミー賞4部門にノミネートされた感動の野球ドラマ。

 

あらすじ

 1920年代。天才的な野球の才能を持つロイ・ホッブスは、プロ球団シカゴカブスの入団テストを受けるチャンスに恵まれ、幼馴染のアイリスにしばしの別れを告げシカゴへと旅立った。ところが旅の途中で出会った謎の美女ハリエットにいきなり銃で撃たれる。

 16年後。1939年。プロ球団ニューヨークナイツは投打共に崩壊して成績が低迷し、選手はやる気を失っていた。そこにロイが中年のルーキーとして現れる。監督のポップは最初はロイを全く相手にせず出場させようとしなかったが、やがてロイの類まれなる打撃の才能に気が付き、起用し始める。ロイの猛烈な打撃にあてられて他の選手もやる気に火が付き、やがてナイツは連戦連勝し始め、ロイは時の人となる。

 やがてロイに監督の姪のメモが近づき二人は付き合い始めた。その結果ロイはスランプに陥り、ナイツも元の弱小チームに戻ってしまう。しかしロイの活躍を見て球場にアイリスが現れ、彼女の姿を見たロイは調子を取り戻す。アイリスは一度結婚して息子をもうけたものの、今は離婚して一人で子供を育てているという。

 ロイの活躍でナイツはついに優勝に手が届くようなところまでやって来る。しかしロイは突然倒れ、医者からは16年前に撃たれた怪我のせいで体がむしばまれており、もう野球を辞めるように宣告される。さらにメモのパトロンのガスやナイツのオーナーはナイツが優勝しない方に賭けており、ロイに八百長をしろと要求する。ロイはオーナーに金をたたき返し、病身を押して優勝をかけたプレーオフ戦に出場する。

 ロイは二打数無安打だったが、球場に来ていたアイリスからの「ロイの息子が見に来ている」という手紙を見て、最後の打席で大ホームランを放ち、ナイツを勝利に導く。

 最後、ロイと息子が野原でキャッチボールしているシーンで〆。

感想

 評価は○。

 多分見たのは30年ぶりくらい。記憶では最後の大ホームランシーンでめちゃくちゃ感動したはずなのですが、今見てみると、なんか粗い映画だったなぁという印象しか無し。ロイが、16年かけてようやくプロに入り、最後は命がけでホームランを打つとか、泣かせる要素が満載のはずなのですが、いざ見てみるとなんとも淡々としていて、どうにも引っかかるところがない。

 最後も、ホームランの後いきなり野原で息子とのキャッチボールシーンになった挙句「ジ・エンド」と表示されて、「えっ、これだけ」みたいな物足りなさも募りましたしねぇ。

 あと、そもそもロイを撃ったハリエット・バードとは何者だったのか。どうもロイ以前にも才能のあるスポーツ選手を殺して回っていたようなのですが、どこかで謎解きされるのかと待っていたら、「ロイを撃った直後に自殺していた」で片づけられてしまい、正体も動機も謎のまま……、訳が分からない。

 古い作品について実態よりも記憶の中で美化されてしまうことを「思い出補正」と言うようですが、この作品についてはまさにそれでした。こんなに淡白な映画だったのか…… 悪くは無いけど、もう十分だな……
 

ナチュラ
BSプレミアム11月21日(火)午後1時00分~3時19分


【製作】
マーク・ジョンソン
【監督】
バリー・レビンソン
【原作】
バーナード・マラマッド
【脚本】
ロジャー・タウン、フィル・デューセンベリー
【撮影】
カレブ・デシャネル
【音楽】
ランディ・ニューマン
【出演】
ロバート・レッドフォードグレン・クローズ、ロバート・デュバル、キム・ベイシンガー ほか


製作国:
アメリカ
製作年:
1984
原題:
THE NATURAL
備考:
英語/字幕スーパー/カラー/レターボックス・サイズ

 

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