【ウォーゲーム】業界の超有名人・中黒靖氏のロングインタビューが記事に!

コマンドマガジン Vol.136『ストライク・ノース』(ゲーム付)

www.4gamer.net

2017/12/28 00:40
徳岡正肇の これをやるしかない!:独ソ戦からガルパン、そしてその先へ。伝説のウォーゲームデザイナー,中黒 靖氏ロングインタビュー - 4Gamer.net
http://www.4gamer.net/games/085/G008544/20171221167/

 4Gamerで昨年末に、ウォーゲーム好きなら思わず注目してしまう記事が掲載されました。なんと中黒靖氏のインタビューです。

 中黒氏は1980年代後半には翔企画版シミュレイターの編集に携わり、1990年代には国際通信社でコマンドマガジン日本語版を立ち上げて編集長になり、その後編集長の仕事は離れるものの、以後ものべつまく無しにゲームをデザインしまくっている有名デザイナー。


 その猛烈な活動ぶりは以下のブログでもうかがい知ることが出来ます。

ソークオフだよ人生は(ほぼ日刊ウォーゲーム情報合併中)
http://lforn.exblog.jp/

 しかし中黒氏のインタビューというものは、私が知る限り今まで一度も無かったと思います。国際通信社が改めて自社の人間にインタビューするのも……、という事だったかもしれないし、商売敵のゲームジャーナルが中黒氏の事を取り扱うはずも無いし、という状況でしたが、この度、商売上とかのしがらみのない4Gamerがインタビューを敢行したわけです。やるじゃん4Gamer


インタビュー内容

 一番最初にぶっ飛んだのは以下の記述です……

中黒 靖氏(国際通信社グループ 取締役副会長)

 え? そりゃ偉い人だとは思っていましたけど、ここまで上り詰めているとは思わなかった……


 そして、インタビューは、中黒氏のウォーゲームとの初コンタクトから始まり、同人活動、翔企画入り、その後国際通信社でコマンドマガジンを立ち上げるまでの経緯、ウォーゲームについての考え、現在の活動、などを、徹底的に記事にしており、物凄い読みごたえ。これは永久保存版です。


おまけ:SSシリーズ

 翔企画のSSシリーズは、途中から初心者向けというコンセプトを見失い、デザイナーの斬新なシステム開発競争になっていた感が有るのですが、中黒氏はそれについてもコメントしています。

4Gamer
 SSシリーズはコンパクトなゲームとして成立させるために,各作品ごとにまるで違った,個性の強いルールを持ったゲームとなる傾向がありました。
 結果としてプレイヤーは,それぞれのゲームに対して,それぞれ異なるルールを覚えなくてはならなかった。
 これが初心者向けゲームとしてのSSシリーズが抱える大きな問題だったのだとする説は,今もよく耳にします。

 この指摘については,どうお考えですか。



中黒 靖氏:
 難しい問題ですね。
 確かに,オーソドックスな基本ルールを用意して,それぞれのゲームはそのバリエーションとして作ったほうが良かったのではないか,というのは昔からよく指摘されます。
 でもこの方式は,一歩間違えると「新しいゲームを買ったけど,前のゲームと同じじゃないか」という状況を生み出しかねません。これはこれでマズいというのは,似たような展開をした海外のシリーズが示していますよね※20。

 今になって振り返ってみると,どっちの路線を選んでも結果は一緒だったのでは,みたいな気持ちになる部分も否定できません。それくらい,当時のウォーゲーム市場は逼迫(ひっぱく)していたんです。

 ふむ、そういう考えもあるか……


おまけ:遣唐使の戦い

遣唐使の戦い』※10を覚えている人も多いかと思います。「遣唐使を送りたい日本 vs. それを阻止したい新羅」という構図は,今から見ても非常に斬新なものでした。

※10 シミュレイター第3号の付録ゲーム。作者は広島がんぼう氏(=中黒 靖氏)。後に『ウォーゲーム日本史』誌(国際通信社)の第19号付録として再販されたが,そちらも含めて

 ここは「このゲームのタイトルはアバロンヒルの『剣闘士の戦い』のバロ」と書いてほしかったぞ(笑) あと「広島がんぼう」って名前を目にしたのって30年ぶりくらいかも(笑)